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私に恋をする私

井村雪菜ちゃん、お誕生日おめでとう!!(森久保乃々ちゃん、榊原里美ちゃんもおめでとう!!)

8月27日はアイドルマスターシンデレラガールズに登場するアイドル、井村雪菜ちゃんの誕生日。
私は彼女をかれこれ7年近く推している。
デレマスでは(実際はもう少し複雑だけど簡単に言えば)推しアイドルのことを"担当"と呼ぶ習わしがあるので、私は井村雪菜担当プロデューサーだ。7年間、彼女だけを見てきた。
気がつけば推しの中で一番長い付き合いとなった彼女との思い出を書き記しておこうと思う。

出会い

当時私は時間のある学生だった。
暇すぎてLINEのポイントを集めることに熱中していた。LINEポイントは動画を見たりアプリをダウンロードしたりすることで獲得できる。そこで対象になっていたガールフレンド(仮)のアプリをダウンロードし、そのままプレイしていた。
ソシャゲというのはとにかく時間が溶けるのだが、暇つぶしに苦心していた私にとっては却って救世主だった。
しかしさすがに少し飽きてきた頃、他のソシャゲを探し始めた。その時出会ったのがモバゲーのアイドルマスターシンデレラガールズ(通称モバマス)だった。
アニメの始まる少し前、人がどんどん増えていく頃。既に登場アイドルは180人くらいいて、最初はこれプレイしてる人全員覚えてるの?!と面食らったことを覚えている。今では当然のように全アイドルの名前と特徴が一致しているが、この脳のリソース他のことに使えたのでは…。
とりあえず"担当"を決めたくて、Wikipediaをざーーっと眺める。名字があ行の彼女はすぐに目に止まった。

井村 雪菜(いむら せつな)
メイク好きの少女。趣味はメイク小物集め。「女の子はメイクと気持ちで何にだってなれる」と考えている。もっと可愛くなりたくてアイドルになった。日によってメイクを変えている。

Wikipedia

……どんぴしゃだった。私自身もメイクで変われた人間だったからだ。
元々自分にあまり自信がなくて人見知りで、でもメイクするようになって少し自信が持てて、徐々に友達ができたり人と話すことが楽しくなってきた頃だった。
モバマスのフリートレード欄に彼女の名前を入れる。
ロマンチックナイト+という、宇宙服のようなコスチュームに身を包んで自信ありげにウインクする雪菜ちゃんの姿があった。
その瞬間、私は彼女を担当すると決めた。

彼女の魅力と艱難辛苦

初期Rとロマンチックナイト(SR)を見比べるだけでもわかるように、雪菜ちゃんは色んな顔を持っている。
鋼鉄公演のカードでは女帝セツナとして強気な笑みを浮かべ、艶めき紅葉のカードでは優しさと優雅さを湛え微笑んでいる。
髪型も巻き髪、サイドテール、ポニーテールにみつあみ、最近(とはいえ2019年)ではツインテールと多岐に渡っていて、登場する度ワクワクした。
他のアイドルにメイクをしてあげたり(デレステ1コマ劇場)、ピッタリのコスメを探してあげたり(アイプロ雨に映える琉球)、メイクのレクチャーを買って出たり(杉坂海ちゃんとのアイドルトーク)して周りにも"メイクで何にでもなれる"を広めている。
代表的なユニットのハートウォーマーでは最年少でありながら、一方で小さな子たちの面倒見が良いのも魅力だ(シンデレラガールズ劇場68話・180話・879話など)。
おっとりしていてダンスが苦手、大声出すのも得意ではなくて(共にぷちエピソード)アイドルとしては発展途上だったりする。
そんな両手では抱えきれないほどの魅力がある雪菜ちゃんだけれど、残念ながら出番が多い方ではない…というよりかなり少ない。
モバマス・デレステ共にカードの登場枚数は最少クラス。デレステでは2016年のキャラバン以来イベントでの登場がないし、モバマスの最後の書き下ろしSRは2018年。モバのイベント最上位報酬になったこともない。
それがずっと口惜しかった。環境がどんどん変わって色んなアイドルの色んなカードが出てくるのに、自分の担当だけ取り残されたまま。
2019年12月19日までは。

