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病理医と訴訟

 病理医は医療の世界では若干異端というか、医師っぽくない職業だ。

 患者さんに日々接するわけではない。その代わり顕微鏡を日々使う。

 そんな「一般の」医師とは違う感じがするからなのか、ときに「仲間外れ」にされているような感覚もある。

 ただ、そんな病理医にもいいところはある。

 時間の使い方に融通が利くのが大きい。患者さんに日々接しないことで、いわゆる「モンスターペイシェント」と接し、精神的に疲弊するといったことは比較的少ない。

 私はそんな病理医という職業を気に入って18年この仕事をしている。

 しかし、病理医とて、医療関係の職業なので、ほかの臨床医が抱える問題をかかえている。

 その一つが訴訟だ。

 誤診をすれば訴えられる可能性がある。

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