デジカBT18「エレメントサクセサー」全カード事前評価~ルーチェモン&ロイヤルナイツ編~


・どんな記事?

 新弾のカード評価でワイワイしたい感じの記事です。

 前回の記事で悪側も触れ終わり、ハイブリット周りのあれこれを手あたり次第書いてみる段階もようやくひと段落。
 そしたら今度はACEだったり、専門的ながらオーソドックスな型から離れて別方向な感じのコンセプトだったり、今回も結局唸りそうではありますが向かい合ってまいります。

 ここからは毎度のお断りとなりますが、まだ触っていないので印象に基づく評価にはなります。

・「なるほど!」や「やはり!」
→プラスの裏付けに。
・「これは違う」だったり「一理あるかも、う~ん?」
→反面教師・ご自身の認識の裏返し?に。

 気になったところだけでも、それぞれが受け取った形で、ご覧いただいた方の考えを深めたり広げたりする助けになったら幸いです。

・ここからカード評価

・キャンドモン

 最近のオープン系の定番な感じの3枚オープンでAとBを回収できるタイプ。3枚は少し不安はありつつ、扱いやすさや上振れの塩梅を考えるといい落としどころでもあると思えるので、個人的には好ましい傾向。

 好みの話ははさておき、対象は黄のデータ&ウィッチェルニーとなっているものの、現状ではウィッチェルニー側が後述する今弾の2種(+既存の青の2種)となっており、デザイナーズで組み合わせるなら得できることもあるよという感じだ。
 この辺りはデジモンリベレイターにてウィッチェルニー関連のカードがクローズアップされ、こうして特徴としても取り扱われだしたことを思うと、今後の発展も期待できそうではあるという点は余談ながら触れておく。

 進化元効果はオープン効果と概ね同じ対象に対して、効果版の防壁のような効果を付与できる。
 セキュリティを用いるため、無暗に使うとかえってピンチを招きかねない恐れはあるが、対応範囲は広く、オープンサーチ系が兼ね備えるには強力な耐性と言える。
 相手ターンにセキュリティを減らすシナジーのトリガーとしても狙いやすさがあるだろう。

 ウィッチェルニー組以外に目を向けると、「サクヤモン」系「ラセンモン」系などが進化ラインも含めてデータ種となっている。
 「サクヤモン」側は「レナモン」などで既にオープンサーチ系は自前で持っているが、進化元効果に期待したり、オープンサーチの厚みを出すという点では投入を検討することもできそうだ。

 他にも優秀なカードも散見され、中でも「トブキャットモン」は単体でも扱いやすいうえに、進化元で防壁を付与できるため、セキュリティさえあればという前提は必要だが、進化元で付与するにしてはかなりの場持ちの良さが期待できるだろう。

・ウィザーモン

 キャンドモンと同一の進化元効果に加え、こちらは進化時にセキュリティを扱うが1ドローとメモリー+1ができる。
 デジカにおいて「ドロー」と「メモリー+」はいずれも行動拡大に繋がりやすく、これらを兼ね備えているカードは強力なカードも多いためこのカードも期待がかかる。

 セキュリティが減ってしまう点はリスクでもあり、気軽に連打しにくい、終盤には使いにくい、あるいはそもそもセキュリティがなくて使えないことも起こりうるなどは気になるものの、準備や誘発条件が厳しいことも多いドロー&メモリー+効果を、より恩恵が大きくなりやすい序盤に打ちやすい点はこのカードの魅力と言えるだろう。
 デッキの方向性として破棄が嵩みそうな分、破棄されたときにメリットのあるカードの投入も検討されるであろうことを思うと、さらに序盤に大きなテンポを稼げるチャンスが得られる点も見逃せない。

 セキュリティが減る点、減るからこそ増やしたい点からも、「パルスモン」系との組み合わせも検討できる。
 データ種シナジーなどは活かしづらくなるため、どちらをベースにどれだけ投入するかは腕の見せ所で難しい挑戦にはなりそうだが、各々の条件が上手く噛み合ったときのテキストはパワフルなものが多く、形にできれば爆発力が期待できそうだ。

・ミスティモン

 前述した「トブキャットモン」での付与がなくとも防壁持ちで、こちらへの進化でも前述の耐性を得ることができる。被りにくいウィッチェルニー側で回収ができる点も嬉しい(ただしデータ種ではないのでこのカード2枚は無理な点は注意)

