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函館マラソン2022:完走だけど完敗

(画像は、完走タオルとおもてなしテイクアウトの箱。35キロエイドで貰って食べなかったカステラまんじゅう「函館散歩」)

2020年2月、東京マラソンと名古屋ウィメンズマラソンが立て続けに、エリートのみの大会となり、わたしは打ちひしがれた。こんな伝染病で今シーズン打ち切りになるとは! 当時は感染症がこんなにこんなにこんなに長引くとは思っていなかったので、シーズン中にもう1回フルマラソン走っておきたいなと思って、7月1週の函館マラソン2020にエントリーした。
そして状況はどんどん悪くなっていき、出勤停止になり、電車に乗ることも全くしなくなり在宅勤務をしながらの徒歩圏生活になり、当然ながら、函館マラソンもあっという間に中止になった。払い込んだ参加費は翌年に持ち越し。
ホテルと飛行機とってあったので、マラソン開催予定だった週末に函館に旅行だけ行ってきた(ちょっと感染が落ち着いている時期で、特に道南は感染者が殆どいない状態だった。結構マスクしないで行動している地元の人多かった)。マラソンの予定だった日は曇っていて結構涼しくて、走りたかったなーと思った。
早めに中止の決断がされた=準備にコストをかけなかったので、出走権はそのまま2021年大会に移行。この時も飛行機とホテル予約したが、やはり早目に中止決定され、この時は飛行機とホテルもキャンセル。
そして2022年こそ開催、ということで、通知が来て、判断日を過ぎ、どうやら開催らしい、と思われたが、春先に今年こそやりますよ、という郵便が来た後は具体的なアプローチがゼッケンが送付されてくるまで全くなく、本当にやるんかいな、とちょっと不安に。出足が遅れて、ホテルも飛行機も高いプランしか残っておらず、ちょっと萎える。

大会3週前になってようやく郵便が来て、ゼッケンとか参加賞(アームカバーだった...連絡経費とかで目減りした参加料の帳尻合わせるのと、郵送できるコンパクトサイズにするために選ばれたアイテムなのだろうかと憶測)とか健康観察シートとか届く。
健康観察シートを前日に競技場に持参して、その場で体温を測って、それでマラソン当日の参加票を発行するという謎プロトコル。ゼッケンまで配布しておいて、なお、前日に競技場に呼びつけるってなんか無駄が多すぎのような???

で、7月2日(土)は、13時過ぎの飛行機で函館に着き、バスで函館駅前に行く途中で競技場付近で下車して参加票の発行をしてもらおうと考えていたがバスのルートが漁火通り(津軽海峡側の海岸沿い)で、競技場のある市電沿いとは結構離れていて、空港からバスに乗った人で、千代台陸上競技場でワンストップしようと思っている人は他にいなかった...GoogleMap見て山勘で降りたバス停から結果的に1キロ以上歩いて競技場。密を避けるためにエキスポ的行事は行っていなかったが、スポンサーのブースで記念写真を撮り、エネもちのブースで試食を食べる。でもエネもちは事前郵送のパッケージに1個入っていたのでそれだけでいいや...。

市電で函館駅前まで行ってホテルにチェックインし、近くの居酒屋でほっけだの活イカだの食べてテンションあげあげで就寝。

7月3日(日)当日は6時起床。部屋で朝ご飯(おにぎり1個パン1個バナナ1本にヨーグルトドリンク)とって、着替えて(現地には更衣室は用意されていないと明言されている)7:40にホテルを出る。今回は函館駅前から千代台まで無料シャトルバス(市バスの車両使用)が出るということで、混雑もなく快適に競技場まで移動。前日貰った参加票を出して、当日の体温計測して、リストバンドを受け取る。これをしていないと荷物預け場とか、競技場の客席とかに入れない。

今年は新規募集をしていないので、2020年大会にエントリーした人で、継続しない意思を示していない人だけが参加者、フルとハーフほぼ半数ずつで合計7000人。ハーフは学連の選手とか、オリンピック出場選手など、速い人も結構来ている。

天気予報、1週間くらい前からチェックしていたが、毎日じりじりと予想気温が上がっていき、曇り予報も晴れに。土曜日に函館着いた時点では曇っていて雨もよいだったが、当日の朝はホテルの部屋が東向きで、早朝から明るい陽光がぴかーっと部屋の中まで差し込んできた。気温も何度まで上がるやら。
ハーフが9:00スタート、フルが9:30スタートだったので、ハーフのスタートを競技場の観客席で見ているが、日が当たるととにかく暑い。既に日焼けしそう。スタートの様子を見て、各ブロックの動きを確認。

