Ducati 750GT ~Lツイン・ドゥカティの萌芽~【5th page/Final】
◇750GTの現状
さて、登場から半世紀を経た今、750GTを入手することは可能なのでしょうか。
結論から述べると、可能性はごくわずかと言わざるを得ません。
まず残存数が圧倒的に少なく、実車を直接見ることでさえかなり難しいでしょう。
フェラーリにおける『ディーノ』、ランボルギーニにおける『ミウラ』のような立ち位置にあるモデルといえます。
どうしても手に入れたいのであれば、ヴィンテージバイクに強いショップに相談し、また時間をかけて海外のオークションサイト等も根気よくチェックすることになると思われます。
維持管理のことなどについては、正直、情報が少なすぎてあまり分かりません。
ただ、骨董品や博物館の展示品のような存在となっていることは間違いないです。
◇ドゥカティ興隆の礎
それまで単気筒エンジン中心だったドゥカティにとって、Lツインの750GTは挑戦作だったといえます。
そしてその挑戦は、見事に成功を収めました。
今でこそ、MotoGP由来の『デスモセディチ・ストラダーレ』エンジン(V型4気筒)が登場してきましたが、そんな現在においても、いまだドゥカティのラインナップの大半はLツインエンジンを搭載しています。
日進月歩、盛者必衰の時代の中にあって、750GTが示した“Lツインの魅力”は、この50年間で廃れることはなかったということです。
750GTという存在が無ければ、916や1098といったスーパーバイクも、モンスターシリーズも生まれてなかったかもしれません。
「ドゥカティ現代史の出発点」
750GT抜きに、今のドゥカティは語れません。
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