 登場/進化時では久々登場の元々のDP変更効果を持っており、前述の耐性を活かして、後述の「デュナスモンACE」のブラスト進化を構えるか、もしくは同一ターンでそちらまで繋ぐことで、合わせ技で大型も除去が狙えるといったデザインになっている。

 大型でもレベル4~5相応のDPに落とせるのはインパクトがあるものの、セキュリティを破棄して直接的な除去ではない点は、シナジー内でセキュリティ利用の競合が懸念されそうな点もあり少し気がかりではあるか。

 面での運用はセキュリティ燃費とでもいうのか、そちらの重さから運用の難しそうさがあるが、進化元効果はアクティブということもあり何かと強力で頼もしい。
 お互いのターンなため、相手のアタックでも誘発する点は「デュナスモンACE」含めたブロッカーとも相性がよさそうだ。
 セキュリティ破棄系デッキに進化元効果としての運用を主体にしつつ、自身でも誘発が狙えるから状況によってはそちらでも運用という感じになりそうか。

・デュナスモンACE

 BT13「デュークモン」を想起させる誘発タイミングで、ターン1もないため運用次第でとにかくDPマイナスやセキュリティ破棄が行える。
 数値はほどほどだが進化→アタックや、2枚目の自身、ないし他のカードと重ねてDP+がないレベル6の除去も狙えるのは相手ターン終了時まで続くのもあり嬉しいところ。

 また、数値が程々といえど、突進・ブロッカーによってバトルに持ち込むことも得意なため、DP+を重ねて超大型になったデジモンや、大型+小型のような組み合わせを跳ね除けられる点は器用とも見られる。

 大きなサイズ・ACE・ブロッカーなど部分的に似通った点のある「ブラックセラフィモンACE」が同弾ながら競合相手と考えられる。
 あちらの方が扱いやすそうな面はありつつ、16000突進ブロッカーになれる点は、「マザー デ・リーパー」+EX7「風真照人」や、BT16「マグナモンX抗体」(DP次第になるためこちらは一応というくらい)など、耐性持ちの大型が見られることを思うと、食い下がれる可能性が高い点はこちらも見どころがあるように感じる。

 前述してきたウィッチェルニー組含め、何かとセキュリティ破棄を行うため、補填となるリカバリー効果なり、「ミタマモン」のようなセキュリティがない状況を補うカードなりを合わせて使い、やりたいことを好き放題やって自滅して負けなどということがないようにはくれぐれも気を付けたい。

 また、「ロイヤルナイツ」を持つため、「イグドラシル」デッキへの投入や、「ジエスモン」デッキのACE枠としても検討することはできそうだ。
 「イグドラシル」ではBT13「デュナスモン」との名称被りやシナジーの浮きが、「ジエスモン」デッキでは運用上構える機会が少なそうな点と、いずれも懸念はあるため、入れるにしてもオシャレ枠になりそうことは添えておく。

 余談だがセキュリティケア候補として、他の優秀なカードもいるものの、BT6「デュナスモン」もその役割をこなすことができるのは嬉しいところ。

・ドラゴンズロア

 セキュリティに入ったり、破棄されたり、リカバリーしたりと、とかくテクニカルな印象を受ける。

 そう、テクニカルな印象は受けるのだが、基本的には

①セキュリティが3枚以下の時に手札から打つ(セキュリティ下へ)
②破棄やアタックで最後の1枚になる
③さらに破棄やアタックで捲れたらセキュリティ効果で±0で1枚お得。

の、3ステップで破棄を進めても保険があるよ!ということを覚えておけば合格点というようなデザインではあると思われる。

 なにかもっと得できそうな複雑な動きがありそうな気もするが、セキュリティがこれ1枚の時に2枚目のこのカードを打っても、2枚目側がセキュリティに入る→破棄されたとき効果発揮→セキュリティ1枚のため消滅効果のみ、となることを思うと、おそらく印象よりは結果はシンプルになりやすそうだ。
(ちなみにリカバリーできなくとも、DPマイナス+DP参照消滅のシナジー自体はある)

 「○○することで、××~」効果であるため、0枚の時に打ってセキュリティ+1枚ということもできないため、セキュリティケアとして一緒に入ることになりそうな「セキュリティが減った時リカバリーできる効果」を盾を減らさずにリカバリーに使える辺りが覚えておきたいところにはなりそうか。