ハーフの人々が出発した後フィールドに降りる。ブロック内、周囲と1m程度あけるように言われているが、心持ち狭い感じか。途中で詰めるよう要請があった。知り合いと会えたので、スタートまでずっとお喋り(この時点ではまだマスクをしている)。

スタートポイントまで辿り着いたところで、マスクははずしてもいいという通達あり(殆どの人がすぐはずした)。9:30号砲。Bブロックの真ん中より前だったので、スタートロス14秒。最近ロングランしていなかったので、ちょっと緊張。気温が上がることも予測され、最初から飛ばさないように気を付ける。というか、飛ばせそうな感じはない。最初の1キロが5分06秒、その次の1キロが5分12秒位で、最初からスピード出ていない。うまく行けばサブフォーしたいな、と昨日の時点では思っていたが、最初からこのスピードしか出ていないとすると(意識的に抑えた訳ではないのに)たぶん厳しいな。
2016年、初めてフルマラソンを開催した年の函館マラソンに出ていて、コースはその時と同じ。競技場の周りをぐるっと走り(ここで方向感覚をなくす)、ぐねぐね走りながら漁火通りに出て湯の川まで行き、坂を登って函館空港の周囲を走り(この辺が最高地点)戻って漁火通りから谷地頭の方へ行き、一瞬市電線路と並走して(市電は運休にしてあるが、青柳町の駅に花電車みたいな市電が応援用に置いてあった)、坂を下って谷地頭駅の先で折り返し、一旦競技場の方に戻りかけ、高架でJRの線路を越えて函館港側の海沿いを走るともえ大橋をえんえんと走り、赤レンガ倉庫群、元町の洋館などを眺めて函館どっくの近くで折り返し、緑の島でほぼ唯一のフードエイド(いつも豪華だったが今回はしょぼい)を通過してまたともえ大橋を戻り、JR越えの高架の途中で40キロ地点を過ぎ、あとは競技場まで戻る。

かなり天気よくなりそうだったので、今回はキャップかぶるが、分厚い生地のキャップでかぶっていると暑く、脱いで手に持っていると重くて鬱陶しい。しばらくかぶって走っていたが、雲が出てきて、直射日光が当たらなくなったら脱いで、また日が出てきたらかぶる、の繰り返し。途中からカンカン照りになり、脱ぐことはなくなった。
服装は、半袖Tシャツ、短パン、タイツ。短パンは当初一番短いのにしようと思ったが、配布物の回収とかジェルの収納とか考えて、履きなれているポケット付きの短パンに。

給水はいろはす(水)かアクエリアス。第10エイドのみコカ・コーラ。スポンジ置いてあるエイドが6ヶ所。暑かったのでこれは大活躍。塩サプリも6ヶ所。わたし自身は2回摂取。口にふくんでいると、意外と溶けにくく、じわじわと塩分摂取できた。フードは30キロでアミノバイタルのジェル、35.8㎞の緑の島エイドで函館散歩(カステラまんじゅう)とスナッフルズのチーズオムレット。アミノバイタルはスタート前に1つとり、30キロエイドでとったのは走りながら半分くらい飲んだ(その前に、20キロ辺りで自分で携行していたジェルモ1つ摂取)。緑の島では、函館散歩はポケットに入れ、チーズオムレットは、個装されたままだったのを自分でむいて食べる。これはかなり幸せ。今回はゴール後のフードの提供もなく、そのかわりに、ゼッケンと一緒に配布された引換券を使って、「おもてなしテイクアウト」のボックスをいただく。イカめしのレトルトパウチとか、サイコロキャラメルとか、裂きイカとか、昆布とか、丸羊羹とかカール・レイモンとか。

前半は風の通る向きの道では気持ちいい風が吹き気分よく、日が出てはまたかげっての繰り返しで、そんなに暑くなかった。ペースは徐々に落ちて、サブフォーの目安であるキロあたり5分40秒に簡単に到達してしまう。
14キロが1時間17分台(3倍すると辛うじて4時間行ってない)、ハーフ地点が1時間59分ちょっとで、同じペースで走れればぎりぎりサブフォーだが、望み薄と最初から思ってしまう。
どっちかというと、熱中症などにならずに無事ゴールすることが大事、と最初から目標大ブレ。

