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訪船‐2023年のNo.1イベント

結果的に今年最高に楽しかった、生涯絶対忘れられない経験となった、「訪船」。

一親等の家族は、交通費、上限ありだが宿泊費を負担頂いて船乗りの職場を見学に行ける、有難すぎる制度がある。

雲一つない快晴の日だった。2023年12月8日(金)

船の内外たくさんの写真を撮らせて頂いたが、差し障りがあり過ぎというか、すべてが差し障りなのでアップできないのが残念。

運ぶ「物」によって船の形状が全く異なり、その中でも今回訪船させて頂いた船はとても印象深い形状をしている。
船が接岸してあるところまで、会社の車で送って頂いたのだが、会社の建屋を離れ、だんだんと海に近づいていき、空と水平線が重なるその先に息子の今回の職場である巨大な船の全景が見えた。
大きいという言葉では表現しきれない「でかい!」という形容がぴったりくる、そしてその独特の形状。子供のように「うぁ!!」と歓声を上げる。
陸を離れ、ますます船に近づいていく一本道。近づくにつれ、荷役の作業の「音」も聞こえてくる。

船の大きさ、形状、音、海の匂い、それらの全てが混然一体となって、私たちを圧倒する。

入退出を管理しているのはフィリピン人のクルー。彼の話す英語が独特過ぎて分からない。ようやく船に入り、無事息子と対面。元気でなにより。

我が家の他に奥様・お子さんや彼女さんがお見えのクルーもいた。小さいお子さんは「パパ、パパ」とその方にまとわりついていてとても微笑ましい。
後で長男に、
「彼女って、家族じゃないけど、見に来られるんだ?」と聞いたら、
金銭的補助は何もないけど(要するに全部自費)、来られるそう。
「え、じゃあ、(長男の)彼女さんはどうして今日は呼んでないの?」と聞いたら、
「彼女、今日、仕事でダメだった。彼女が来られてたら、ママたちは呼んでない」
えーーー、そうだったん(号泣)。
私「あのさ、時間ずらすとか来てすぐ帰るとかするから、彼女が来られる時も私たちも呼んで頂戴」とお願いしたら、
「いいよ」とのこと。
はぁ、大事に大事にここまで育てたのに結局は彼女や奥さんに息子は取られてしまうのね、と悲しい。

さて、夕飯を船員の方と同じものを頂き、大満足な時間もそろそろ終わり。

陸まで送って頂く車を待つ間、長男、夫、私の三人で船を外から眺めた。
「僕もこの位置から船を見たことない。すごいね、おっきい。かっこいいな。」
照明に照らされ今なお荷役中のその巨大船が、黄金色に輝く。
闇に光彩を放ち、まるで生きているかのごとくの存在感。美し過ぎて目が離せない。美しい、とても美しい光景だった。

この社会を確実にしっかり支えているあなたの仕事を思う時、「もっと在宅勤務したい」と不満たらたらな自分の働きぶりが恥ずかしくなる。
あなたの苦労の上に、私達にまでこんな素敵なご褒美をありがとう!

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