無職日記1日目.

我々が求めているのは、自己自身から湧き出る豊かさであり、自己自身を規定することによって生まれたさまざまな形態である.
ヘーゲル(牧野訳)『精神現象学』p.51

無職日記1日目.昨夜はなかなか寝付けず1時前までロシアとウクライナの休戦協定の記事をスマホで眺めたりしてしまっていたが、今朝は目覚まし時計で5時過ぎに起きた.起きれた.足の筋肉痛が痛い.乳酸が溜まっている気がして、酸っぱいものが食べたい.俺は久々に疲労を感じた.

突発的な思いつきで、今朝から新聞を購読することにした.だが朝5時にポストを見に行っても入っていない.実家にいた頃は、朝4時ぐらいに届いていたが、やはり地域差があるのだろう.俺は朝ご飯に(ちゃんと朝ごはんを朝に食べるのも習慣としてなかった)ひじきご飯やトマトのサラダを食べてから、7時に新聞を回収した.

今朝の新聞で、ウクライナ情勢で特に強調されていたのはロシアをおける経済政策だった.俺なりにざっくりと2つに分けて整理する.まず、SWIFTに代表されるような日本を含む欧米からロシアに対して決定された経済的な制裁、包囲網が挙げられる.ロシアへの経済政策.もう一つ挙げられているのは、その政策や国内経済の混乱に対抗・対応するために、ロシア中央銀行が行った通過防衛や政策金利の引き上げである.ロシアでの経済政策.

国家の暴力によって振り回されるのは、ウクライナにいる民衆だけではない.ロシアで生活する人びとすら急変動する経済情勢の中で振り回されているであろうことを想像するのは難しくない.国家の暴走はその暴力の矛先となる他国家の人々に対してのみならず、自国内の民衆をも引き摺り込む.昨日の日記で引用した『世界にロシアが存在しないのなら、何のための世界なのか』という国営テレビ司会者の発言は、このようなロシアの市民を想像したうえで受け取り直さなければならないことに気づいた.何のための国家なのか.誰のための国家なのか.ウクライナ市民のみならず、ロシア市民に対しても個人として手を差し伸べることができない.俺、無力だ.


今日の俺は、8割ぐらいは予定通りの生活ができたと思っている.早起きしたせいか血糖値が上がったせいか、9時頃に1時間ほど眠って休んでしまったが、満遍なく朝昼夜と三食とり、りんごの皮をむき、雨の中30分ほど走りに行った.りんごってこんなに甘かったのかと驚いた.午後は雨が降ってたのでどこにも出かけず、時折完全に集中を切らしたりしながらも、机に向かって読書をしていた.スマホを触りたくなったらウクライナ情勢の最新ニュースを見たりした.

新聞を購読した初日の実感としては、スマホでのニュースは確かに新聞に比してあまりにも高速だと感じる反面、自ら習慣的にニュースを見ようとしないと抜け落ちる情報ばかりだということだ.明日も新聞が届くのを楽しみにして、今夜も寝ようと思う.

俺は昨日までは堕落したダメダメな生活だったのだ.まずは80点でもいいのでできるだけ継続したい.俺はやるのだ.今日のこの情勢の中、ロジャヴァでの革命について読んだりして、俺は俺の弱さと(潜在的な)強さを感じるのだ.

女性の革命は、革命の中の革命であり、国土の解放よりも優先される.解放された生活は、女性の革命により男性の精神構造と生活が変わらなければ不可能である.それは階級社会に立脚する五千年の文明の革命であり、男性の解放も意味している.(ロジャヴァ革命の理論的リーダーであるアブデュラ・オジャランの言葉)
ミヒャエル・クナップら『女たちの中東 ロジャヴァの革命』p.424

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