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工具も手作りします~オーボエのリード製作、前編~

アンサンブルSAKURAのダブルリード楽器(オーボエ、ファゴット)奏者は、4人中3人が、楽器店で売っている市販品ではなく、自作したリードを使用しています。「リード自給率」高めです。

オーボエパートのSさんは、リードの自作はもちろん、リード作りに使う一部の工具も自作されるそうです。

オーボエのSさんに、リードの作り方、そして、その工具を見せて頂きました!



Q.オーボエのリードはどのような工程を経て作られるのでしょうか?

A.まずは葦の丸材を、薪割りの要領で割るところから始めます


リードを作る作業は、大きく分けて材料の加工、組立てと、そこから先の削りの工程に分かれるかと思います。今日は加工、組立てについてお話ししようと思います。

①薪割り

リードに使うのは「葦」という、河原や海岸に生えてる背の高い植物です。

直径10ミリほどの細い竹の様なものをイメージしてください。中は空洞になってて、それを繊維に沿って縦に3つに割ります。薪割りの要領です。オーボエは主にフランス産の葦を使います。

葦の丸材
丸材を3等分したもの

②ギロチンカッターで材料のカット

次に決まった長さ(75ミリ)にカットします。


ちなみにこのギロチンカッターは私の手作りです。材料をカットするだけの道具ですが、市販のものは数万円するので自分で作ってしまいました。

手作りのギロチンカッター


長さをカットしたもの

③ガウジング


この段階の材料は、リードにするには分厚すぎるので、薄く削らなければなりません。ガウジングマシンという道具で内側の部分を削っていきます。

大体0.58ミリ位まで削ります。厚みを計るためのダイヤルキャリパーという道具、これも手作りしました。


ガウジングマシン
0.58ミリに薄く削った材料と厚みを計るダイヤルキャリパー(手作り)

④シェーピング

次に薄く削った材料を半分に折って、シェーパーという型に合わせてリードの形にサイドを削ります

このシェーパーは幅の広さや微妙な形の違いで何十種類もあり、どの形が自分に合うのか、オーボエ奏者の悩みどころのひとつになっています。

シェーパーとシェーピングした材

⑤糸巻き


シェーピングした材料をチューブという、真鍮とコルクでできた部品に糸で巻いて取り付けます

このチューブも、金属部分の材質や長さ太さなど様々で、先ほどのシェーパーとの組み合わせが無数になるので、悩み出すとキリがありません。

今回は、一旦このあたりまでにしておきましょう!この後、リードの削りの段階に入っていきます。


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アンサンブルSAKURA第40回定期演奏会
日時:2023/11/19(日)12:30開場、13:00開演
⚠️⚠️開演時間が1時間前倒となりました。ご注意ください⚠️⚠️

会場:浅草公会堂
指揮:高石治
入場料1,000円

曲目:
グリーグ/ペールギュント 抜粋
シベリウス/フィンランディア
シベリウス/交響曲第1番

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