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会社で使える社会学・心理学の法則

お仕事と関係があって面白いなって思った社会学の法則や社会心理学用語について纏める。
ちなみにこれは解説ではない。

パーキンソンの法則

パーキンソンの法則はイギリスの歴史・政治学者のシリル・ノースコート・パーキンソンがイギリスの官僚組織の研究から生み出した法則。

第1法則:仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する
第2法則:支出の額は、収入の額に達するまで膨張する
第3法則:拡大は複雑化を意味し、組織を腐敗させる
凡俗法則:組織はどうでもいい物事に対して、不釣り合いなほど重点を置く
出典:パーキンソンの法則

・仕事を今月中に仕上げてね!と言われれば、今日が1日だろうが25日だろうが月末に仕上がるように作業をする。
・部署の予算が余っていれば、期末に大量の備品を買って予算を使い切る。(参考:人手増やすと仕事も増え続ける 働き方改革を阻む原理
・極度に専門的で複雑化された議論は抽象的で馴染みがなく参加者のほとんどが分からないので、意見することを放棄し、理解しているであろう担当者や専門家の意見に従う。
・車を買うか買わないかという議論よりも、車のメーカーや車の色の議論に終始してしまう。

私自身は夏休みの宿題を7月中に完成させるタイプではあったが、こういった非合理的な行動は多くの会社で見受けられると思う。

ピーターの法則

ピーターの法則は教育学者ローレンス・J・ピーターによって提唱された社会学の法則。

・有能な人も昇進し続けると、いつしか能力の限界に達する=「無能」になる。
・あるポストにおいて、有能な人はさらに出世していくが、無能な人は今のポストに留まり昇進が止まる。有能な人でも次のポストにおいて同様のことが挙げられ、一定のポストで留まってしまう。結果、どの階層も無能な人材で埋め尽くされる。
・組織は「まだ無能レベルに達していない人」が仕事をすることで機能している。
出典:ピーターの法則とは?無能になるまで出世・昇進する法則について

特に日本企業では一定の成績、年齢に達すると昇進する。有能な人は出世を続け、無能になると留まる。例えば有能な課長は部長に昇進し、無能な課長は課長のまま留まる。
これを繰り返すことで無能な管理職と無能な部下によって仕事がなされることになる。
かつて優秀と評価されていた人が、新たな地位に就いた時に無能になった覚えはないだろうか。

ディルバートの法則

ディルバートの法則は漫画家スコット・アダムスが述べた風刺的見解。ピーターの法則が元になっている。

会社は体系的に無能な社員を管理職に昇進させる傾向があると言います。それは、彼らにより生じる損害を最小限に抑えるためです。現実的な仕事や可能性を要求されない社員が昇進するのです。
出典:ディルバートの法則:なぜ無能な社員が昇進するのか?

有能な人が昇進によって無能になっていくというピーターの法則とは異なり、無能な人が管理職に就くという法則。
無能な人は会社の生産性に関係しにくい管理職に置いておいた方が、有能な人を有能なまま活用できるというのだ。
無能な人が自分より高給を貰うのであれば心情的に気にくわないが、皮肉っぽくて好きな理論。

パレートの法則

パレートの法則(80:20の法則)はイタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した法則。働きアリの法則(2-6-2の法則)と類似。

パレートの法則とは、2割の要素が、全体の8割に関与しているという法則です。
組織の場合は、「2割の優秀な社員が、全体の利益の8割を生んでいる」という言い方がよく用いられます。
出典:262の法則と人間関係:パレートの法則を意識して人間関係を向上させよう

コンコルド効果

埋没費用効果と同じ。

コンコルド効果(Concorde Effect)とは、このまま投資を進めると損失が出ると分かっていても、これまでに投資した分を惜しみ、ついつい投資を継続してしまう心理的傾向のこと。
出典:コンコルド効果とは? 由来やサンクコスト、事例や対策、認知バイアスと対処について

私の後輩君の話。資料の作成に手間取っていて1時間以上掛かっているようだったので、進捗を確認したところ、間違ってはいないがもう3時間掛かりそうな手順で作業していた。私が1時間以内で終わる方法を提案するも、このやり方でもできるならと残業コースを選択。

悲しい哉、こういうことは往々にしてある。

ハロー効果

ハロー効果は一種の認知バイアスを指す社会心理学用語。

ある対象を評価する際、対象者が持つ目立ちやすい特徴にひっぱられ、その他についての評価にバイアスがかかり歪んでしまう現象の事を指し、後光効果やハローエラーとも称されます。
出典:ハロー効果

例えば良い大学を出ているから仕事ができるだろうとか、残業しているから人と比べて偉いだとか、そういう評価をしていないだろうか。

ピグマリオン効果

ピグマリオン効果は教育心理学に於ける心理学的行動の一つ。

ピグマリオン効果とは、他者から期待されることによって成績が向上する現象のことです。
出典:ピグマリオン効果
アメリカの心理学者ローゼンタールが、教師からの期待があるかないかによって生徒の学習成績が左右されるという実験結果を報告したことが始まりでした。
ピグマリオン効果は、
・教師期待効果
・ローゼンタール効果
とも呼ばれています。また逆に、周囲から期待されていない人物の成績や成果が平均値を下回る現象もあり、
・負のピグマリオン効果
・ゴーレム効果
と呼ばれているのです。
出典:【解説】ピグマリオン効果とは? 教師期待効果の実験例やホーソン効果などとの違い

「期待」が重圧になってしまっては元も子もないが、期待を掛ける掛けないで人の成果が変わってしまう。

ゴーレム効果

ゴーレム効果はピグマリオン効果の逆の効果。

ゴーレム効果とは、「相手に見込みがないと思っていると、実際その通りになっていく」という心理効果。つまり、部下などに対して「この人は伸びないだろうな」と思っていると、期待されていないことが暗黙のうちに伝わり、相手の成長に悪影響を及ぼすことがあるのです。
出典:ピグマリオン効果とは? ゴーレム効果・ハロー効果との違いもわかる!

例え部下のことが嫌いでも、無能だと思っても、上司は期待をした方が良い。期待はするだけタダで、それだけで効果がある。
期待されていないと感じた部下はやる気をなくす。それだけで仕事の成果が落ちる。
期待されていないとなるとズルズルとモチベーションが下がる。これは一般論ではない、経験論だ。フリでもいい、期待をしよう。

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