 テクニカルさに気を取られてそちらに注力してしまったが、デザイナーズらしくウィッチェルニー+「デュナスモンACE」のデッキに入れてセキュリティ破棄の合間にこれを挟んで、最後の1枚を破棄しては手打ちという流れが作れたなら実質セキュリティ数が伸びやすくなったり、
 データ種路線で「サクヤモン」系と合わせる際も、使用コスト5のオプションである点や「サクヤモン:巫女モードACE」のお互いのターン効果など、これを合わせて投入するのも独特の動きが盛り込めそうで、いろいろな運用が期待できそうなカードには間違いない。

・コテモン

 こちらも最近よく見かける、シナジー内のカードを破棄して2ドロー系のカード。

 前回のロードナイトモンサポートの時とは違って黒になっているため、そちらとの共存はできなくなったが、「ダークナイトモン」及びそのサポートをしているカード群を取り込むことができるようになったため、シナジーの幅は広い。

 破棄対象は「カード」のため、オプションやテイマーも破棄できたり、数値はささやかながらバトルがシナジーに組み込まれているため地味に嬉しい進化元のDP+など、シンプルではあるが小さな嬉しいが詰まったカードである。

・グラディモン

 こちらはBT15「ガードロモン」のような効果で、対応範囲や手札コストが必要な点から積極的に狙っていこうというほどではないが、効果による登場も狙えて取り回しの幅があり、相手によっては非常にありがたいこともあり、いくらかはデッキに入れても損はないといった感じか。
 各種「スカルナイトモン」や「デッドリーアクスモン」の隙間に添えるといい味を出すことがありそうか。

・ナイトモン

 アタック強制効果を持ち、自身のブロッカーや、後述の「ロードナイトモンACE」などのブラスト進化など、相手依存のアクションの能動性を上げることができる。
 「ロードナイトモンACE」へのブラスト進化はそのまま自身の進化元効果発揮に繋がる点もよく噛み合っており、流石はデザイナーズといったところだ。

 また、相手ターン終了時にアタック強制をさせるのは、BT13「クレニアムモン」ぶり2種目くらいのはずで、非常に珍しい。
 後述の「アージェントフィアー」など、メインフェイズ開始時のアタック強制に比べ、相手のアクションを許す点から不安定さはあるが、育成や速攻、ハイブリッド体など、アタック強制を付与するタイプでは狙いにくいものにも適用することができ、それらの運用に牽制できる点は強みでもある。

 また、アタック強制効果は同タイミングのものは重複しない性質から、メインフェイズ開始時のアタック強制との併用で2回アタックさせられるケースがある点は「ロードナイトモンACE」が連続ブラスト進化を狙える点もあって強力に作用するシーンもありそうだ。
 その場合、1度目のブラスト進化でこのカードを登場することでそのケースに持ち込める点もありがたい。

・ロードナイトモンACE

 「ナイトモン」でも既に触れた進化時効果が非常に力強い。
手札/トラッシュのため準備ができずにタイミングを逃すことがなく、対象も各種「ナイトモン」「ダークナイトモン」「ムソーナイトモン」などレベル5に絞っても登場候補の選別に苦労するほど充実しているのは嬉しい悩みだ。

 前述した今弾「ナイトモン」のほか、各種効果がシンプルながら強力なP「ナイトモン」、デジクロス要員との併用は必要になるが手札からも登場しやすい点がブラスト進化ともかみ合いやすいBT10「ダークナイトモン」、消滅時効果と合わせて何度もこのカードを使えそうな「ムソーナイトモン」などを筆頭に、状況によってはレベル4以下も選べることがあり、構築・プレイ両面で、択が広くなりやすいがゆえにベストチョイスができるか難しいのが悩ましいくらいだ。

 また、お互いのターン効果で衝突を付与するのは、DPが条件下なら自分と相手両方になるので、疑似的にブロッカーの範囲付与のようにも扱うことができる。
 ブラスト進化からの不意のブロックは勿論、ブロッカーがバトルに絡みやすいことからBT16「ドリモン」と合わせてみるのも面白いだろう。

 テキストそのものは優秀さと面白さを兼ね備えているが、広範囲に衝突を付与する都合上、本来なら無視できたデジモンもブロッカーになってしまうという従来の衝突のデメリットも広がってしまう点(デッキの性質上ゲームが伸びやすそうな点も懸念される)は懸念される。

