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直進しないことで見える景色

 時々、ながら歩きスマホなどの人に衝突される。

 もう人類とは「ホモ・スマホンス」だと思って諦めるしかないなあという境地に達しつつある。

 人類をここまで狂わすスマホの脅威。この小さな板さえあれば、人は無限に時間を「溶かす」ことができるのだ。

 日本にジョーカーのような無敵な人がそんなにはいない理由の一つは、スマホなのだろう。

 社会や政治への不満は、手のひらサイズの板が忘れさせてくれる。反乱を抑える道具であるし、福利厚生でもある。

 私自身、この板のせいで読書時間が減少している。

 スマホのない時代、人類は暇すぎたのではないかという若い人の投降を見たが、そんなことはなかった。本を読んでいたのだ。

 スマホでキンドルは読めるものの、同じデバイスで世界の様々なコンテンツを見ることができるのだから、こりゃかなわん、だ。

 前置きが長くなったが、スマホに取り憑かれた人類が、大量に前も見ずに歩いている。前から来る人は避けられるものの、数が多いと厄介だ。

 つまり避けるスペースがなくなるのだ。

 だから、前から来た人を避けたらまた前に人がいるという状態になっている。避けて避けて避けての「ジェットストリームアタック」をする羽目になったりしている。

 さて、どうしたものか…。通勤時間が一日5、6時間に達する私としては死活問題だ。

 ただ、衝突確率を下げることは可能だ。なぜなら…

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