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エンジニアと生成AI№9(生成AIによる誤動作と故障の相違)

 今回は、生成AIが誤動作と故障をどのように区別するのかについて考えてみたいと思います。生成AIはChatGPTを利用します。以下の回答内容になります。

「制御装置に・・誤動作が発生」 「制御装置の故障原因は何か」

回答A              回答B
1.プログラムエラー        1.電気的な故障
2.センサーフォールト       2.ソフトウェアの不具合
3.通信の問題           3.機械的な故障
4.電気的な問題          4.環境要因
5.外部環境の影響         5.通信の問題
6.ハードウェアの故障       6.過負荷
7.ソフトウェアアップデートの不備 7.人為的ミス

 両者の違いは何でしょう?
 誤動作は、基本的に制御装置が機能していますが、何らかの不安定又は不確定要素があり、誤動作時に制御機能が一部制限又は喪失する状態です。
 故障は、何らかの故障原因(破損等)により制御機能が喪失する状態です。
 前回も指摘したように、誤動作原因を質問すると制御機能そのものに関連する課題を中核に据えて誤動作の要因を探っています。また、故障原因を質問すると、故障原因の可能性のる要員を列挙しています。
 このことから、生成AIは誤動作と故障の違いを認識して膨大なデータベースから最も因果関係あると判断した要素を抽出していると思われます。従って、質問事項の的確なキーワードを含めることで、エンジニアの求める知見を生成AIから引き出すことが出来そうです。このとき、ベテランエンジニアにすれば「全て分かっている事に過ぎない」と指摘されそうですが、経験豊富ゆえに気付かない盲点、経験の少ないエンジニアの知見を補うと考えれば、生成AIを活用しない手はありません。

 いくつかの事例を交えながら、生成AIの活用方法を探っていきます。

 以下に故障時の生成AIの回答全文を記載します。

質問
「制御装置の故障原因は何か」

回答
「制御装置の故障原因はさまざまです。具体的な原因は、対象となる制御装置の種類や用途に依存しますが、一般的な故障原因には以下のようなものがあります」

1.電気的な故障: 電気系統の故障が一般的です。これには断線、短絡、過電圧、過電流などが含まれます。
2.ソフトウェアの不具合: 制御装置がプログラム可能であれば、ソフトウェアのバグや誤ったプログラミングが原因で故障することがあります。
3.機械的な故障: 制御装置には機械的な要素が含まれる場合があり、これらの部品が摩耗、破損、動作不良を起こすことがあります。
4.環境要因: 制御装置が特定の環境条件にさらされる場合、それが故障の原因となることがあります。例えば、湿度、温度、振動などが挙げられます。
5.通信の問題: 制御装置が他の装置やシステムと通信している場合、通信ラインやプロトコルの問題が故障の原因となることがあります。
6.過負荷: 制御装置が設計仕様を超えるような負荷や操作条件がかかると、それが原因で故障することがあります。
7.人為的ミス: メンテナンスや操作中に誤った手順が取られたり、誤った設定が行われたりすることが故障の原因となることがあります。

「具体的な制御装置やシステムにおいては、これらの一般的な原因に加え、その装置が制御しているプロセスや機器の特有の要因が影響を与える可能性があります。故障の診断と修復には、専門知識やテスト手法が必要となります。」

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