自分のアタマで考えよう

~こんな人にオススメ!~
「自分のアタマで考えよう」と言われて即答できない方!
中学生~大学生くらいの方!
比較的読みやすい自己啓発本をお探しの方!

某YouTube(自称フューチャリストな方です)で子どもにオススメの一冊ということで紹介されていましたので、どんなもんかと読んでみました。

率直な感想としては結構難しいことが書いてあると思います。
子どもどころかむしろ自分自身本書でとても勉強になりました。
良書であることは間違いないと思いますが、実行性はどうでしょう、出来たら素晴らしいけど子どもどころか大人でもそう簡単には出来そうにないなという印象です。

本書の最初では、”考える”とはどういことかの説明があります。
「思考」と「知識」の違いから書かれており、「思考」は「知識」にだまされるとあります。
なるほどそれはその通り、言われてみれば納得ですがなかなか自身ではそれに気付くことができないと思いました。
「思考」するときは「知識」を切り離す(ちょっと前の本なので多少本書との表現違うかもしれません)…要するにフラットに考えるということだと思いますが、個人的には疑問です。
「知識」なくして「思考」は無理です。
著者が紹介する事例もまったくの「知識」がないことはありえない。
むしろ、後段で出てくる「フィルター」のつけ外しが近いんじゃないかなと思いました。
考察するにあたって、フラットではないものにしてしまう「フィルター」が無意識的にかかってしまう。
それを取り外す、あるいはフィルターがかかっていることを認識する必要があるのであって、知識を脇に、的な書き方は違和感があります。
そしていずれにせよ、これを実行することは子どもどころか大人でも難しいのではないかと思いました。
もちろん、このことを知らなくては、やろうとしなくては出来るようにならないので、わたしも今後意識したいとは思いますが果たしてどこまで出来るだろうか、と思います。
まして小3のうちの子が出来るか、そもそもここで著者が伝えたいことを認知できるだろうかという疑問がありますが…、まぁ試しに読ませてみたら分かりますかね?(笑)

その後は、では”考える”ためには?のテクニック的な話が続きます。
スキル的な内容であったり、きっかけ的な内容だったりと様々に紹介されていますが、いずれも勉強になりました。
正直ある程度時間的猶予がある中での思考方法だと思います。
瞬間的な思考に対するものはあまりなく、あるいは「知識の棚」に知識をきちんと整理しておくことができれば瞬間的に引き出せる、ということなのかもしれません。
そのあたりは訓練次第でしょうか。
もちろん思考を繰り返すことで、そのスピードはあがるし、地頭というか思考レベル自体が上がるとも思いますので、ぐだぐだ言い訳してないでやってみろってことですかね(笑)

そんな本書、本書中に用いられている例がビジネスですし基本は分かりやすい文章で書かれていますが、おそらく子どもには難しい表現もあるので、あくまで成人向けに書かれていると思います。
多くの人は新たな知見が得られる良書じゃないかなと感じました。
ただやっぱり小3には難しい気がするので、中学生くらいになったら勧めてみようかと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?