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前歯と私

法事も終わったので東京に戻る電車の中である。
母と離れるのはいまだに寂しいが、ぽんちゃんに会えるのは嬉しい。大切な存在が複数箇所にあるのは悩ましいなぁと思う。
どこでもドアがあればいいのに。でも、どこでもドアがあったら、家賃相場とかどうなるんだろうね〜。

さて標題の件、スマホのメモを見たら書きかけの文があったので、今日は歯の矯正の話をします。

前歯

私は上の前歯が2本、前に出ていた。イメージとしては、コラッタやビーダルを想像していただいて差し支えない。

アニメや漫画に出てくる前歯が2本出ているキャラクターは、だいたい雑魚か、意地悪か、ケチである。
自分の顔で気になる所はいろいろあるけど、前歯が特に気になっていた。写真を撮るのも嫌だった。口を開かないように笑顔を作ると顎が長くなる。詰みだ。

で、20代も後半にさしかかった頃、私は矯正をすることにした。

いざ矯正

とりあえず対処したいのは前歯だけだしな……と考えた私は、ネットで出てきた『部分矯正』なるものを検討して、歯医者さんに行った。
しかし歯医者さんは「部分矯正では無理だ」と言った。いわく、「あなたの前歯が出ているのは、歯列のアーチがV字型に近いからだ。行き場のない前歯2本が前に出ている。全部矯正してU字型の歯列にしないと前歯は引っ込まない。」と。

落胆である。

でもまあ将来的に考えて、歯列をU字に矯正しておいたほうが歯磨きしやすくなるし、歯にかかる力が分散されるから歯にも優しいよ、みたいなことを言われた。「は〜い」となって、全体的に矯正することにした。

痛み

歯列矯正は痛い。歯が動くのに伴って、じわじわとした痛痒さがある。金具が当たるところに口内炎もめっちゃできる。あとスパゲッティみたいな細長いものや、ほうれん草などの繊維状のものがめっちゃ装置にひっかかる。めっちゃめっちゃである。

でも、矯正の効果はばつぐんで、前歯2本はあっという間に引っ込んでいった。
私の前歯が出ていたなんてウソのようだ。前歯が出ていた頃の写真を見返すと、前歯が出ている顔もチャーミングに思えるが、それはもう前歯が出ていないから思えることであろう。

今は装置も全部取れて、口の中がちょっと寂しい。

感想

して良かった。めちゃくちゃして良かった。お金は70万円くらい、時間は3年くらいかかったけど、それでも納得の良さ。

実はまだ噛み合わせが不十分なので、矯正は続く。引き続き頑張る。いや頑張るのは歯医者さんですけど。私はウィーンて動く椅子の上で目元にタオルをかけられて寝てるだけである。これからもよろしくお願いします。

もう前歯が出ていないので、笑うことにも写真を撮ることにも抵抗が少なくなったのが、とてもよい。
人生良くなるばかりである。

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