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阿佐ヶ谷ヤング洋品店Vol.20「水道橋博士生誕祭 59才 真夏の大冒険 年表の鬼!」

水道橋博士が59歳の誕生日

 2021年8月18日ー。
 この日、我らが水道橋博士が59歳の誕生日を迎えた。
 同時に今年の3月18日に旗揚げをした「アサヤン」はわずか6カ月で20回の回を重ねることになった。

 YouTubeの登録者数は2万人に達したようだが、これはまだ、入り口に過ぎない。私自身も本格的にYouTubeをやり始めて1年ぐらいだが、少しずつYouTubeの特性も見えてきた。その一つは、YouTubeは「人格(キャラクター)」を観に来ているケースが多いということだ。一例を上げれば、以前の堀江貴文さんはホリエモンチャンネルでゲストを招いてやっていたが数字が伸びず、自分のしゃべり一本にしたら数字が伸びている。視聴者が求めていたのは「ホリエモンの考えや言葉」だけでいいということだろう。そういう意味では、今のアサヤンはYouTubeの登録者の数を稼ぐ意味では、「個人の人格」を売り物にはしていないためにターゲットが不鮮明だ。テーマは、毎回、バラバラであり、結果、お客様(視聴者)もバラバラであろう。しかし、ひとつ貫いているものがある。それは「博士のエンターテイメント」である。「博士が面白いものをやる!」という言葉でもいいだろう。それはまた「アサヤン」という番組の格を楽しんでもらうということでもある。YouTubeの戦略としては時間が掛かる道だろう。「でも、やるんだよ!」という、博士の心の叫びが今のアサヤンの推進力だろう。そこには「金儲けより、もっと大事なものがあるんじゃねーの?」という声が聞こえなくもない。(でも、多少は儲けないとね!テヘって感じだ。皆さん、チャンネル登録お願いします。「育児放棄はせしませんよ。」by西野亮廣風)

水道橋博士が引き寄せるものとは?

 20回を迎えたアサヤン。4回目からこのライブレポートを書いているが、何の前フリを持ってくるとしっくり来るのか、毎回、ライブ中から頭を悩ましている。そんな中、今回、頭に思い浮かんできたものがある。
 荒木飛呂彦先生の傑作「ジョジョの奇妙な冒険」である。人間賛歌をテーマにし、ジョースター家と宿敵DIOを巡り、100年以上に渡る因縁が紡ぐ物語だ。とりわけ、好きな設定がある。

 「スタンド使いは、スタンド使いを引き寄せる」という設定だ。ジョジョを知らない方に説明すれば「自分と同じ匂いをするものが集まる」とでも言おうか。とかく博士の周りには業界を問わず、特殊能力を持った者達が集まっている。(通常、芸人は芸人と。ミュージシャンはミュージシャンとなりがちだが。)それは博士自身が目を付け、スタンド使いにするかのごとく、その能力に磨きを掛けるパターンもあるだろう。一方で博士の魅力に惹きつけられるがごとく集まってくるパターンもあるだろう。かくいう私もまた、博士の本のレビューを書いたことをきっかけに、本人から直接、お礼のメッセージをもらい、懇意にさせていただいた経緯もある。
 
そして、昨年の年末に博士の一声でスタッフが集まった。「YouTubeをやろう!」

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奥から関口さん、博士、私、手前・原田専門家さん・あれから8カ月

 では改めて水道橋博士の魅力とは何なのか?だ。一口に言うのは難しいが私自身にとっては長らく博士は「文化的羅針盤」であった。サブカル界隈、芸能界、文芸界、映画界、博士のアンテナに引っ掛かったもの、発信するものにはハズレなし!が実体験としてあった。巷に溢れる膨大な作品を全て網羅することは出来ないが、少なくとも「博士が言ってたから」は多大な影響を受けた。

 他には何か?「芸人としての矜持」か、はたまた「芸人としてのマニアックさ(異常な愛情)」「猛獣使いとしての一面」「ルポライター、文筆家としてストーリーテーラー」あるいは時に見せる「芸人としての無謀さ」か。それこそ、人それぞれに引っ掛かるポイントはあるだろう。通常、人が人に惚れる時にいちいち脳内で考えなどしない。反射とか直感で判断するものだ。それはまさに「匂い」を瞬間的に感じ取るように。

 だが、今回、「博士の生誕祭」というタイミングでもある。あえて脳内で博士の魅力を考えた時に、私なりの現在の答えが出た。博士は・・・
 「強いものが好き、同時に弱いものが好き」ではないか。それは20回を数えるアサヤンを集約したものでもある。前田日明、猪木さんを始めとする格闘家はもちろんのこと、「強い=才能」という視点においては、今ほど脚光を浴びる前から注目していた西野亮廣さんや奇妙礼太郎さんをメインの回もあった。一方で「MANESHIAI 松村邦洋VSよしえつねお」や「下流芸人の逆襲」をフューチャーする回もあった。誤解を招くといけないので「弱い=才能がない」という意味ではない。ここで私が言う「弱い」とは、ある能力は持つがどこか「不器用」であると言った方が正確かもしれない。博士が言うところの「都会的なのが嫌いなんだよ!」はよく耳にするフレーズだが、博士が生み出すエンターテイメントには「都会的なスマートさ」は薄く、「喜怒哀楽」や「人間臭さ」や「泥臭さ」が通底している気がする。「砲撃!文春ナイト」では、「人間の業」を追いかける週刊文春にテーマを掲げたのも、博士自身が持つ一面が出た回ではなかったか。そう、アサヤンは多彩なゲストこそ、迎えているが形を変えた「博士の業が滲んでいる」のだ。

