パキッ
と普段と違う音がして、ロールバックの着地後に後輪を浮かせてしゃっと回してみたら何ともBMXらしいうねり方で回る。 あーこれはやってしまいましたねぇ……
日曜日から旅行に行くのでまとまった練習が出来ないのは残念だなあと思い、土曜日のお仕事をいくつかすっ飛ばして全力圧縮してなんとか時間を作り慌てて広場に乗りに出た。
いつものように地べたで立ち柔軟、自転車の上で動けるだけ動いて柔軟と可動範囲の確認等をし、軽いフロントアップから壁当てフェイキーなどを何本か、 おっ、今日はフェイキー戻りがとても調子がいいぞ。
壁当てフェイキー戻りなどではさして失敗もあまりしないのだけど、確かに今日は調子がよい。 思ったタイミングで、思った勢いで思ったように戻れる。
連続フェイキー戻りも10回以上楽々できた。 9インチバーに慣れてきたものと思う。
少し体力の足りなさを感じたりもしたが、これは今日は180系調子いいはず、 と、ロールバックをやり始めた。 確かにフェイキーと戻りは調子がよい。
ロールバックを始めて10回位の時に、着地でイヤな音がした。 パキッ と、グシャ、を混ぜたような。 見ると綺麗にスポークの頭が飛んでいた。
折れてしまったものは仕方がない。
ここでも書いたように新しいホイールを組むべく部品を集めているが、あとスポークが届くのを待つばかり。
スポークが届きホイールが無事組めたら今のホイールをメンテしようと思っていたが星工業のスポークの納期は1ヵ月程で、未だ届かずである。
間に合わなかったじゃないですか!
ホイールのスポーク調整を長いことだましだまし軽い増し締めに留めていたが、張り調整をサボった故、緩み損なった張りの強い一本に負担がかかったのか、それとも全体的に疲労してきているのか。
一本交換するのか全て交換するのかの判断が付きかねるけど、まあとりあえず一本交換して様子見で。
星工業のウイングスターは首が飛びやすい、とどこかで見かけたが、そもそもエクストリーム系自転車には向いていないほど硬いのだろうか。 いやまあどんなスポークも折れるときは折れるし、今回たまたま折れた場面に出会したのでこんな文章を書き連ねているけど、いつの間にか折れていた、ならこれで3本か4本目だ。
ニップルがもげたりニップルのネジ切り部から切れたりする方が多かったけどあれはリムの穴の具合か、組み方が悪かったのかな。 組み換えようとバラしていったらスポークのネジの先が無かった、とか。
ニップルをオイル和えしたりいろいろ捻れの回避をしたりして、ここのところ調子よかっただけに、せっかくの練習時間がフィになったことに憤慨している。
とまあグチグチ言っても直らないのでサクッと交換して、振れ取り台に乗せてキッチリ仕上げたので当分は安心でしょう。
ダブルクロスの編みを一本だけ交換するのは面倒くさい。
さて、完璧に調整されたホイールで安心して練習に取り組めるこの気持ちのゆとりはいいものだ。
一点の曇りもない気持ちでのびのびとダラ連をするのは最高だ。 ホイールをチェックしても大丈夫そう。 今週はどうもロールバックというかフェイキーの調子が悪い。 なんだろうこの振れる調子はね。 バイオグラフみたいなものに左右されない確かな技術を身に付けたいと思うものなので、ロールバックを本格的にやり込もうと思う。
すると、間もなくバキンとあの音。
何が「丈夫でメンテサイクルの長いBMXのホイールを組む」←過去記事 だよと。
このホイールを組んでから約半年らしい。 半年かー、半年なー。 うーん。
↓ 以下映像の二回目のロールバックの着地に高周波な金属音が混じる。
とはいえ、二週で3本も折れるスポークはもう疲労の限界なのだろうと全交換の決意を固めることが出来た。 たまたま前回組んだときに買ったスポークはハブや組数の組み合わせで右往左往していたため、各サイズで40本ずつ購入していたので余りが22本ずつあるのですぐにも取りかかれた。 偉いぞ前回のぼく。
ところで半年でダメになるホイールというのも困ったもので、原因などを考えながら組み替え作業をしていこう。
このホイールは俗称
「ロクハチダブルクロスイタリアン」
と表記できる組み方をしてある。 ここで細かいことは割愛するが、要はセンターからズレた仕様のフランジに対して均一なスポークテンションで組み上げられるように、ドライブ側を6本組、ノンドライブ側を8本組で、ダブルクロスはスポークを二回上下に潜らせる編み方。 6本組の3交差、8本組の4交差とは違う意味合いの事。 イタリアンはソースの風味、ではなくて組み方の種類だけどここではさほどの影響はないと思われる。
ハブのドライブ側にはコグドライバー(後輪スプロケット)があり、その分ノンドライブ側にフランジが寄る構造になる。(多段変速機付きのハブはもっと顕著なアレをオチョコと呼ぶらしい) そんなハブに左右同じテンションでスポークを組むとオフセットしたセンターの通りの真ん中にリムが来てしまうので、車体のセンターにリムを配そうとするとノンドライブ側のスポークテンションが緩くなってしまう問題を解決するための手段のひとつである。
ぼくのロールバック等の回転は、グーフィー犬なので右回転となり、着地時により引っ張られる後輪のスポークは左側の下側だと思っていた。 左側側のスポークは長くて重いがしなやかで強い8本組であるのでよりよいと考えていた。
が、それは逆であった。 下側はアクスルに押し下げられると圧縮されるので引きちぎられる力は掛からなさそうである。 一番引っ張られるのは右側のぶら下がっている上側?
