英単語を覚えられない 本当の真実 後編
前回に続き、英単語が覚えられない本当の真実について紹介します。
辞書と単語帳にのっている日本語訳に差異がある点、英単語帳にのった日本語訳がむずかしい点を解決するにはどうしたらいいか。これを解決していく前に、もう1つ例を見たいと思います。
provideという動詞をご存知ですか?
provide ⇒ 動詞: ~を供給する
これは学習者必須の英単語ですので、答えられる方が多いと思います。
ですが、本当に「供給する」なんていうのでしょうか。
例えば、 "My friend provided him with some water."という例文があったとします。それを訳すと「私の友人は彼に水を供給した」となります。
、、、、、、、、??????
なんだか堅苦しくありませんか。彼に友人が水を渡しただけなのですから、「与えた」くらいがこの文には適するはずです。多くの英単語帳が発売されていますが、どんなに一流の先生が書いた本でも、訳はだいたい堅苦しく、実際の文に当てはめると描写が伝わりにくい意味不明な訳になるのです。
そこで冒頭の答えとなる、英単語の学習改善法をお伝えします。改善法は以下の通りです。
【英単語訳の改善法は、ズバリこれ】
① 英単語帳に記載された英単語を英和辞典で調べる。
② 英和辞典に書かれた他の簡単な言い回しを参照する。
③簡単な言い回しを単語帳に書き込む。
前回の記事にあげた irrigateと今回のprovideで実際に検証してみましょう。今回は、王道の中の王道『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)を使ってみます。(CASIOの電子辞書版でも同じ内容ですが、信頼のおける英和辞典を1冊持っていると大変便利です)
さっそく検証してみると、”irrigate”は「灌漑」の次に、「〈土地〉に水を引く」と書かれています。「灌漑」を「〈土地〉に水を引く」に置き換えることで、英単語がすぐにイメージしやすくなるわけです。
引用: ジーニアス英和辞典』(大修館書店)より
そして、今回のprovideという英単語には、最初に堅苦しく「を提供する」と書かれています。そしてそのとなりには、「与える」という訳も併記されていますので、「提供する」を「与える」に置き換えればよいのです。
引用: ジーニアス英和辞典』(大修館書店)より
あとは、置き換えた訳を英単語帳に書き込めば、あなた専用にカスタマイズされた最強の単語帳の完成です。これで英単語帳の訳に違和感なく、安心して、スムーズに英語学習に励めます。
1点注意しておくべきこと
あくまでも辞書の同じ行に書かれた日本語訳だけを置き換えてよいということです。(写真でいう①の行の日本語訳だけ)
もし仮に辞書の②の行の日本語訳と、①の行の日本語訳を置き換えてしまうと、全く異なる意味になりますので、混在しないように注意してください。そもそも、①から順に番号の数が大きくなればなるほど、頻出する意味ではなく、専門用語になっていくので、必要になるまでは②以降は参照しないことをオススメします。
英語学習の初心者にとって、必要な部分だけに焦点を定めることも、実は非常に重要な勉強法なのです。
次回は、話を少し脱線して、ご要望のあった大学受験生向けにコラムをお送りします。
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