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フェイクスピア観てきたよ。

not不要不急の案件のために気温35度の中を歩いた7月。
汗で髪の毛が首筋にまとわりつき、鏡を見なくてもモッフモフな髪型になっていることが容易く予想されて「明日絶対に美容院行くわ」と心に誓ったあの日。<フェイクスピア当日券あるよ>の情報に茹だった頭のまま私は会場に向かったのでした。小走りで受付に向かい無事に手に入れた当日券をパンフレットに挟み込みながら、NODA・MAP初観劇者は周囲のお洒落な方々にちょっとだけ気後れしつつ開演の時を待ちます。

というわけで、事前予習もなんにもせずに突発的にフェイクスピア行ってきました!

感想!
高橋一生さんがすごかったです!
公式サイト見る限り「恐山のイタコ」「シェイクスピア」はOKな範囲な感じなので、ネタバレラインはそこにします。
序盤のわちゃわちゃしている中で、まさにイタコ演技な高橋一生さんの演じるシェイクスピア悲劇の女性陣の素晴らしさ!もうこれだけ観ていたい。純真な乙女になり、苛烈な妻になり、悲劇の美女になり、その全てが息をのむほど美しい。
いやすごいの観た。もうこれだけでいい。
ちなみに、私のシェイクスピア知識は偕成社文庫の子供向けラム版がベースです。あの小学校の図書館の奥の方にある本。すごく好きだったなあ。

さて、高橋一生さんの正体については持ってるものの形状とか台詞とかから割と序盤で推測できます。テレビの再現ドラマなどで聞いたことがある言葉達が、産まれる前の出来事だったことを帰宅して調べてから知りました。でも決して過去ではない。家族の誰かはリアルタイムで経験している。ラストの緊迫した数分間。表現が、遠く離れた席からでもすぐ目の前で起きているかのように胸に迫ってくるあの数分間の衝撃はかなり大きいです。

そして舞台そのものの感想というよりは観客陣の感想なのですが、なんかもうみんな歴戦の猛者・ベテラン勢な感じですごかったです。笑うポイントで大きく笑い、泣くポイントですすり泣く音が聞こえてくる。もはや千秋楽みたいでした。いや本当に観客と舞台上が一体化していて興味深かったです。カーテンコールの拍手も天高く思いを捧げる儀式のように頭上で高らかに奏でる方々がいて個性豊かで実に面白かったです。まるで箱ライブ。

そんなわけでネタバレなしの観劇感想でした。
いつか高橋一生さんが女性を演じるガチなシェイクスピア舞台が上演されたら、絶対に観に行こうと心に決めました。おわり。


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