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2021ベスト10 -これはブログではない-

相変わらずコロナ禍で精神的に大きく制限され続けた2021年。5月の終わりぐらいからプライベートの問題が大きく複雑になり、仕事のストレスも重なり9月に倒れてしましました。幸い11月までの3ヶ月で復調し、無事に年越しできました。特に9、10月はまともに音楽も聴けなかったので、その間に見逃したものもありそうですが、10作品を選んでいて現在の自分の嗜好は「エキゾティシズム」と言えるのかもと感じています。一般的な意味とは違うかもしれませんが。コメントはごく個人的な話ばかり。


・Pajara / Clara Presta

2021年のアルゼンチン。昨年泣くなくベスト選外としたロドリゴ・カラソ、プロデュースでリベンジ(笑)。普通のロック、ポップスには心が動かなくなってしまった自分は今年も南米の音楽を最も聴いていたかと思います。

・Encuentros / Pablo Juarez

コロナが顕在化する直前の2019年12月。ハンモック・カフェ主催の日本ツアーは名古屋以外は参加、各地のライブ・移動のサポートなどしたとても幸せな記憶です。ジャケットの風景は米子公演前、皆んなで日本海を見に行った時にハンモックの中村さんが撮影したものです。自分のiPhoneにはジャケ違い(笑)の写真がいくつかあり、Twitterの背景はその時のものです。東京公演でのトリオから着想した今回の編成、楽曲。僕にとっても過去と今をつないでくれます。

・Flor / Gretchen Parlato

個人的に2021年はグレッチェンの年でした。この音楽はどれもスタンダードな何かではないけど、僕にとってはこうあって欲しい、とまで言いたくなる理想に近い音楽です。彼女はもちろんボーカリストですが、表現はボイスというかとても自由だと思います。アートワークが素晴らしく、アナログも購入しました。恐らく今年最もリピートしたアルバムです。

・Towako’s Dialy / 坂東祐大

ドラマ「大豆田とわ子と3人の元夫たち」は前半のハイライトだったかもしれません。ドラマの素晴らしさは勿論ですが(個人的にはカルテットに次ぐ傑作)、いつもイマイチ不満のあった坂元さんのドラマにおける音楽が今回は文句のつけようがなかったということが嬉しかった。確か初回を観る前にグレッチェンが歌っている曲がある、とSNSかなんかで知っていて期待して観たらエンディング曲ではなく挿入歌でバックがBig YukiやBanksia Trioだった、何よりも涙が出るほど良い曲だった、ということに衝撃を受けていたら、エンディング曲はSTUTSで松たか子が歌い、元夫たちも参加するドラマ仕立てだったことに呆然としました(Presence)。長くなりましたが、STUTSの曲は収録されていないものの最高の伴劇曲を聴くことができるのがこのアルバム。坂東さんのことは知りませんでしたが、すごい才能です。CDもアナログもドラマのBlu-rayも買いましたが12月に観たライブがドラマの場面も思い出したりで感涙しっぱなしの2021年一番の幸せな体験でした。

・Amorozsofia-Abstract Joao / Goro Ito Ensemble

毎回出るとベスト10入りするゴローさんの作品。室内楽というか弦が入る編成が今一番グッとくることもあり、聴いたとたんにベスト10入りを決めていました。

・Te / Diego Schissi Quintete

Diegoの作品もベスト10の常連。1曲目の斬新さ、格好良さに惚れ惚れしました。前回の来日の時にハンモック・カフェでお話しする機会がありましたが、穏やかな良いおじさんでした。僕のタンゴはピアソラでなくディエゴ、と言ったら変態扱いされるでしょうね。

・memor / Yuki Etoh

秋の不調期から多分復活出来るだろうと感じていた頃にこのアルバムが発売され、参加メンバーが揃うパーシモンホールでのライブに参加できました。再び音楽に感動できる感受性を取り戻せた喜び、そして江藤さんのつくる音楽が本当に自分が求めているものだ、と毎回思うことが今回もできた、という幸せ。大袈裟ですがこの思いを忘れたくないです。音楽的な広がりや深みが増し、特に後半の室内楽編成が個人的ツボです。

・birds fly / Miu Sakamoto

最初に全曲のビデオから配信が始まったかと思います。僕、平井真美子さんの「shining girl」を聴くと泣いちゃうのですが、このアルバムでカバーしていてまんまと泣かされちゃいました。徳澤青弦さんを加えた編成が本当に素晴らしい。

・Matéria de Improviso / Andre Mehmari Antonio Loureiro

これは本当にインプロなのでしょうか・・・。「Notturno 20>21 piano solo」もキャリアを代表するレベルで迷いましたがこちらを選んだのは単なる聴覚的好みのためです。

・Juntos Ahora / Nair Mirabrat

2020年にデジタルで聴いていたけど、ラティーナ宇戸さん(当時)の日本での世界初CD化アナウンスが春ぐらいにあって、心待ちにしていたもの。アントニオ・ロウレイロのプロデュース。

(おまけ)12月発売のため選外。2022のベスト候補作。

・Playing the Piano / Ryuichi Sakamoto

・Nujabes PRAY Reflections / haruka nakamura

・うた、ピアノ、ベース、ドラムス / 矢舟テツロー

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