 さあ、今回のアサヤン、博士の年表作りに携わる東大・京大コンビの相沢直さん、原カントくん、さらにSPゲストにRAM RIDERさんを迎えてのトークだ。年表作りは、長年に渡り、日記を書き続けてきた博士だからこそ、生み出した「エンターテイメント」であろう。OP曲はRAM RIDERの「ファストラブ」からのエレファントカシマシの「俺たちの明日」に原田専門家の巧みな編集が、観客のボルテージを上げる。さらによしおつねおさんが登場。美空ひばりのモノマネをしながら、マリリンモンローがケネディ大統領に歌ったときのように歌を披露する。

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 今宵も「まんことにおめでとうございます!」よしえつねお

 博士による「いかにして私は年表作りを始めたのか?」とそして相沢さん、原カントくんとの奇妙な縁、エピソードが語られる。この回が始まるまで、お二人は「年表作りが大好きな鬼!」と思っていたが、どうも真相は違うようだ。博士に吸い寄せられて、いつしか「鬼」と化した、と言った方がいいだろう。

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 アサヤンファイト編集長・相沢直「最初はそこまでやるつもりじゃ。」

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メルマ旬報・副編集長原カントくん「最初はそこまでやるつもりじゃ。」

 今回、驚異の17万字に及ぶ「博士年表」の制作秘話(博士が休業期間中のママ日記の裏側)さらには「町山智浩年表」、エムカクさんの「明石家さんま年表」逸話が披露される。人の縁はまさに不思議だ。さらにさらに、「人の縁」を強引な手法で星座としてストーリーを紡ぐ男が現れる。メルマ旬報の執筆を続け、講談社の本田靖春ノンフィクション賞を受賞した細田昌志さんだ。博士が小学生の頃に好きだった南海の皆川睦雄投手と8月18日にまつわる奇妙な話は、観客を奇妙な空間へと誘う。

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「星は見るものじゃない、つなぐものだ。」細田昌志さん

 甲本ヒロト、小泉今日子からのお祝いのメッセージ!

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 RAM RIDERのピチカートファイブから、ファストラブまで

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ドルフィン佐野と長谷川かいまのラップ「結婚式の三次会ではありません」

 ライブの後半は生誕祭を彩るRAM RIDERさんのDJプレイが花を添える。さらに中学時代の同級生でもある甲本ヒロトさん、永遠の憧れの人・小泉今日子さんからのお祝いのコメントが届く。ジョニー小野が仕掛けたサプライズだ。スタッフも知らない展開に博士も。。。(ちなみにキョンキョンからのメッセージは、生配信を観た方のみです。)

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高須SANが仕切る延長戦へ

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 高須「博士!泣くの早いよ!!キュー出すから!!」と冴えわたる演出

 お客様が帰った後は、長年の浅草橋ヤング洋品店における盟友、高須SANの仕切りの下、お祝い企画がスタート!まずはたけし軍団の兄弟子からの祝福メッセージ。
〇井手らっきょ「今日はプレゼントを持ってきました!」それは・・・。

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〇ダンカン「スモール出版より、発売されました・・・」

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〇つまみ枝豆社長「先日は、水曜日のダウンタウンで・・・」

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〇週刊アサヒジャーナルで一緒だった江口ともみさん。相変わらずの美しさ

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〇枝豆さん・江口さんちのご家族「もぐたろう」

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〇34歳当時の水道橋博士からも。。。

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 無法松、博士のデジタル長官関口さん、そして私も根回しをしながら、それぞれの個性溢れるメッセージが続々登場。そして、ご子息からのメッセージが。。。

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 長女・文ちゃんから手紙をジョニーが朗読する。多感な年ごろである文ちゃんからの初めての手紙に、博士は!!!と書くのも野暮だろう。

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 「皆さんにも内緒にしてました。」ジョニー小野

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 「誘蛾灯」のごとく

また、無法松、ドルフィンソング三木によるブルーハーツの「青空」を熱唱!

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 今宵の仕込みは弾き語りの無法松とドルフィンソングの三木

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グレート義太夫「締めは俺だろ。っていうか待たせすぎなんだよ」

 トリを務めたのがグレート義太夫さん。アサヤンの一発目でのやった泉谷しげるさんの「春のからっ風」を披露。「縁」を感じさせる濃密なひと時に幕が下りた。
 あなたは、博士のどこに惹かれただろうか?ここまで読んだ時点ですでにあなたも何かの匂いを感じているのではないだろうか?配信チケットはこちらから。

 さらに次回の9月9日は、、、遂にあの人が登場する。

写真提供:入江寛人 利根川亘
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執筆者:島津秀泰(放送作家)
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