私に恋をする私

2019年当時、私のモチベーションはどん底だった。
デレステでの数少ない声なしアイドルのイベント(スシロー・キャラバン)が来るたびに期待と落胆を繰り返し、SSRなんて夢のまた夢といった感じで実装を想像すらできなかった。全員分実装されることあるの?と諦めの気持ちでいっぱい。そんなときにSSR私に恋をする私が実装された。
15時になったらスマホの通知を見る癖がついていたので、その日も惰性でガチャ更新通知を確認した。
"SSR 井村雪菜登場!"
目を疑った。嬉しいよりも戸惑いが大きかった。
見間違いかもしれない、とバクバクする心臓を抑えて職場トイレでデレステを起動する。
画面いっぱいに広がるピンクの波、散りばめられたコスメ、中央で優しく微笑む担当。
紛れもない雪菜ちゃんのSSRだった。
そこからの記憶が正直ほとんどない。ただあまりに嬉しすぎて、調子に乗ってTwitterアカウントを作った。

トレンドやYahooの急上昇ワードに"井村雪菜"の文字が踊り、検索するとプロデューサーたちがこぞって絶賛している。
共通衣装ではない、彼女のためだけの衣装は淡いピンクに細かなレースが施されていて、赤と緑のリボンがアクセントのクリスマスコフレのようだった。靴もアクセサリーもひとつひとつが細かくて、夢を見ているみたいで。赤みがかった彼女の髪にぴったりの濃いめピンクの帽子と、そこに飾られたリボンも相まってまさに最高のクリスマスプレゼントだった。
その日は飽きずに3Dモデルをずっと眺めていた。こんな特大プレゼントを貰ってしまったら何かしっぺ返しが来るのでは…なんて思ってしまうくらい、幸せだった。

現在と未来

そこからはまた長い沈黙期間に入ってしまった。その後モバマスで実装されたカードはRの焼き直しなので、2019年末からデレステ・モバマス共に新規イラストのカードが登場していないことになる。
ただしデレマスの怖いところはこんなアイドルが他にもいるというところで、雪菜ちゃんだけが不幸という訳ではない。不憫な方に入るとは思うけれど…。
それでも、良いこともあった。
Twitterをやっていくうちに自分以外に雪菜ちゃん担当だと名乗っている人がいることを知れた。アカウントを作る前はTwitter検索してもbotしか出てこないし、ゲーム内で雪菜ちゃんの肩書をつけている人を見たことがなかった。でも何らかの形で雪菜ちゃんが登場したら喜んだり、お誕生日はお祝いしてくれる人がたくさんいた。同担さんと今年ついに現実でお会いすることができて、雪菜ちゃんの良さや可愛さを存分に語らえたりもした。
今年突如、グッズのラインナップに抜擢された。声のあるアイドルたちに混じり、ハートウォーマーの3人がデフォルメされた姿でアクキーやクリアファイルに描かれている。しかも大好きな花畑マキアージュの衣装だ。
デレステのアイドルコミュが更新され、彼女がコスメの広告のお仕事を任され好評だったこと、彼女に憧れるファンがいることを知れた。ゲームで派手な供給がなくても、きっと彼女はきちんとあの世界で信頼を勝ち得ているのだ。

先日モバマスのサービス終了が発表された。
声のない雪菜ちゃんにとってモバマスは生命線だったように思う。デレステに比べてカードの種類も多いし、イベント用のアイテムですら個性的な説明が書かれている。デレステは音ゲーという性質上声のない子の登場機会が限られてしまう。
そして自分自身、デレマスへの向き合い方がかなり変化してしまっている。ログインはしているけどイベントをきちんとこなしているとは言い難いし、ガチャはほとんど回していない。彼女は変わらず好きだけれど、それだけで続けている状態だ。

でも、逆に言えばその状態でも7年間好きでいられた。その間に色んな物にハマっては離れていったけど、"井村雪菜担当"ということだけはやめなかった。
正直意地みたいなところもあった。自分がいなくなったらただでさえ少ない母数が更に減ってしまうし。
私に恋をする私が実装されるまでは、ゴールが見えなくて夢すら描けなかった。その時の絶望から考えると、今くらいの距離感がいいのかもしれないなとも思う。

本当は誕生日当日に上げる予定だったけど全然間に合いませんでした。
なにはともあれ井村雪菜ちゃんは私にとって世界一かわいくてキラキラしたアイドルです。
改めて、お誕生日おめでとう。

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