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クトゥルフ神話の著作権が難しい

実は今回、「ふりーむ!」さんにフリーゲーム掲載の依頼をしたところ、3回見送られました。
うち2回は、ゲームプレイ上の不具合。うち1回は、クトゥルフ神話を扱ったことで二次創作と判断されたためです。

二次創作作品の場合は、元作品の著作者が「二次創作を許可していることを示す」「二次創作活動のガイドラインを提示しているURL」のどちらかを「説明書」または「ゲーム紹介文」への記載と、記載ガイドラインの遵守。

「ふりーむ!」コンテンツガイドライン

ゲーム審査ガイドラインとして、このように記載されてるのですが、クトゥルフ神話は、「二次創作を許可していることを示す」ことがとっても困難です。

「神話」も創作の一種

日本神話、ギリシャ神話、北欧神話等々、言ってみれば神話は創作物です。昔々の著者が分からない童話も同じく。

クトゥルフ神話に関しては、創始者はH・P・ラヴクラフトです。
現在、日本での著作権保護期間は作者の死後70年だそうで、H・P・ラヴクラフトの書いた原書は、著作権が切れています。

ただ、発案はラヴクラフトでも、その後たくさんの作家が「クトゥルフ神話」を発展させていったため、どこからどこまでがラヴクラフトのものなのか混沌としています。
もはやクトゥルフ神話の存在そのものが、「ナイアーラトテップ」。

もちろん、『クトゥルフ神話TRPG』であれば、明確なガイドラインがあります。けれど、TRPGではない「クトゥルフ神話」には当てはまりません。

「シェアード・ワールド」というもの

著作権の壁に頭を抱えてしまったので、私は、“一部の” クトゥルフ神話は著作権のない「パブリック・ドメイン」であり、「シェアード・ワールド」だから、という理由付けでゲーム申請し直しました。

シェアード・ワールド(共有世界、英: shared world)とは、複数の作家(または他のアーティスト)が独立して作品を提供し、その作品は単独でも成立するが、プロジェクト全体のストーリー、キャラクター、または世界設定を共有しつつ発展させるという、一連の創作物からなる架空の世界のことである。

シェアード・ワールド -Wikipedia

これでダメなら、打つ手なしです。
結果、申請は通ったわけですが、厳密に言えば、クトゥルフ神話は一般的にシェア・ワールドと “みなされている” だけで、明確に定義されてるわけではありません。

実際のところ、クトゥルフ神話は、著作権の点でもシェア・ワールドの点でも非常に曖昧です。もしかしたら、クトゥルフ神話を扱うのはグレーゾーンなのかも。

小説投稿サイト「小説家になろう」では、二次創作を禁止しています。
私はそちらに、クトゥルフ神話ベースの小説を投稿してますが、今のところ削除はされていません。他の小説投稿サイト(「アルファポリス」「NOVEL DAYS)でも同様。

「小説家になろう」マイページ

シェア・ワールドとして「容認する・しない」は、運営サイトごとの判断によるのでしょう。
まあ、後100年ほど経てば、クトゥルフ神話は実質ともに「神話」になるかもしれませんね。そうなれば、権利面での問題はなくなります。気長に待ちましょう(笑)。

今回の著作権の件は、以下のサイトを参照させていただきました。


Access Accepted第592回:クトゥルフ神話を題材にしたゲームが増える理由

クトゥルフ神話はパブリック・ドメイン?──『クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。』のボツ原稿






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