Start 00:00:14 0:26:57
5km 00:27:11 0:28:13
10km 00:55:24 0:28:23
15km 01:23:47 0:28:50
20km 01:52:37 0:30:23
25km 02:23:00 0:31:54
30km 02:54:54 0:36:11
35km 03:31:05 0:38:21
40km 04:09:26 0:15:08
Finish 04:24:34

右端の数値が5キロごとのラップ。28分で走れていればサブフォー出来るペースだが、ハーフ地点前から30分を過ぎていて、最後はキロ7分を越えている。猛省すべきレベル。これまでの自己ワースト記録が2014年3月の佐倉朝日健康マラソンで、グロス4:08:00(ネット4:06:30)だったのだが、これをあっさり下回るワースト記録(グロス4:24:34ネット4:24:20)。
ずっと走っていたのが、25キロ、谷地頭まで急坂を下りて、折り返して登るところで少し歩いてしまう。この辺から風も全くなくなる。この辺りでもう自己ワースト更新は見えていたので、無理をして、熱中症とかになる方が怖い、と思ってしまい、身体の声を聞きすぎてしまった感じ。JR越えの高架も歩いたり走ったり、ともえ大橋は長い橋の途中で小刻みなアップダウンがあるのだが、下りになっても歩いてしまった箇所もあり。通常ならわたしと同じペース辺りの人はよほど調子が悪くなった人以外は歩いたりしてないのだが、この日は歩いている人多数。6年前は強風で辛かったともえ大橋だが、今回は無風、気温これ絶対30℃超えてる。すっきりと晴れたので、函館山は山頂までクリアに見え、景色はとても美しい。
6年前デコボコだった赤レンガ倉庫付近の石畳は舗装を直したらしく、とても走りやすくなっていた。この辺は応援の人も多かったので少しでも走ろうと思ったが、それでも部分的に歩いた。元町の美しい洋館を眺め、一番先で折り返してもうこれ以上先にはいかなくていい、と思いながら、チーズオムレットのことを考えてひたすら進むが、でも時々歩く。エイドでチーズオムレット、個装されていたのを開いてもしゃもしゃと食べ、ゆるゆると戻る。ラッキーピエロやハセガワストアの目立つ店舗もちゃんとチェックした。ともえ大橋は、往路が体感長すぎてよれよれだったので、帰りの方が幾分楽だったかも。タイムは悪いが、完走出来ないことはなさそうだな、と確信出来たし。
これだけ暑くなった割りに、救急車の音とかは聞こえず、救護されている人も見かけなかったが、ともえ大橋の戻りで、対向車線側で救護スタッフに取り囲まれている人をとうとう見かける。身動きしていたので大丈夫かな、と思いつつ通り過ぎる。

ともえ大橋降りて、JR高架よれよれと登り降りしてとうとう40キロ通過。ここからは出来るだけ歩くまい、と思ってひたすらゴールを目指す。41キロ過ぎてからは歩かなかったがそれでもキロ7分超えていた情けなさ。
競技場入り口で42キロポイントだったのでここからはゆっくり進んでいる人を抜いてちょっとスピード上げるが、単独ゴールしようと思ったら、後ろからもっと高速で走ってきた人がいて、同時ゴールとなった。競技場のスタンドでDNFで先に戻っていた友達が大声で応援してくれて、力づけられた、ってか、もうゴールしちゃってこれ以上何も出来ないけど。

まずメダル受け取り、フィニッシャーズタオルと水のペットボトル貰い(完走証は後日ダウンロード)芝生の上で、わたしより先にゴールした友達と会って話をしていたら、スタンドにいた友達も降りてきて合流。競技場の気温は31℃だって。これは参ったやられた。

受付テントのところで「おもてなしテイクアウト」をいただき、預けた荷物を受け取りにテニスコートに行く。テニスコート脇のクラブハウスのトイレに入ったら、便座に座った瞬間に足がつった...塩分不足か。
更衣室でTシャツだけ着替えて帰る。市電の運行が再開していたので送迎バスはもう終わってしまっていて、混んでる市電で駅前まで戻る。完走出来たのはありがたいが、フルマラソン走り始めて13年の中でぶっちぎりのワースト記録である。急に暑くなって身体が慣れていなかったのに、想定範囲最大の暑さになったので、ついつい身体を守ろうとしてしまったが、やはりスピードダウンは情けなく悔しい。
また一から練習しなくては。
2年にわたる延期で色々心労やコストも多かった中、しっかりした大会運営をして下さった函館市の皆さんに深く感謝。

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