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地方ヘアメイクの価値を上げたい!!!(地方ヘアメイクあるある)

私は専門学校を出たあと、地方(北陸)の大手美容室に就職し、その美容室が専属で提携していた結婚式の専門式場で働くこととなり、みっちり4年間その中でウェディングのヘアメイクとして、一から全て学ばせていただきました。

当時、ギャル化がどんどん進みはじめて、メイクのクオリティを求められるようにどんどんなっていき、雑誌を見たりしながら勉強してても、紙面ではすでにちゃんとレタッチされてて、加工されてるし、(紙面上では実際のメイク仕上がりがどんなクオリティなのかが全然わからないーーーし、当時はSNSやYouTubeなんて全然無かったし、、)そのサロンに所属しているだけでは、もうお客様のご要望に答えられないな、、、と思って、やっぱり現場を生で体感し、自分の目で見ないと!!!と思い、東京のヘアメイクアシスタントにつく為に会社を辞めました。


そして東京に行き、そこはまさに赤文字ギャル雑誌全盛期!そんな中、そんな雑誌をいくつもこなしている師匠と出会い、気づけば目の前には、雑誌で見ていたモデルさんやアーティストさん、すごいカメラマンさんやスタイリストさん!!!今までの世界とは全く違う場所に居ました。

師匠に師事していた2年半ほどは本当に毎日本当に濃密で、びっくりするぐらいまさにギョーカイ!な感じで、本当に本当に色々な事がたっくさんありました!!!!いい事も嫌な部分も華やかなところもがっかりするところもいーーーーっぱい見ました!その時のお話も尽きないけど、それはまた追って、「直アシあるある」の時にでも書ければと思います。


そして3年間の東京での修行を経て、また大好きな石川県に帰ることになりました。東京で見たもの、見た技術、を地方で活かして、この東京と地方の差を少しでも縮める事ができたらな!!!という思いで、帰ってきたのでした。


帰ってきて1週間、初めてのお仕事の依頼が来ました。


そしてその時に言われた言葉が、

「地方では何でもできないとダメだよ」って

「東京みたいに分業化されてないし、何でもできないと仕事来ないよ」って

そう釘を刺されました。

そうなのです。

東京では当たり前のように、テレビ局などに所属している局メイクさん、舞台関係に強いメイクさん、ファッション雑誌やアーティストさん中心にされているメイクさん、そのほか、ウエディングや、ヘアサロン、”ヘアメイク”という職業の中でもそれだけジャンル分けがあって、(その中でも雑誌や舞台のジャンルごとに更に細分化されているし)更には、ヘアデザイナーとメイクアップアーティストでも別れているし、より、自分の得意分野やテイストをしっかり持って、それを表現することに価値を評価される仕組みになっているのです。


ですが地方での価値は全く逆なのです。


もちろん依頼いただける仕事は何でも受けると心に決めていたし、私は東京のように一つのジャンルを極めるタイプでは無いと思っていたので、色々な仕事ができるのが、今も喜びで、楽しみではあります。

ですが、東京ではスタイリストさんの仕事に手は出しちゃいけないと教わり、洋服を触るなんて絶対NGだったのに、地方ではそもそもスタイリストさんすら居ない。ヘアメイクが、洋服の管理から、何ならアイロンがけもするのが当たり前のような状況で、頂いたメイク時間にその全ての工程を間に合わせることに精一杯という状況でした。

「郷に行けば郷に従え」と思い、色々な依頼全て受けてきました!

ヘアメイクと名乗っているので、何でもできるのだろうと、特殊メイクのような事から、TVCM、スチール、舞台メイク、ウィッグ製作、ウェディング、何でも依頼が来ます。本当にいつも面白いし色んな現場があって楽しいのですが、その分勉強しなければいけない幅も本当に尽きず、揃えなければいけない道具も各ジャンルで違うので、どんどん道具も増えていきます。

私は元々ウェディングの世界にいたし、東京ではファッション雑誌の現場やアーティストさんのPVなどの現場は見てきたので、そこは大丈夫なのですが、いざ舞台!とか、映画!とかなると急に弱腰になって、他のスタッフさんは割とそのジャンルのプロが集まる中、本当にこのクオリティでさせて頂いていいのか、、と思いながらもさせていただいています。

本当にありがたいことに、何とか今のクオリティでやってきていますが、こんな技術レベルでお受けしていいのかと、いつも迷いが出てきます。

でも逆にここまで色々なジャンルのヘアメイクができて、スタイリストさんのような事もして、ウェディングでは着付けもして、色んな場面の色んな状況に対応できるのは地方のヘアメイクさんしかできない事だと思っています。

それってすごい価値だと思っているのです。

でもそこがあんまり評価はされないけど、、、

やっぱり一つのジャンルに特化して、秀でた才能が評価される風潮があって、何でもできる人はただの何でも屋さん。みたいな。


でもこっちで活躍されている先輩方や自分も含めて、様々なヘアメイクに対応できるのは、誰でもできることでは無いと思うのです!!!!!

今まで積み重ねてきた経験や、知識、そして何より初めましての中に飛び込んで、お仕事を円滑にさせていただくための人間力が備わっていないとできない事だと思っています!!(ちょっと強気に出ました。。。)


なので、地方で活動されているヘアメイクさんがもっともっと日の目を見るようになるべきだと思うのです。

そしてヘアメイクという職業の価値も東京のようにもっともっと上がっていくべきだと思っています。

どうかどうか多くの方にこの仕事のことをもっと知ってもらいたいと思います!!!



みんなで幸せになるためにどうしたらいいのか考えています。支援してくださると嬉しいです。