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「#教師のバトン」炎上について思うこと


3月26日、文科省が、「現場の先生方!教師の仕事のステキなところをツイートしてね!」と官製ハッシュタグを掲げたプロジェクトが、現場の教師からの暴露大会で大炎上していますが、


え、そりゃそうなるでしょ?

十進法の世界では、1+2=3、になるくらい当然だよね?

むしろなんでこの炎上が予測できなかったの文科省?


と首をかしげておりました。(現場の教員の労働環境が劣悪で、現場がもうほんとにギリギリの状態なの、リアルに分かってなかったの?)


どうも、この官製プロジェクト、

教師のブラック労働が世間にバレて、教員採用試験の倍率が激下がり(そりゃそうだ)

→あわてた文科省が、(教員の労働条件そのまんまなのに)「現場の先生方に、教育のステキな話をツイートしてもらって、採用試験の倍率上げよう!」と企画

→「この労働条件じゃ、若者に、『ここで一緒に働こう』なんて言えない…」という現場の声が大量投下

という流れのようです。


うん。そりゃそうなるよね。

現場の先生方が怒るの当然。


民間企業におきかえてみたら、「会社の労働条件がブラックなのが学生にバレて、倍率激下がりしてしまったので、現場のスタッフに、『良い話ツイートしてよ!』って経営陣から指示が下った」ようなもんです。

そりゃ、現場怒るでしょうよ。

「問題の本質は労働環境なんだから、そっちどうにかしろよ!」ってシンプルな話。

(そもそもが、そんなツイート作戦しなければ学生集められなくなった時点で、「お察し」状態ですが)


教師を辞めて、自営業はじめて思うこと。

人を雇用して、働いてもらったら、働いてもらった分だけ給与を支払うのは極めて当然だということ。(教師の時間外労働はほぼタダ働きです)

そして、きちんと休ませないと、被雇用者の心か体か家庭が壊れるということ。(最悪全部壊れる)

お国は、雇用をナメてんな。としか思えない。(そもそもが、官僚がブラック労働だからなぁこの国は…)


本来、一番ホワイトであるべき、医療と福祉と教育の現場がゴリゴリのブラック労働だというあたりに、この国の闇を感じるのですが、

この国の未来そのものである、大切な子どもたちを、

疲弊しきった教員に預けたい?

という、かなり本質的な問題だと思うので、

もうちょっと本腰入れないと、教育崩壊が起こるのは時間の問題だと思います。(そもそも教員の労働条件がホワイトになったら、ほっといたって倍率上がるし)


「教育」って、とてもやりがいのある仕事なのですが、

やりがいだけじゃ、どうにもならないレベルまで現場が追い詰められて疲弊しきっていることが、

文科省に伝わった、という意味では、「#教師のバトン」は、とても価値あるプロジェクトだったと思います。


今日から新年度。

文科省が本腰を入れて、教員の労働環境改善に動き出しますように。

祈りを込めて。

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