コミュニケーション・ギャップとは? その2

コミュニケーション・ギャップとは?その2
- Why do you learn English?
この質問に、英会話学校生は、よく次のように答える。
- Because I want to speak English well.
日本人の多くは「文法的に正しい英語を、正しい発音で話せば、コミュニケートできる」と信じている。しかしこれは真実ではない。日本人の英語は、文法的に正しくても、また正しく発音しても通じるとは言えない。
上の例を見てみよう。英語を学んでいる人が、うまくなりたいのは言うまでもない。英語では、このような自明な事実(the obvious)を尋ねない。質問の意図は英語学習の目的だ。
「勉強する目的は?」に対して「英語がうまくなりたいから。」では、会話にならない。この点を指摘すると、次のように言い直す生徒がいる。
- Because I can’t speak English well.
これも同じだ。上手なら学校に来ない。外国人は、日本人のこのような返答に、少なからず当惑する。ところが答えている本人は、まともな会話をしているつまりなのだ。こういった英語は日本語を英語に即訳した「和式英語」であり、日本語の思考・発想を即訳した和式英語は、コミュニケーションにギャップを生むが、当人は、そんな不祥事が起こったとは夢にも思わない。

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