EnjoyRallying - 準備

確実に速く走るために

前回の内容をまとめると、ペースノート走行で成功するためには、

1)正確なレキ
2)的確なタイミングでのコ・ドライバーの読み上げ
3)ドライバーによるイメージの構築とその具現化

この3点が必要とされることが見えてくると思います。それぞれについてあらかじめ知っておいた方がよいことを説明してみましょう。


ドライバーの準備

レキ走行では、あまり遅いスピードでコーナーを読み上げていくと、1段階緩く読み取ってしまうこともあるので、自分に適した速すぎずまた遅すぎない一定のスピードで読み上げていきましょう。ただし、一定のスピードを保つには慣れが必要だと思います。また迷っていては一定には走れないですよね。交差点で信号に引っかかったときにヒールアンドトゥをしたあの頃のように、そこら中のコーナーというコーナーに数字を付けていってください。また、ぱっと前を見て、100mがどれくらいかわかるようにしておいてください。

コ・ドライバーはあなたのパートナーですが、あなたの考えを全て分かってくれはしません。自分が走るとき、どのタイミングでコ・ドライバーに読んで欲しいかをはっきりさせてください。コ・ドライバーだって「早い」「遅い」と言ってくれた方が読みやすいです。「こういうときはこのタイミングで」とか「こういう連続コーナーではここまで続けて読んで欲しい」という風に、自分の走りのイメージへとつなげるための要求をはっきりとコ・ドライバーに伝えられるようにして下さい。

「R3」。イメージできましたか?このイメージができるようになれば、(1)のコーナーに数字を付けまくる作業は終了です。

コ・ドライバーの準備

まずあなたに必要なのは、2B~4Bくらいの太い(軟らかい)鉛筆数本とよく消える消しゴム、鉛筆削り、リングノート(A4またはA3)です。紙はできるだけ上質で40枚程度のものを。また、インデックスシールも用意しましょう。カラーインデックスシールがかわいくて好きです。あとは好みでバインダー。ノートだけではぐにゃぐにゃする場合。

今はまだマスターできていなくてもいいのですが、本番までにはあなたもドライバーがつけるコーナーの数字を同じように付けられるくらいにしておいてください。ドライバーによって作られたノートを読み上げる際、自分が今どこを読んでいるのかを的確に理解しなければならないからです。

このための準備は特にありません。強いて言えば、ドライバーとの信頼を深める等、メンタルな側面での準備をしていくのもよいかもしれません。どうしても何か準備したいなら、長時間声を出し続けられるように、カラオケに行って喉を鍛えましょう。あと、早口言葉の練習でもしておいてください(笑)

コーナーの数字について

コーナーの数字は角度によって決まります。ここでは8段階の場合について説明しますが、はじめはそれくらいがいいみたいです。さて、角度の目安ですが、1がきついヘアピン、2は緩いヘアピン、そして直角が3です。直角よりやや緩めが4、もう少し緩くなると5、6と続き、直線よりやや曲がっているのが7、そして全開で走れてしまうのが8です。なので、8は「全開」とほぼ同様の意味で使う場合もありました。

ここで注意したいことが一つあります。それはコーナー角度について、自分なりの絶対的な基準を持って欲しいということです。例えば、6Rのコーナーがあったとします。同じ角度でも、3Rが後に連続で出てくる場合にはスピードを落さないといけないので5Rにしとこうとか、前が4Rの場合に全開で立ち上がっていけるから7Rにしておこうとか、そういうのはなしです。6Rのコーナーは前後がどうなっていようと、6Rになるはずです。そうしておかないと、コドライバーの判断がつかずロストする原因になってしまいます。危ないときや注意したいときは次に解説する「コーション(!)」を入れるようにしましょう。

画像1

コーナーの角度の目安(1R⇒8R)・上から見下ろすとこんな角度です

角度の付け方として、ステアリングの切れ角を基準にする方法がありますが、レキと本番では切れ角は変わりますし、道の広狭により変わってしまうこともあり得るので、目安としてはわかりやすいですが、スピードが上がった場合の補正を考慮してください。またギアシフトによるコーナーの数字指定という方法もありますが、(特にハイギアでは)路面状況などにより修正を考えながら走る場合があるので、これまた注意が必要です。


準備はできましたか?

以上の準備ができたら、レキに出発です。レキではどんな事をしなきゃいけないかについては、次回説明することにしましょう。


語句説明

一定のスピード
レキもリズムに乗ったほうがさくさく書けます。もちろん、必要な場合には止まってコーナーを見たりもします。


パートナー
お互いの信頼感が第一です。うまくいかなくてもけんかしないようにね。


太い鉛筆
本番では振動で読みにくいです。太字で書かれていた方が読みやすいからです。


鉛筆削り
削りすぎると細くなっちゃいますから注意です。


リングノート
ページがはずれにくく、めくりやすいです。


コーナー
8段階の場合、3が直角です。大事なのは5から7のコーナーです。

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