 また、DPが付与範囲内か、デジモンの効果を受けるのかなど、衝突、ブロッカーの付与が行われるか、広範囲、かつ変動しやすい要素も絡むため、最初のタイミングもターン跨ぎが起こった後も、うっかりミスが起こりやすいテキストに感じる。
 使う場合、使われる場合には丁寧な確認を心掛けたいところだ。

・アージェントフィアー

 前述したとおり、デザイナーズ内の各カードと相性がいいことが期待されるため、投入が検討できる。

 自身も「ナイトモン」の記述があるカードなので、不要になりそうなときは今弾「コテモン」で破棄できたり、攻撃強制オプションながらディレイ効果によって打点としての仕事も兼ねられる点は、貫通付与も相まってゲームを前に進めやすくありがたい。
 セキュリティ効果も強力なため、この手のカードの中では厚めに積む見返りが得やすそうなため、実際に許容できるのか試してみたく感じる。

・ルーチェモン

 「キュピモン」から5コスト、ターン終了時の進化効果とEX6「ルーチェモン」と共通する部分を持っており、一般的なデッキに比べるとまだ母数が少ないので心許なさは残るものの「サタンモード」の登場に合わせて「ルーチェモン」デッキとしての方向性をしっかり押し進めてくれたのはありがたいところ。

 EX6「ルーチェモン」に比べると、登場時の軽減がない点や、あちらの方が手札補充(しかも破棄するタイプ)効果であり、活躍シーンの豊富さではやや劣るか。
 しかし、こちらは手札から狙ったカードを破棄できるため、自身の進化効果をはじめ各種トラッシュ参照効果に向けた準備に貢献しやすい点はありがたい。
 その点からキュピモン→このカード、自ターンに「ラルバ」登場で「ラルバ」をセキュリティに入れつつ「フォールダウン」へ。といった動きが狙いやすいのは嬉しい。

・ルーチェモン:フォールダウンモード

 こちらも「ルーチェモン」に同じく、EX6「ルーチェモン:フォールダウンモード」と類似したデザインになっている。

 「サタンモード」ができれば進化して場に出したいことを思うと、「フォールダウンモード」に関してはこちらの方が「ルーチェモン」デッキにおいては扱いやすそうな印象。
 下から破棄なので各「ルーチェモン」で仕込んだ「ラルバ」を破棄しづらい点は嬉しい。

 「ルーチェモン」からの進化が基本にはなりそうだが、「ルーチェモン」進化or登場で5コスト、このカードへの進化で6コストという流れはかなり大振りになってしまう。
 「ルーチェモン」デッキらしさは損なわれるかもしれないが、BT16「キュピモン」+BT15「キャンドモン」orBT5「ギルモン」を「ヤミよりの復活!!」で実質2コストで「フォールダウンモード」を登場させて(キュピモン効果は間に合わないので、別途落としておく必要はある)そのまま「サタンモード」へ進化といったルートも考えられることは添えておきたい。

・ルーチェモン:ラルバ

 いろいろ異質なカードで触れたいところが多い。

 上から順にセキュリティ効果に触れていくが、この手の効果の中でもかなりバリューのあるカードが登場できるため積極的に狙いたい効果でありながら、各「ルーチェモン」の進化効果によってセキュリティに置けたり、各「ルーチェモン」「フォールダウンモード」のリカバリーによって偶発的に入るチャンスも生まれやすいなど、「ルーチェモン」デッキとして組む意義を高めてくれる点は嬉しい。

 次に育成効果だが、「サタンモード」の効果で登場、「サタンモード」をサポートとデザイナーズムーブ専用のテキストになっている。
 離れない効果はDPマイナスがつらいというのが一般的だが、後述するお互いのターン効果によってケアしているため、相手に複数回の除去を強要することができる。
 到達まで、コストもカードの準備も何かとかかりそうな部分はあるが、それに見合った強力さは期待できるか。

 そして、少し触れたお互いのターン効果だが、DP0という対象の条件はあるもののバトルや効果、DP0によるルールなど、消滅ならば一切を受け付けなくなるというのはインパクトが大きい。
 元々DPが0であるこのカード以外は疑似的なDPマイナス耐性にとどまり、条件下で出せば全ての消滅をなんとかできるわけではないが、少なくとも自身はセキュリティアタックに行ったりブロッカーを付与したりで強気にバトルができる。
 また、消滅除去の中ではDPマイナスの立ち位置がいいこともあり、そういう点では耐性としての立ち位置がいいことはDPマイナス耐性が貴重なことも相まって嬉しいところではある。

