気象予報士試験 合格体験記(前編)
第61回気象予報士試験に合格しました
はじめまして。この記事では第61回気象予報士試験に合格した私の合格体験記といいますか、顛末といいますか、偏見と私見たっぷりの勉強法等についてふれていきたいと思います。
あくまで私個人の考え、経験ですので、すべての方に当てはまるとは当然思っておりませんが、なにか1つでも参考になることがあれば幸いです。
また、具体的な項目の解説ではなく、あくまで全体的にざっくりとした勉強法のお話となりますのでよろしくお願い申し上げます。
なお、本記事の内容に際して生じました不利益・損害等は一切責任を負いかねますので、併せてよろしくお願い申し上げます。
※2024年6月1日に追記をおこないました。
この記事の読者として想定している方々
この記事では
試験の制度(合格基準や科目免除制度など)をある程度ご存じの方
今、受験勉強をしている方や受験経験者の方
の方々を対象に記事を記載しております。
気象予報士試験について全くわからないよ!という方は、後日追加する(かもしれない、しないかもしれない)記事を参照ください。
この記事の内容
私自身の気象予報士試験に対する考え方
実際の勉強法
当日までの勉強以外での戦略(後編予定)
当日の戦略(後編予定)
などを記載しております
私自身の試験に対する考え方
確かに合格率は低めの試験だと思います
気象予報士試験は「難関試験」「合格率が低い試験」と言われることが多いように感じます。報道資料を見ても、合格率はいつも5%前後。
確かに厳しい試験であることは間違いないと思いますが、よくよく考えてみると、実は誰にでもチャンスがある試験だと思えてきました。
細かいことは省略しますが、各種報道資料やインターネットの様々な方の情報を見るに、受験番号や実際の合格者の人数を照らし合わせるに、おそらく「実技試験の上位20%弱が合格する」ようになっているようです。
もちろん推測の域は出ませんが…
試験はおそらく相対評価
気象予報士試験は「試験のたびに実技試験の合格基準点が変わる」試験です。これはどういうことかと考えてみると、(これももちろん私見と推測の域を超えることはありませんが、)おそらくは「毎年、同じような人数ないし割合の合格者を出したい」という狙いなのだと思います。
試験問題が難しい回は基準点を下げて、また逆に易しい回は基準点を上げれば、実施側としてみれば合格者数ないし割合の調節は簡単です。
相対評価じゃない試験だと…
逆に、例えば、日商簿記試験の2,3級では、どんな問題であっても合格基準点は70点のようです(のはずです…私の調べた限りでは…)。過去問そのままのような簡単な問題でも、はたまた前代未聞レベルの難しい問題でも、合格点は動いたことがないようです。その証拠なのか、結構合格率が回によってバラツキがあるようです。
ほかには漢検準1,1級なんかも絶対評価とされています。
つまり、こういった絶対評価の試験は、試験の回による問題の難易度差など、運要素がかなりある試験だと言えると思います。
また、名目上は「絶対評価で6割で合格です!」という試験も、試験後に後付けで記述・論述の採点の比重を変えることによって、おおよそ毎年同じ合格率になるように調節をしていることが確実視されている試験もあるようです。
実際、その試験は大問ごとの配点は示されるものの、小問の配点は一切公表されていません。
これは気象予報士に限ったことではありませんが、資格試験では「相対評価試験なのか、絶対評価試験なのかを確認すること」がとても重要だと思います。
なお、繰り返し申し上げますが、このパートの考え方は、もちろん私の推測と巷の噂の範疇を出ないことを強調しておきます。
実際の勉強法
そもそも筆者は何回目の受験で合格したのか
では私は何回で合格したのか…?
