「道路に飛び出してはいけない」
先日の、アドラー心理学の子育て勉強会で出た事例です。
(シェアの許可は頂いております)
小学生(低学年)のお姉ちゃんが、
幼稚園の妹ちゃんの、帰宅のバスをママと一緒に待っていた。
学校帰りで、背負っていたランドセル、
バスの時間まで少し時間があったので、
おうちに置いてくることになった。
お姉ちゃんがおうちにランドセルを置きに行っている間にバスが来て、
「お姉ちゃん、間に合わなかったか」
と思っていたら、
お姉ちゃんが、
「あ!バス来てる!」と、
道路の向こう側から停留所側へ、
一気に駆け寄ってきた。
(お姉ちゃんは、卒園した幼稚園の先生とお話したかった模様)
お母さんはぎょっとして、
「ちょっと!
どうやって渡ったの?」
「バス来てたから、そのまま走った」
「今は車来なかったからよかったけど、
車来てたら危ないでしょ!」
「ごめんなさいー!」
「飛び出す人は、この後プール連れていきません!」
「やだー!プール連れてってー!」
というお話でした。
ロールプレイしながら、
みんなでお姉ちゃんの気持ちを体験してみたところ、
「お母さんが怒ってる。
ヤバい」
とは感じているけど、
飛び出したことがやばかった、とは
イマイチつながっていない模様。
お母さんが、お姉ちゃんに学んでほしいことは、
「道路はよく見て渡る」こと。
では、どうやったらこのことを学んでもらえるか、
テキスト見ながら、みんなで考えていきました。
娘ちゃんが、幼稚園の先生に会いたい!と思うことはとても素敵なことだし、
目標があると、一直線で達成したくなるのも素敵な能力だし、
素直に謝る能力もある。
普段の様子を伺ったら、
いつもは、「道路をよく見て渡る」がちゃんとできているそうです。
けれど、今回みたいに、
「あ!幼稚園のバス来てる!急いで道路渡らないと、バス出発しちゃう!」
というような、緊急の場面だと、結果的に飛び出しになってしまう模様でした。
(大人でもありがち)
「いつもは、ちゃんとよく見て渡っている」ことには正の注目をしたいし、
その上で、「急いでいるときでも、道路をよく見て渡る」はしっかり学んでほしい。命にかかわることだし。
どうすれば、学んでもらえるかなー?
とみんなで考えて行って、
こんな感じで、
「お願い口調」を使ってみるのはどうだろう?
というアイディアが出てきました。
「娘ちゃん、ちょっとお話してもいい?」
「いいよ?」
「あのね、
娘ちゃんが、いつも右左見て、道路を渡っているの、ママ知ってる。
今日みたいに、急いでいる時でも、
ちゃんと右左みて、道路を渡ってもらえないかな?
ママは、娘ちゃんが大好きだから、
娘ちゃんがケガをしたら、とても悲しいの。
どうかな?」
「わかった!」
こんな感じで伝えたら、
娘さん、どんな風に感じるか、を
ロールプレイで確認していったところ、
この伝え方であれば、
「急いでいる時でも、ちゃんと右左を見て道路を渡ろう」ということが、
しっかり娘さんに伝わりそうだし、
娘さんとては、
お母さんは、私が「できる」と思っているからこう言ってくれているし、
お母さんは仲間。
と感じるのではないか、ということで、
勇気づけになりそうなので、
現場でやってみて下さいねー。
ということになりました。
最後のシェアリングの、
「最初も、今も、
同じこと言っているのに、
娘への伝わり方、
頭や心への言葉の入り方が全然違いますね…」
というメンバーさんの感想が印象的でした。
「伝え方」、大事だな、と思った回でした。
ご参加くださった皆様、ありがとうございました😊
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