「もしもボックス」があったら

「ドラえもんの道具でもっとも汎用性が高いのは『もしもボックス』だ」

いつかどこかでそう聞いてから、わたしがもっともほしいドラえもんの道具は「もしもボックス」になった。（ちなみにそれまでは「どこでもドア」だった。無料かつ数秒で移動できるの最高じゃん）

そこからことある事に思い描いてきた「もしもボックス」のある世界。そこで今回は自己紹介がてら「もしもボックス」があったら実現したいことをひたすら書いてみることにした。普通っぽい自己紹介よりわたしのことを伝えられる気がする。（noteのネタも思いつかないし。のび太くんじゃないのに助けてくれてありがとう、ドラえもん）

日本を大西洋に移動させる

こんな感じ

日本のヨーロッパとの意味不明なくらい遠い距離を憎み続けてはや数十年。ぜっっったいにやる。この距離ならめちゃくちゃ気軽にフランスにも行ける。なんなら泳げそう。本当はもっと右に寄せて、フランスの左からスペインの左上に配置したかったけど、使ったツールの都合上無理でした。四半期に一回くらいフランスに行けそうだし、永住するにしても何かあったらすぐに実家帰れる。

そして高温多湿の忌々しくて太陽をマシンガンで銃撃したくなる地獄のような夏ともさよならできる。いいことしかない。あと安全保障的にも今の場所は立地条件悪すぎて嫌です。なんで突然侵略戦争始める国と夕ご飯にカレーが出てくるとの同じような頻度でミサイル撃つ国が隣国なんですか……？隣国同士は仲良くないのはよくあることとはいえ、さすがにひどくないですか？それともどこもこんなもんですか？ヨーロッパもヨーロッパでいろいろあるでしょうけど、大西洋のこの位置なら今のところは日本の立地よりマシそう。

黒髪が生えてこないようにする

わたしの髪はピンクだ。二度ブリーチをしていて、髪は傷みに傷んでいる。一度ハイトーンにしてみて、自分にはハイトーンが意外と似合うことがわかった。今のところブリーチをし続けるつもりしかない。もしブリーチを辞めたとしても、黒はわたしにとってとにかく鬼門で、幼馴染にも「黒着たらほんとお葬式だったよね」と言われるくらいだ。そう気づいてからは喪服以外の黒い服は着ないことにしているので、ちょうどいいのかもしれない。そんな感じなので、顔周りになんて黒は絶対に持ってきたくないから黒髪は生えなくていい。白髪かブリーチ二回した状態の髪が生えてきてくれたら最高なのにな〜！！と思いながら、毎日傷みすぎて水を吸収しまくる髪を乾かし、絡まりまくる髪の毛を梳かしてしているので、ブリーチ毛が生えてくる体になりたい。ドライヤーの時間短縮できて感動しそう。

皮膚などを着脱できるようにする

どれだけ暑くても、皮膚は着脱できないのって不便じゃないですか？？夏なんて裸で歩くどころか皮膚も筋肉も脂肪も嫌で、もう骸骨になって歩きたいくらいなのに。筋肉がないと体動かせなくない？という懸念もありますが、まあなんでも叶えられるのがもしもボックスなのできっと大丈夫でしょう。

西洋の思考回路を手にいれる

主語が必須の西欧言語と、主語がなくても通じちゃう日本語。最後まで聞かないと言いたいことがわからない傾向にある日本語と、会話の序盤で述語が示される西欧語。無生物主語、名詞の性、冠詞など違いは山ほどある。わたしは言語が思考を作ると思っているタイプなので、この違いが思考に影響しないわけないと思うんですよ。

欧米には個人主義の国が多いけど、何事も主語から始めないといけなくて「私」や「あなた」がどうするのかを明示することが求められる言語であることも関係してるんじゃないかなと思うくらい。

そして言語は身につけられても、この感覚を会得するのはおそらく無理だと思っていて、それが悔しくて仕方がない。わたしはわたしの好きな国の人たちが見ているものとコンテクストも含めて同じ世界を見たい。でも語学もそうだし、キリスト教もいくら勉強しても小さい頃からその文化圏にいた人のような世界の見方が身につくとも思えないし、どうあがいたって国籍を取ったって、彼らと同じレンズをつけて世界を見ることはないんだろうなという静かな絶望を持って生きていて。おそらく日本というアプリケーションを一旦アンインストールして、西洋のものをインストールしないとだめだけど、まずアンインストールの段階でもう無理じゃないですか。

それでもどうにかして自分のレンズをそっちに近づけたいな…！と思ってやたら文献を読み漁ったりしてるわけです。永遠に叶わない片想いだけど。

だからもしもボックスがあったら彼らのレンズを手に入れて、「こんな風に感じるのか…！」と身をもって体験したい。そもそもそんなものが手に入ったら、それが当たり前すぎて新鮮に驚くこともないのかもだけど。

5000兆円を手にいれる

やっぱりどうしたって、5000兆円はほしいですよね。昔の成金みたいにお金を燃やして灯りにしたり、お金で積み木とかしてみたい。あと万札を敷き詰めたベッドに寝たりお金が出てくる銃で遊んだりとか品のない成金遊びしたい。行きすぎた資本主義とか商業主義はほんとよくないしだいっきらいだ！！と思ってるけど、なんだかんだお金は好き。いくらでもほしい。

わたしの願いはもしもボックスと5000兆円があればたいてい叶うので、いつか起きたら枕元にこのふたつが用意されてることを願って今日も寝ようと思います。