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月永レオと朱桜司について


〇あんスタ! 本編から一年前

月永レオ 
学院内の生徒、更には同じグループのメンバーだった生徒の言動に傷つけられ、精神的・身体的に限界を迎え不登校に。


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朱桜司
とある元アイドルと遭遇。彼の歌と流れている旋律に惚れ込む。実はこの男、レオと同じグループのメンバーであり、彼を不登校にさせた原因の一人だった。なので彼が歌っていたのは紛れもないレオの曲だったのだ。彼は司に対し、むかし人を傷つけたことへの後悔を語っている。

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 彼の歌に救われたと同時にその旋律が忘れられず、夢ノ咲学院への入学を決意。『Knights』のメンバーになろうとする。

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〇あんスタ!本編の時系列

レオが学校に姿を現したのは翌年の夏頃なので、それまで司はレオと一度も顔を合わせることがなかった。しかし月永レオ実装前の春、司のストーリーでこんな場面が…

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…誰の楽譜だったんでしょうね。


・反逆!王の騎行(通称ジャッジメント)

ようやくレオが学院に姿を現す。
しかし活動に全く参加せず自由奔放に過ごすレオへ怒りを募らせる司と、新入りの司をまだ実力不足と評価するレオ。そんな二人が衝突したことをきっかけとして、レオはKnightsの内部粛清としてライブ対決である『ジャッジメント』を行うことを提案する。
こうしてレオと司の盛大な『喧嘩』の舞台であるジャッジメントが幕を開けた。
しかしそこで、レオが復学のために戻ってきたわけではなく、『別れを告げる』ために学院へ戻ってきたことが判明。
過去の悲劇を忘れられないままで最初からKnightsを辞めるつもりだったレオを司は認めず、引き止めた。

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この司の行動に対し後のイベントでレオは、

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あのとき引き止めてくれた司、そしてKnightsのメンバーへ感謝を伝えている。
ずっと『曲』というフィルターを通じてレオを見る人ばかりだったのに、朱桜司は『月永レオ』そのものを見て、貴方は必要な存在だと言ってくれた。その一言にレオはとても救われたのだろう。

また、ここで皮肉にも『月永レオ』を苦しめた『月永レオの曲』や『いじめていたメンバー』、そしてその二つに救われた『朱桜司』が『月永レオ』を救済する、という構図が生まれてしまうのだ。司の入学前からジャッジメントまでの間で、回り回った救済の物語が進行していた、ということである。

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一年前、英智はKnightsの状況を『悪循環』と称した。そして時は流れ、ジャッジメントの舞台で司は奇跡という単語を使う。
『奇跡』はKnightsの過去と今を結ぶ重要な鍵となっており、奇跡の子である司はKnightsを悪循環から光に導く存在になっていく。


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過去に散々自分を苦しめた『好き』や『嫌い』の言葉に悩まされ、その二つの感覚しか頭になかったレオだったが、そんな彼に対しまっすぐな口調で『第三の選択肢』を提示してくる司は貴重な存在だった。レオが最終的に過去のしがらみから解放されたのは、司が持つ自分とは違う考え方を知ったからなのかもしれない。

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司がレオの閉鎖的な考えを変えたのと同じように、レオの存在もまた、素の部分をあまり見せてこなかった司を徐々に変化させていく。二人の出会いは、二人の生き方そのものに変化を生み出していったのだ。


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また、楽譜をばらまいたり、すぐ色々な場所に出没したりする破天荒なレオを見放さず、どこまでも追いかけて傍にいてくれる司をレオはとても信頼している。不登校の件もあり、人間不信だったレオの心をたった半年で開かせた朱桜司という人間、まさしく『光属性』である…。

2人の関係性を象徴しているようで個人的に大好きな掛け合い。

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仲が良いからこその絡みも大好き。かわいい。

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・関係性のキーワード

信頼関係が構築された後に司が楽譜を拾っているシーンを見るととても感慨深くなってしまう。誰のものかも分からない楽譜を拾い上げたところから始まり、実はそれは自分を救ってくれた作曲者の楽譜で、最終的にその作曲者を救済することになる…。この二人の関係において『楽譜』はキーアイテムであり、ばらばらのストーリーでも楽譜を主軸として繋がっているような物語の構成になっている。

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『名前』も彼らの関係で大事なキーワードとなってくる。

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で、出た…伝説の名言……
ジャッジメントにてこの台詞を言い放った司。

しかし勝利したのにも関わらず名前で呼んでくれない!!と司がキレ散らかすのは最早お家芸である。

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いつもの。


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どうやら名前はちゃんと覚えているらしい。


このくだりの後、彼らの真面目な『名前』の捉え方を見ると更にぐっとくるものがある。

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(真面目な話をするときちゃんと名前で呼ぶの心臓に悪いからやめてほしい)
朱桜家の一人息子で、『朱桜』という名前に誇りを持っていた司と、名前なんか意味を持たないただの文字列だと思っていたレオ。しかし彼はいつしか『Knights』という名前に誇りを持ち始めるようになっていた。名前に関する話題は、司と出会って変化したレオの考え方も垣間見える。

