見出し画像

韓国〜医師の闘いの勝算

 状況は緊迫している。

 医学部の定員増をめぐる韓国の医師たちの行動が、日々過激さを増している。

ソウル大学の公衆衛生専門家、クォン・スンマン教授は、「医師たちにとって、医師が増えるということは競争が激化し、医師の収入が減るということを意味する。(中略)だから医師増員案に反対している」と指摘する。

上記記事

 研修医から始まったスト。同調者が次々と出て、医療に深刻な影響を与えている。

 このあたりの動向については、毎週発行のメルマガで記事をピックアップしているので、それもご覧いただきたい。

 医療に関して医師がストやデモを行うのは、何も韓国だけではない。前にも書いたが、イギリスでもストがあった。

 私は常々、日本の医師は従順すぎて過労死するまで働いてしまうから、こうした自らの意思を表出する合法的なデモやストは行っていいと思っている。

 実際米英では、医療に限らずストで賃金アップを獲得する事例が増えてきた。

 しかし、韓国の医師たちの行為は、国民やメディアの支持を得られていないようだ。厳しい指摘が相次いでいる。

 左派系のハンギョレがとくに手厳しいような印象もあるが、どの新聞も厳しい報道をしている。

 こうした事態のなか、どのような妥協、決着がなされるのか全く見通せない。

ここから先は

2,386字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?