資料の目的をよく理解して作成することが大切

報告資料を作成するときに、なんのための資料なのかを把握しておくことが大切だ。そして、資料には必要な情報さえ盛り込んでいれば十分だ。

余計な情報を加えると、論点がわかりづらく、伝えたいことが伝わらなくなる。

数百ページのビジネス書でも、その本が一番伝えたいことは数行に要約される。
ビジネス書が長くなるのは、著者が読者にできるだけ多くの情報を提供しようとする意図や、出版社がページ数が多いほど市場競争に勝つことを考えるなど、様々な要因があるためだ。

本には、不特定多数の人に多く届けるという性質があるため、長くなるのは仕方がないことだが、報告資料はそうではない。

読む人は決まっていて、その人に伝わりさえすればいい。

あまりに簡素な報告書を書くと、上司に指摘されることがある。

だけど、ぼくはその資料の目的を果たせるのなら、シンプルであればあるほどいいと考えている。

社外に出す報告書だと、より冗長になりやすい。
短い報告書でも十分なのに、真摯な姿勢を見せようとするためなのか、見栄のためなのか、いろんな飾りをつけたがる。

余計な飾りは自己満足でしかない。


逆に、肝心なことが書かれていないこともある。

よくあるのが、調査した結果報告にとどまっていて、じぶんの意見が反映されていないことだ。
その結果から、じぶんはどう判断したのか、これから何をすればいいのか、意見を述べることが大切だ。

もちろん、調査結果のみを報告するのが資料の目的なら意見を反映させなくとも問題ない。

要は、その資料の目的を理解して、その目的を達成するための資料作りをしようということである。


上司と部下との間で、目的が共有されていないことも資料を作る上で問題になる。

部下が思っている目的と、上司の目的が異なっていたら、とうぜん資料に修正が入る。

資料を作り始める前に、目的をしっかりと共有することで、やり直しの無駄を省くことができる。

何度も資料を修正していると、上司が部下に対して「資料を作るのが下手だ」、「伝えたいことが何もわかっていない」と思うこともあるだろう。

これは、上司の立場の人に言いたいことだが、部下への伝え方、日頃のコミュニケーションに問題がなかったか、振り返ってほしい。

頭ごなしに部下が悪いと決めつけるのではなく、じぶんに至らない点がなかったのかを考えてほしい。

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