本当に「効果的」な英語学習ができていますか?プロが教える正しい英語のまなび方
「英語の勉強をはじめてみたものの、本当にこれで効果がでているんだろうか?」
学習の効果や成長実感が持てないまま、徐々に英語学習を辞めてしまう──。
こうした挫折経験を持つ人も多いのではないでしょうか。
それもそのはず。英語学習は「正しい」学習をしなければ、なかなか成長実感を得られず余計に英語への苦手意識が強くなってしまいます。
英語学習コミュニティ「English Challenge」では、それぞれが自分で決めた課題をそれぞれのペースで行っていますが、その中でほとんどの人が自分の学習方法が適切なのかどうかについて不安を持っていました。
そこで今回英語コーチングサービスのプログリットさんにご協力いただき、英語学習の考え方と具体的な勉強方法について相談してきました!
動画はEnglish Challengeの参加者限定ですが、お話いただいた内容の一部を書き起こしてご紹介したいと思います。
リスニングとスピーキングはまったく別の競技!
まず、プログリットのコンサルタント・吉浜さんが教えてくださったのは英語をリスニングとスピーキングの2つにわけて考えること。
この2つは野球とサッカーくらい違うものなのだそう!
下記は動画内でも解説していただいた英会話の5ステップ。
リスニングも音声知覚と意味理解の2つに分けられ、それぞれ別のアプローチで伸ばす必要があります。
さらに、どんなに聞こえるようになっても単語や文法の知識がなければそれを理解することはできません。
だからこそ耳を鍛えながら単語データを増やし、それらの意味を早く理解できるようにするために意味理解の力を伸ばすというのがリスニングの考え方。
一方で、スピーキングはまず話したいことを概念化し、それを文章化するプロセスがあります。その上で正しい発音で音声にするという3ステップが「話せる」という状態である、とのこと。
こうして細かく分類することで、自分が話せないのはそもそも聞けていないのか英語の文章をつくることが苦手なのか、聞こえていないとしたら単語が拾えていないのか意味理解のスピードが遅いのか、など具体的な苦手ポイントを見つけることができます。
最所:でもこれ、自分がどこのステップが苦手なのかってどうやって把握したらいいんでしょうか?
吉浜さん:一番いいのは、英会話の音声を録音して聞いてみて、何によって話せなかったのかを把握することですね。
伊佐:英語を聞けば自分でも分析ができるということですか?
吉浜さん:それが実は難しくて、応用言語学では「セルフモニタリング」というのですが、自分の英語をチェックするには知識データベースが一定以上あって、リスニングもできることが前提になっているんですよね。
なので、初学者の方はまず知識データベースを増やすことが大事です。
なぜ海外ドラマを見るだけでは英語力が伸びないのか?
では具体的に、それぞれのステップをマスターするにはどんなまなびが必要なのでしょうか。
英語学習でよくあるのは、「英語のドラマや英語をみること」ですが、実は効率化の観点からいうとあまりおすすめの方法ではないそう。
最所:シャドーイングは人気の学習方法ですが、正しいやり方や教材の選び方がわからないという人も多いみたいです。
吉浜さん:教材選びのポイントはトークの速さですね。WPM(word per minutes)という1分あたりの単語数で速度を表すのですが、TOEICのリスニングがだいたいWPM150なんですね。
なので、TOEIC800点前後の方は、TOEICよりも少し上のWPM160くらいを選ぶとよいと思います。目安としては、TEDでゆっくり話しているのがだいたいWPM150くらいですね。
吉浜さん:一方で、映画やドラマのWPMはだいたい200くらいあります。
そうすると人によっては速すぎて再現できず、意味のない学習になってしまうんですね。
伊佐:じゃあ自分の速さを自覚して、それより少し背伸びするくらいがちょうどいい教材の選び方っていうことなんですね。
ちなみに、教材の種類としては何から選ぶのがよいのでしょう?
吉浜さん:やはりTEDはおすすめですね。教材選びで気をつけなければならないのは、あまりにも専門的すぎてわからない単語が多いトークを選んでしまっていないか、ということです。速さが適切であっても、わからない単語が多すぎると聞き取るのが難しくなってしまうからです。
そういう意味でも、TEDは専門的すぎないように噛み砕いてあるものが多く、モチベーションがあがる内容が多いので、はじめから完璧に意味がわかるくらいのレベルにいくまではひたすらTEDでシャドーイングを繰り返すのがおすすめです。
リスニングは「I+1」、リーディングは「I-1」の法則
最所:リスニングの悩みとして「単語は聞こえているのに全体を通すと何を言っているかわからない」という人も多いのですが、これは何が足りていないのでしょう?
吉浜さん:その場合は意味理解の力をつけるために「多読」という勉強が必要になります。これは科学的な証明が裏付けがあるわけではありませんが、300万語がひとつの目安と言われています。
最所&伊佐:300万語!?(ラダーシリーズ300冊分やん…)
伊佐:ちなみにその教材の選び方はなんでもいいんでしょうか?自分にあったレベルの教材をどうやって見つけたら…!
吉浜さん:応用言語学の観点からは、リスニングは「I+1」、つまり今の自分よりも少し背伸びするくらいの教材がよいと言われているんですね。
でも、リーディングは逆に今の自分よりも少し低いくらいの「I−1」レベルの教材でないと意味がないと言われています。
なので、パラパラとめくってみてほとんどの単語がわかるようであれば問題ありません。
これもリスニング教材と同じで、英語の本や英字新聞など自分より何段階もレベルが上の文章を教材にしてしまうと、意味がわからずに途中で挫折してしまうので、自分にあった教材を選ぶことが大事ですね。
最所&伊佐:(猛烈に反省)
参加者からの質問集
動画本編では、1時間半たっぷり使って他にもこんな質問に回答していただきました!
・おすすめのシャドーイング教材は?
・英文の理解力UP法
・効率的な単語学習方法は?
・文法をブラッシュアップしたい!
・ライティングも自習できるのでしょうか…!
・発音の訓練方法
・そもそも、英語学習の時間をどう捻出したらいいのでしょう…!
ライブ配信後、視聴したメンバー全員が「勉強方法を見直した」「勉強時間を増やした」と大きな影響を受けた相談会のライブ配信。
ライブの動画全編は、English Challengeコミュニティにご参加いただければどなたでもご覧いただけます。
▼加入はこちらから
なお、動画の公開は3月末までの予定ですので興味のある方はおはやめにどうぞ。
また今回メンバーの中で何人か無料説明会に行った人もいるのですが、自分のレベルや生活スタイルにあわせて勉強方法のアドバイスをもらえてとても役に立った!という声が多かったので、プログリットさんの無料説明会で具体的に相談してみるのもおすすめです。
ちなみに今回のライブ配信の感想はこちら。
▲これを機に、プログリットをはじめたメンバーも…!ちなみにEnglishChallenge内には卒業生も含め、プログリット経験者が5〜6人いたりします。
正しい学習方法をまなび、最短ルートで英語力を身に付けるために。
English Challengeでも、引き続き日々の学習報告やまなびのシェアを通して英語学習を支援し合う場を提供していきたいと思います!
(Text: Asami、配信協力:nodaさん)