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舞台俳優のオーディションに参加する側の舞台裏。

どうも、この記事は企画に参加しているので初めましての方が多いのではないでしょうか。

ただ今コロナのワクチン接種(ファイザー)2回目を終え、副反応と戦っている真っ最中の遠藤絵梨と申します。

熱が37.8℃まで上がっており、とても怠く、体の節々が痛いです。ひたすら横になってyoutube見て、寝て、起きて、水飲んで、さっきアイスを食べたところです。ウップ

身体はしんどくても心は平気なのでなんとなくnoteでも書こうかな、と思って半年ぶりにnote開きました。(前回の記事はなんと2月。2回投稿しただけで半年放置というなまけもの具合)

そしたら #わたしの舞台裏 というおもしろそうな企画がやってるじゃありませんか。時間あるし書いてみよーということで早速スタート。

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まず、私は売れてない舞台俳優です。
正直舞台俳優と人前で名乗れないくらいまだ知名度が低いです。よし、今までより本腰入れて動くぜ!と思ったらコロナの荒ぶりスタートです。

主にミュージカルやストレートプレイで活動、全国の小学校に行って体育館でお芝居をする小学校巡業劇団にも参加して全国の小学生に会いに行っています。素敵な仕事。

コロナが流行り始めてからは出演数は減らしており、よほどやりたい!と思ったものでないとお話をいただいたとしてもお断りしています。

さて、舞台俳優のオーディションってどういう流れでやってるん?という話です。

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↑持ってるのはヨガマット

※あくまでフリーランスで人脈も少ない私の場合なので他の人とは違うと思います。

私の場合はまず出演したいと思う作品のオーディション情報をTwitterやオーディションサイトから見つけます。過去に共演したことがあったり繋がりがある人から直接オファーをいただくこともあります。事務所に所属している場合は事務所からオーディション情報が来るようです。

自分の本能にビビッときたオーディションの日程、本番の日程と場所、劇場の場所、チケットノルマがあるかないか、どんな団体が企画してるのかをチェックします。怪しいところも無くはない…
詳細はオーディションでお知らせしますというところめっちゃ多い。
出演してみたいなと思ったら応募。メールで応募が多いです。

大手だと指定のオーディション用紙があって細かくプロフィールを記入して自分の盛れている宣材写真を貼りつけて郵送することもあります。

↓今の宣材写真はこちら。メイクさんとカメラマンさんのプロの仕事によりこれでも顎の肉どこ行ったん状態。肌は何層にも塗られ、まつげは盛られてひじきのように太く、アホ毛はスプレーで真面目に正され、服は細く見えるよう背中で洗濯バサミで止められ、ミリ単位で顔の角度を調整してもらいました。(恥ずかしいので小さく載せる)

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そして主催者からの返信を待ち、書類審査があればそこで落とされることもあり、うまくいけば実技のオーディションに進めます。

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さて、オーディション。オーディションも集団オーディションもあれば1人1人の個別オーディションもあります。

ミュージカルだと集団オーディションが多く、ダンス審査、歌審査、台詞をしゃべるお芝居の審査があります。会場の前に長机があってそこに審査員が厳しい顔して座っています。顔で圧かけてくるのやめてくれ。

ダンス審査はほとんどが当日に「じゃぁ今からダンスの振り付け教えるので覚えて踊ってくださーい」と軽く言われて見本の先生が踊ります。

その先生の踊りをとにかく必死に覚えます。私はダンスが得意ではないので本当に半泣きです。みんなすごい早さで踊りをコピーしていきます。なんなん。同じ人間なん?私違う星から来たんかな

そして公開処刑タイムです。順番に2、3人ずつで審査員の前で踊ります。「踊れなくても表現して!」と言われますが自分の踊れない不安と緊張と踊りがわからなくて表現どころではありません。自分の半泣きを表現してしまう。

今は昔よりダンスレッスンの回数を増やしたので前よりは踊れる…よね、うん。踊れると思いたい。

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公開処刑を終えたら歌の審査。ダンスよりは歌のほうがレッスン歴は長いのでまだメンタルは保たれます。なによりこういう場では「私はいける」と思い込むことが大切です。←さっきのダンスでもそう思って

事前に指定された課題曲を歌うこともあれば、自分で好きな曲を決めていいこともあります。課題曲が決まってる場合は事前に楽譜と伴奏の音源がセットでメールに添付されていることが多く、自分で楽譜読んで覚えてきてねという感じ。

