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夫に「ビッグイシュー」を買ってきてもらう前と後

ホームレスの人が駅前などで販売している雑誌「ビッグイシュー」の知名度はどのくらいだろう。

私は「ビッグイシュー」という誌名とホームレスの人が売ることでお金を得ることができる雑誌、という程度の情報は知っていた。都内に通勤していた頃、職場の最寄り駅で販売している人もいた。買ったことは無かったが。

先日、大好きなミュージシャン中村一義くんのインタビューがビッグイシューに掲載するという情報が入った。他にもジュード・ロウのインタビュー。ジュード・ロウは好きなハリウッド俳優のひとり。

『ちょっと買ってみようかな』という気持ちになった。

そこで私がビッグイシューをゲットするまでに調べて知ったことや、代理で買ってくれた夫の購入体験談を書いてみたいと思う。

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どこで買えるか

私の生活圏内でビッグイシューを販売している人は見たことが無い。通販があるのかしら?と思ったら、ホームレスの販売者と競合してしまうためバックナンバーのみ通販可であった。販売場所を調べてみたら夫の職場の最寄り駅があった。

ちゃんとどこで売っているか管理されている(?)というか、決められた場所で売っているようだ。バックナンバーをお取り寄せでもいいけど、せっかくだから夫に買ってきてもらおう。

値段や仕組み

夫にお願いする前に予習を。

雑誌の値段は350円。販売者は170円で仕入れて350円で売るので1冊売れると180円の利益になる。(はじめて販売するときは無料で10冊もらえるのでそれを売った利益を仕入れ資金にできる。)

販売者は”仕入れ”からの“販売”をしているのであって、チャリティとは違うようだ。
※価格は4月から450円に改定するようです※

販売者は身分証を身につけていたり、行動規範というものもあるらしい。

夫に依頼

『ビッグイシューってあるじゃん?ホームレスの人が売ってる雑誌。○○駅で売ってるの見たことある?』

『あー、売ってる。いつも売ってるよ。』

『中村くんのインタビューが載るから買ってきてくれない?このあたりじゃ売ってないから。』

『え、いやだな…。なんか怖いんだよ…。買ってる人見たことない。』

わかるよ。わかるけど大人の男性が声もかけられないほど怖い人が売ってるってことないだろー。相手は販売員でこちらはお客さんなわけだし…。もう少し話を聞いてみると、案の定ちょっと偏見と誤解が入り混じってるような物言いだった。私もそういう考えがゼロではないが、予習で仕入れた知識を使って説得した。

『絶対に身分証の確認しようっと』

そう言ってOKしてくれた。

購入

夫の通勤時間中にメールが来た「あれ買ったよ」。帰宅後ビッグイシューを受け取る。夫にどうだった?と聞くと、話しかけたら敬語で普通の対応で何ともなかったそうだ。雰囲気と話した時のギャップに驚いたそう。(その人の場合は)雑誌は書類ケースのようなものに入っていて汚れないようにしていたらしい。買う前と後でずいぶんと印象が変わったそうだ。

内容

オールカラーで32ページ。

中村一義くんのインタビューは”私の分岐点”というテーマで巻頭1ページ。ミュージシャンになる経緯や家族のことなど、ファンなので正直目新しい内容は無かったが、新譜を発売して間もないタイミングで音楽雑誌以外に露出できるのは嬉しい。”友達の輪”形式のリレーインタビューだそうで、小谷美沙子→中村一義→やついいちろう の順、これはガチで知り合い紹介ですね。

ジュード・ロウのインタビューはとにかく掲載されている写真が良かった。とてもかっこいい。私はジュード・ロウの容姿がタイプで(もちろん出演作品も好きなわけだが)、インタビューで容姿の持ち上げばかりで嫌になる(大意)と言っていたので「す、すみません。でも顔が良いのは事実!」みたいな気持ち。ハリウッド俳優は好きでもインタビューを読む機会があまりないので、このインタビュー記事から私が知らなかった彼の一面を知ることができた。

特集は移民社会について。日本で暮らす外国にルーツがある人のインタビューを中心に読みやすい内容だった。毎号様々なジャンルの特集が組まれている。

最新号だけではなく、バックナンバーを売っている人もいるそうだ。

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今回ビッグイシューを買ってわずかながらホームレスの人へ支援ができた。雑誌もおもしろかった。私も夫もビッグイシューとその販売者について少し知ることができた。(noteの記事も1本書けた。)

しかし支援のために毎号買うのか?と聞かれたらちょっとちがうかなあ。でもまた欲しい号が発売されたら購入したいと思う。夫も二つ返事でOKしてくれると思う。買うことへのハードルは下がった。

そして今回の購入を通して、他の人にも「読みたい号があるなら買ってみては?」と自信をもって言える。

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雑誌での連載コーナー、面白いと思ったら書籍化されてた。

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最後に、中村一義くんのアルバムが最高だから良かったら聴いてください。


にっこにこ