・ルーチェモン:サタンモード

 既に前述のカード群でいくらか触れているが、「ルーチェモン」デッキでは2→3→5→7と非常に特殊な形で進化がデザインされている。

 主な狙いは「フォールダウンモード」からこのカードに進化、「ラルバ」を出すという進化からのデザイナーズムーブになると思うが、EX6「ルーチェモン:フォールダウンモード」や「デッド・オア・アライブ」からの登場ルートも用意されている。
 直接登場できるものの、こちらはこちらで登場のための準備にコストだったり手間がかかるのに対して、進化時に比べると出力は控えめになってしまうため、優先度は下がる印象だが、「サタンモード」「ラルバ」を少量と「デッド・オア・アライブ」くらいにとどめて進化/登場の両取りでの別コンセプトへの出張は噛み合うデッキもありそうに感じる。

 道中の「ルーチェモン」「フォールダウンモード」と合わせて、とにかくデジモン/テイマーや、セキュリティに触り続けておりコンセプトの一貫性はすごく、ターン終了時効果もこの手の効果でお互いのターンで発揮する点は珍しい。
 が、「ルーチェモン」デッキだと動きに求められる枚数は少なく済みそうなものの、母数にやや不安を感じることもありそうな点や全体的に大振りになりそうな点は懸念される。
 それを踏まえてもデザイナーズ内で十分強力ならその限りではないが、そうでない場合は「フォールダウンモード」で触れた「ヤミよりの復活!!」ルートや、ACE、あるいは軽減、踏み倒し等を絡めたレベル6→「サタンモード」ルート、もしかすると「ルーチェモン」と順当系の両取りなど、デザイナーズ外も貪欲に取り込みたいところだ。

・堕ちたる天使の福音

 こちらも「ラルバ」とは別の角度で珍しさが詰まっている。

 まず、育成エリアのカードを進化させる効果を持つカードは初かそれくらい珍しいはずである。
 進化条件の無視などはなく、使用コストも元々の特殊進化と同じコストなため、トラッシュからの進化もあるが、このカードがバトルエリアにおけることが主体と言えそうだ。

 ディレイ効果もインパクト抜群で、処理は前後してしまうが初のディレイオプションを破棄できるカードになっている。
 コストなどの対象の制限もないため、「四大竜」などのディレイオプションがコンセプトのデッキに取っては今まで考慮しなかった立ち回りが求められることになりそうだ。

 本来なら先に処理される軽減効果はマイナス3コストと大きなものになっており、メイン効果での進化も通常の進化とコストは一緒なため単純に数字分軽減できる。
 効果量が大きいのは勿論だが、「ルーチェモン」→「フォールダウンモード」への進化が3コストになることで3確保テイマーでターンが維持でき、そのまま「サタンモード」への進化に繋がるのはメイン効果で「ルーチェモン」が育成に準備できる点も相まって嬉しいところ。

 以上から、上手くいったときのパワーはすごそうな期待感もあるのだが、
・手札補充を行わない(トラッシュからの進化なので手札は減っていないが)コスト軽減が主になるカードは噛み合わせのムラが出やすく
→枚数を積むリスクが気になる点。
・トラッシュからの進化→有効に使えるのは育成2周目以降になりそうな点。
・「ルーチェモン」デッキが全体的に大振りになりやすそうな点。
・ディレイ効果は相手依存で、メモブトレなど相手にはコスパは悪そうな点。

 これらが重なって投入枚数の調整、並びに運用の取り回しが難しそうな懸念もあり、デザイナーズ重視でなければ少枚数、もしくは投入せずというケースも想定される。

・おわりに

 今回はルーチェモン周りがデッキ単位で特異な雰囲気であり、触っていない段階の印象が果たしてどれほど現実に即しているのか。
 この手のデッキは研究が進み洗練されることで当初の印象を塗り替えることも多い印象も相まって、実態を知るのが楽しみなような怖いような気持ちもありつつ、印象の当たりはずれはさておき、新しい動きするデッキは楽しみに決まってるだろ!に落ち着いております。

 フロンティアらしい部分は概ね乗り越えたものの、残るリベレイター&ミレニアモンも三大天使+αも、こちらはこちらで一筋縄ではいかなさそうで、今回の弾の骨太っぷりにヒィヒィは言いつつだからこそ面白く、楽しみに包まれてもおります。明日以降も元気に頑張っていきます!

 それではまた次の編にて~

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