上京した女の話 13

周りを見ると、むかし就活に失敗してくすぶっている知人たち若干名が、実家で家事をしながら資格試験の勉強をしている。しかし、年も年だし、資格を取っても大概は薄給の世界だ。試験勉強自体が一種の安息の時間となっている、としか言いようがない感覚はある。

そういえばある知人は、人間関係を若干整理したらしい。特に、漫然と時間を過ごすたぐいの者とは疎遠にすることにしたそうだ。持ち時間は有限だから仕方ない。