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読書

 先週読んだ本の中で、最も感動したのは

プレディみかこさんの、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

タイトルを見ただけで、なんとなく、書かれている内容は想像できるので、買っただけで積んであったのですが、友人達から、「良かったわ、」「私は、ロンドンに2年もいたのに、何を見ていたのかと、愕然としてしまった。」「感動した、親としての在り方を、考えさせられたよ。」

友人達の読後の感想が良く、昨年度の文学賞をいくつも受賞していますし、気になりながらも、
なかなか読むまでには至らなかったのですが。

食事会や茶話会、外部の会議などの集まりが中止になり、自分時間に余裕ができてきて、先週あたりから、随分と読書時間が増えて、外出自粛も考え方を変えると良い機会かなとも思っているのですが。

イギリス大好きな女性が、現地の人と結婚して、男の子を出産して、現地で保育士の資格をとって働く。

中学生になった息子と、パンクなママの社会との闘いのお話ですが。

お父さんもお母さんも、中学生の息子さんも、
素晴らしい!淡々として、勇気があります。

世界の縮図のようなイギリスの様子は、

1か月や2か月ほど、友人宅に寄宿していたくらいの私には、まったく知らない世界が描かれていました。
また、2年間ロンドンにいた友人ですら、自分は何を見て、何を学んできたのかと愕然としたと言います。

小説ではありません。
ノンフィクションです。事実の強さを思います。
真実は人に感動を与えるものです。

子育て中の方々には、是非読んで頂きたい一冊です。

また、この作品中に多様性という言葉が出てきて、私は改めて「多様性」、ビジネスの世界では、「ダイバーシティ」という言葉を考えてしまいました。

マイノリティもマジョリティも、互いを受け入れ
否定しない。互いに考えを組み合わせて、さらなる発想へ。

性別、年齢、学歴など、いろいろな人が集まってこそ、良い企画が生まれ、企業としては発展するだろう、。

作者は、中学生の息子さんと共に闘い歩んでいる現実、それこそを書くべきと考えて書き出したようですが、苦闘に見えて、家族3人がそれぞれ、弾けるように明るく強い、そこに、読者は感動するのではと思います。

人種差別、格差社会、貧富の差、、イギリスだけの問題ではなく、日本にも、じゅんじゅんと浸透してきている問題であろうとの予感もします。

良い本に出会えると幸せですね。