ちなみに、名前に関してはこんなエピソードも。

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猫に『レオ』と名前を付けるシーン。猫のことは『Leader』ではなく『レオさん』と呼ぶ司…。(ちなみにあんスタ!!では人間の方のレオもLeaderではなくレオさん呼びになっている)

それを踏まえてこの会話。

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猫を通して交わされる本音の会話が本っっ当に不器用で愛しくて大好きなんです、スカウト!ロビンフッドをぜひ読んでください、よろしくお願いします。


さて、名前から始まる会話がもう一つ。
返礼祭ステージにて、会話の冒頭部分。

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返礼祭というのは、簡単に言えば三年生の卒業ライブ。
…卒業ライブで、最後の最後で、この話題から始まる……!?今までの名前に関する些細な会話が全てここに繋がってくるわけだ。
というわけで、最後に返礼祭の話をしようと思う。

・レクイエム 誓いの剣と返礼祭

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三年生の卒業に伴い、リーダーの引き継ぎが行われる時期となる。しかし司は、自分の家業を選択するかアイドルの仕事を選択するかを迷っていた。それを知ったレオは司にこんな言葉をかける。

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メンバーのこと、背負いすぎたKnightsとしての責任。それらを全て取り払い、あくまで『朱桜司としての選択』を後押しするような言葉をかける。

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ここでやはりレオにとってのターニングポイントはジャッジメントなんだな…と改めて実感することができる。この言葉により司は自分自身と向き合って、彼なりの答えを出した。

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過去に色々なものを背負いすぎて潰れてしまった月永レオ。同じ思いをしてほしくなかった彼は司に『一つのことを貫け』とアドバイスをしたが、司は『全て背負う』という結論に至った。しかしレオとの大きな違いは『他人と荷物を分け合うこと』を知っているかどうかだった。抱え込まずに他人を頼り、仲間と共に進もうとしている司は自分のような結末には至らない。レオはこのとききっとそう思ったであろう。


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『王』と『騎士』という立場から対等な関係へと変化した二人の会話。レオの背中を追いかけてきた司はここでようやくレオに追いつき、同じ目線でステージに立つことができたのだ。

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全ての始まり、ジャッジメントのスチルでは
見上げる/見下ろすという構図になっていたが、この返礼祭では、

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同じ目線になっていることが分かる。
更にこのスチルには別の意味も込められている。

この信念の剣を
空に掲げて

この信念の誓い
胸に掲げて

これは、「Article of Faith」という曲の歌詞である。歌詞と返礼祭スチルをよく見比べてみてほしい。歌詞とイラストがリンクしていることがわかる。

忠誠の誓いにおいては、フランクリン・D・ルーズベルト大統領により1942年6月22日から右手を心臓の上に置く姿勢に変更された。(Wikipediaより)

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そして二人がお互いに忠誠を誓っている様子も表されている。敬人のセリフは現実となった………。



このスチルシーンではこんな会話が交わされている。

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この台詞、もっと言えばイベントタイトル・サブタイトルは全てモーツァルトの『レクイエム』が元になっている。

レクイエム ニ短調は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲したレクイエム(死者のためのミサ曲)である。モーツァルト最後の作品となった曲であり、作曲途中だったモーツァルトの死によって作品は未完のまま残され、弟子のフランツ・クサーヴァー・ジュースマイヤーにより補筆完成された。(Wikipediaより)

つまり、レオがモーツァルト、司がジュースマイヤーの立ち位置にあたる。
モーツァルトを散々嫌いと言ってきたレオにモーツァルトの役をさせるのが個人的にグッとくるポイントである。

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しかし、
 「モーツァルトが嫌いなんじゃなくて羨ましいのかもしれない」
小説版のあんスタでそう零していたレオ。その言葉の真意は分からないが、卒業という節目でその役を背負わせることにとても深い意味を感じてしまう。
この返礼祭では、モーツァルトの曲を引き継いだジュースマイヤーと、レオが紡いだKnightsの歴史を引き継ぐ司の姿が重ねて描かれている。
司がレオに送った鎮魂歌は、死者(過去に囚われた月永レオというアイドルの処刑)に対する曲であると同時に、新たな月永レオの誕生の意も込められているのではないだろうか。



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ずっと月永レオのことを知りたい、と望んできた司。しかし彼の全てを知る日はまだ遠いようだ。
でも、司がレオの心を突き動かしたのは不変の事実。一年生と三年生という立場で、しかも半年しか一緒にいられなかった二人だが、そんな短い間でもここまでお互いが背中を預けられるような仲間になれたのだ。だからきっと司はこれから先、もっと色々な『月永レオ』を知っていくことになるだろう。

アプリは新章に突入し、これからの二人やKnights、そしてあんさんぶるスターズの進化がますます楽しみだ。


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