こんな偉そうなこと言っていますが、私自身は2回目での合格となりました…w
第59回気象予報士試験を受験し、一般知識と専門知識の科目はクリアするも、実技試験で合格点に届かず、残念な結果となってしまいました。
当時は一発合格を目指していただけに悔しい思いがありましたが、今になって合格してから思うと「そりゃあ合格できないよなぁ…」と思い当たる節も多々あります。むしろ、不合格にしてくれてありがとうという気持ちすらありました、いやホントに。
まず結論、一番有効だったと思えたこと
で、実際の勉強法で個人的に一番有効だったと思えることは
「学科の勉強も、実技の勉強も、両方やる」ことでした。
私は、先述のようにもともと一発合格を目指していたので、必然的にこうなったのではありますが、やっぱり後から思ってみても「今回は学科合格を目指そう!」と思っている方でも、一度は実技に目を通してみたほうがいいのでは、と思います。そして、逆に「今回は実技試験だけだ!」という方も、一般・専門には目を通しておいたほうがいいのではないのかな、と思っています。
その理由は
一言で言うならば
・「学科試験で出る内容が実技試験で具体例として出てくることで頭に入りやすい」
・「実技試験で学科試験ありきの知識問題が出ることがある」
という点です。
学科試験で出る内容が実技試験で具体例として出てくることで頭に入りやすい
たとえば前者の例で言えば
・「渦度は正が上昇流」
・「低気圧の一生における雲の形状の変化」
・「空気は飽和すると湿潤気温減率で低下する」
・「温度風の関係」
なんかは、少なくとも私は学科単独で学んでいると「そういうものなんだ」という無機質な感じがしてしまいました。しかし、これらの知識は実技試験では実際の状況に併せてバンバン出てきますし、そこで自然と定着するようになった気がしました。
理論で組み上げられた一般知識を定着させるために、
具体例や実際例で活用してみる・慣れるということは大いにアリだと思いました。
実技試験で学科試験ありきの知識問題が出ることがある
後者の例で言えば、第61回の実技試験でも実際の状況に併せて
・「ウィンドウプロファイラで高層が観測できなくなる理由」
・「着氷が起こりやすい条件」
・「雪と雨はどのような条件でどちらが降るのが決まるのか」
などが記述問題として出題されました。
実技では図表読み取りの対策に重点を置いてしまいがちのような気がしますが、こういった学科試験寄りの問題の出題は決して低くない配点で出題されている印象があります。
これらの問題は、学科的な内容を習得していれば、逆に答えの方から考えて図表を「こうなっているはずだ」と読み取れるようになります。
たとえば図表から湿度と気温を読み取って雪と雨の降る条件差を述べる問題でも、
「図表からこういう状況だと読み取れる。雪と雨が降る条件に併せると、こうなるはずだ」
という思考の順序ではなく、
「雪と雨は湿度と気温によって降る条件が変わってくるはず。そのことを述べられる根拠が図表から読み取れないか」
という思考になることで、スムーズに解答できるようになるのではないかと感じます。
他にも
実技試験の試験時間が短いことは1回目の受験で身にしみて感じていたので、過去問の演習は65分でおこなうようにしていました。
とはいえ最初のうちは「試験開始から65分経ったから終了!」というような形ではなく、65分までで解けた量を把握し、その後は時間がかかってもいいので全部解くようにしていました。最初はなかなか解き切るのは難しいのですが、しっかり考えて全部解く→解説を見ながら理解する、という、当たり前と言えば当たり前のことを繰り返すうちに定着してきた気がします。試験直前期には何とか65分で完答できるようにはなりました…w
ともあれ、実技試験は本当に時間との勝負だと思います。どういう戦略で当日解答したのかは、後編でお伝えできればと思います。
ともあれ
私自身も全くそんなことを偉そうに言える身分ではないので、それだけは強調しておきます…w
気象予報士試験の講師でもなければ、現在気象の職業に就いているものでもありません。
ただ気象予報士試験に合格したという事実はある1人のオッサンですw
特に目新しいことはなく、noteは初執筆で拙い部分も多々あったかとは思いますが、ここまでお読みくださりありがとうございました!
後編は頑張れれば書きたいと思います!
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