折れたのは全てコグ側であった。
とすると、高強度というかより硬い6本組の側に引きちぎる力が入るということなのだろう。 なるほど右側。 と、思いながら折れたスポークの場所と折れたシーンのビデオの着地時の映像を比較すると、どうも折れたのは上側ではなくて後ろ側であるらしい。 エアバルブ位置から判断できた。 博士、これは一体……
仮説をするとどうやらこうだ。 映像でも何となく判るが着地時にリムは横に伸び楕円になる。進行方向は後ろ向き、つまり一番引っ張られるのは上ではなく後ろの逆側。 それが折れた原因は度重なるストレスによる金属疲労であることは間違いない。 ただそれがただの半年で限界を迎えたという事の間違いの原因はこういうところなのかなあと仮定して、次回は両サイド8本組でやってみようと思う。 が、 今回は前回と同じ長さのスポークしかないのでとりあえず同じ、ロクハチダブルクロスイタリアンで組んでおく。 まあ半年は持つだろう。 もう一つの懸念はダブルクロスにもある。 スポーク同士が強く絡まるのでサスペンションダンパーのような効果があったり、組み合わさって力が分散したりしそうであるなあと適当に根拠なく考えているが、元々径の小さいBMXだとハブフランジ周りはうまくない力が掛かった組み方になりがちである。
市販の完成車や完組ホイールはほぼ両6本組のイタリアンであると思うけど、それは組立の手間の問題だと思っている。 だがそれらに負けている様では手組の意味がないのでどうにか正解にたどり着きたい。
さて翌日なんとか時間を繕って回ってきましたが、ロールバックはさらにヒドく失敗100選みたいになっている。
が、着地はとても柔らかく、バインという感触からポスンになった。 こんなにも違ったのか、古い伸びたスポークと新品の差はー、 と。
ところで、愛用のMAXXIS GRIFTERに2.4"があることをつい先程知った。
スポークが折れまくる原因に、タイヤのビード裂け回避の空気圧80psiが少しあるかもしれない。
そろそろ灼熱の夏も終わりつつあるので70psiに落として様子を見ようかと思うけど、タイヤの幅を広げてエアボリュームを稼いでクッション性を上げるというのもアリかもしれない。 が、重くなるし本当にスポークが折れてリムが振ったらチェーンステーに擦って自走不能になりがちのようにも思う。 悩ましい。 とりあえず一本買ってみようかな。
そういえば80psiにも慣れて硬い、死ぬ、という感覚はなくなったし、着地でリム打ちの音を聞くこともなくなった。 ただ、プッシュでタイヤを潰して反発を得るのは難しいを通り越してほぼ不可能になった。 この辺の落とし所が難しい。
ちなみにこの書きしたためていた本文は、スポークが折れてから2週間、例の予備ホイールを組み上げて完成としようとおもっていたがまだスポークは届いていない。
間に合わなかったじゃないですか!
そしてこれもロクハチダブルで組む予定でスポークを注文していたので両8本組は出来ないだろうなあ。 8本組を始めた頃は両サイド8本組だったのだが。
まあ、そのうちに。 または次回疲労限界が来たときにでも。
それでは。
ご安全に。
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