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ソース原理(Source Principle)とは何か?

「ソース原理とはなにか?」
来日中の書籍"Work With Source”(今秋に邦訳発売予定)の著者の話を累計20時間くらい通訳した。その中でいま時点で理解していることを書いておく。

今回の来日に合わせたウェビナーなどでは、端的に5つにサマライズしてくれたので、これに沿って概略をなぞっていく。

①誰しもが必ず「ソース」である

自分の人生において、人は必ず人生のソースである。逆に人生のあらゆる場面において「すべてソースであり続ける」なんて人もいない。
たまたまその瞬間、その組織やプロジェクトでソースではないかもしれないだけ。

②「組織」という捉え方は保留する

もっともアンラーニングが求められるのがここ。ソース原理のレンズでは、全てを「個人の中から生み出されるクリエイティブな活動」として捉える。

「ソース原理を今の組織に当てはめると・・」って考え始めると、「事業の責任者」だけど「事業のソースではない」ってことは起こり得る。

ソースとは「個人の創造活動」として引き受ける役割なので、「責任者なんだから、ソースであるべき」ってのは通用しない。

③「クリエイティブフィールド」の2つの観点

ソースが居ると、そこにはクリエイティブフィールドというものが存在する。それは1つには「人を引きつける場」であり、もう1つは「アイディアを具現化する場」である。
(この2つの違う観点を語っているので、ちょっと最初は理解に戸惑うこともある)

「あなたが私のフィールドに踏み込んだのか、私があなたのフィールドに踏み込んだのか、どっちなのか?」シンプルだけど、この問いを曖昧にしないことが重要になる

④ソースの大事な「2つの役割」

ソースが果たす大事な役割は、1つは「クリエイティブフィールドの境界線を守る」こと。何が自分が具現化したいアイディアに含まれ、何が含まれないかを示すこと。

ソースの役割の2つめは「次の一歩」を明確にすること。それは決して「先に起こる全てのことが分かる」わけではないし、次の一歩ですら明確にするのに時間がかかることも。

ソースは「迷い」がデフォルトの状態である、という認識も大事。

ちなみにソース原理ではビジョン、ミッション、パーパスとかの言葉の使い分けをあまり大事にしてない。これはChalres Daviesの語る「全てはWhatのグラデーションである」という考え方が参考になる(出版予定の本でも紹介してる)。
1つのWhatに対して、Whyを問えば抽象的に、Howを問えば具体的になる。

⑤「インナーワーク」と「アウターワーク」

アウターワークは、世界において具体的に実現するための創造的な活動。
インナーワークは、ソースが自らの内側に向き合う活動。特にアイデンティティの統合が大事。統合されていないアイデンティティは影(シャドー)として唐突に顔を出すことがある。

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