楽譜がほんのり読めるレベルの私は歌の先生にピアノで弾いてもらうか、我が家の10年以上前に買ったオンボロパソコンで楽譜制作ソフトにポチポチ音符を1つずつ入力してメロディの音源をつくってひたすら聞いて覚えるタイプです。楽譜も合わせて見る。ある程度自分で歌えるように練習して、歌のレッスンで直すべきところを指導してもらいます。

そんな苦労をした歌を審査員の前で1人ずつ披露します。ただカラオケのように淡々と歌うのではなく、歌詞の内容の通りお芝居の表現をしながら歌います。歌詞が飛んだって間違えたって審査員の顔が死んでたってドヤ顔で歌い切ります。
歌ってる最中に審査員が慌てて私のプロフィールの紙を見だしたらいい手応えです 笑

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歌い切ったらお芝居の審査。こちらも歌と同じく事前に台詞が送られてきたり、その場で渡されることもあります。

事前に送られてきたなら大体は家で覚えてきてねということ。必死で覚えます。たまにどうしたら台詞覚えられるの?とか聞かれますが覚えないとやばいという焦りが脳みそを活性化させるようです。ひたすら繰り返し読んで覚えるしかないです。

台詞は今どんな状況でこの役はどんな人なのか、何をしているのか何が言いたいのかなどたくさん考えます。1人でズラズラと喋る場合もあれば、誰かと組んで会話の台詞を言うことも。人によって解釈は様々なので台詞審査を見るのは楽しいです。勉強になります。

一応ですが、この辺で審査員同士の仲の良さも見ておきます。ギスギスしてないか、上下関係がはっきりしてるところなのかとか、誰が一番上の人なのか…ここに入っていけるかどうか…

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3つ審査をすればだいたいは終了。解放です。緊張しっぱなしの時間よさようなら。外の空気がとても美味しく感じられます。
次の日は変なところが筋肉痛になります。

でもオーディションによるのでほぼ1日拘束されるワークショップ形式(与えられた課題に周りと協力して取り組む姿を審査される)もあるし、2日連続で続くオーディションもありました。

あとは合否の結果を待つだけ。メールでサラッと来ます。この待つ期間はメールが来るたびにドキドキします。メルマガだった時のこの緊張を返せ感…

合格なら稽古初日の日程調整やチラシに載せる写真を送ったりとやりとりをして稽古初日に備えます。楽譜や台本が送られてくるのでアワアワしながら印刷して読み込む。不合格ならちょっと反省してから切り替えて次を探す。私は不合格でもありがとうございましたメールを送るようにしています。

以前受けたオーディションでその場で合格したものの、チケットノルマ11万円ですと軽く言われ、恐ろしくなって辞退したことがあります…

オーディションはこんな感じです。思ったより長くなってしまいました。今回はダンスも歌も台詞もやるオーディションでしたが、歌と台詞だけのオーディションもあります。ダンサーならダンスだけとか。

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俳優は日々舞台に立つためにレッスンをし続けています。私はひたすらバイトとレッスンの日々です。みなさんが思う通り貯金などほとんどできず、レッスン費に消えていきます。同年代の子は正社員でキャリアアップしていき、リッチな生活をしてたりして羨ましいとは思いますが、私は舞台という特別な空間で今しかない瞬間がたくさんある特別なものに挑戦し続けることに魅力を感じています。
なにより死ぬ時にやっておけばよかったと後悔しないようにやりたいことをやりきりたい。そんな思いでヒーハー言いながら活動しています。

いかがだったでしょうか。

ちなみに一番最初の写真、

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こちらはミュージカルライブの楽屋です。お昼の回と夜の回の間の休憩中でおにぎりを食べている写真です。椅子の背もたれにかかってるのは8回分の着替えの衣装です。上から順番に着ていけばいいようにセットしています。両隣の子は髪のセットをしたりメイクを直しています。

楽屋は小劇場の場合は狭いことが多く、自分が立ってるスペースしかない時もあります 笑 。本番中の楽屋は明かりが漏れてしまうので薄暗く、とても出入りが多くてめまぐるしいのでだいたい散らかっています。そんなことも書けたらおもしろいのかもしれないけど…書く気力があったら書きましょう。

とても長くなりましたがここまでお読みいただきありがとうございました!
次回の出演はまだ見合わせていますが、年末に何か出るかもしれないし出ないかもしれない…

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それでは、また!

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