日テレ「セクシー田中さん」調査 さらに引き伸ばし

先に今年3月14日の記事から

『セクシー田中さん』調査対象は数名のはずが…日テレの“5月公表”に透ける「GWで関心逸らし」の思惑

(略)その日テレに追求されていた、実質的な第三者委員会の役割を持つ「外部専門家による再発防止特別チーム」を設置した旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.社)が、調査結果を公表したのが2023年8月29日。報告までに約3か月を要している。

「調査対象としたのは被害者、ジャニーズ事務所関係者を含む41人。数年前から数十年前の出来事を聞き取りするわけで、調査にはそれなりの時間を要したのも頷けます。

 片やドラマ『セクシー田中さん』の“関係者”ですが、芦原先生のX投稿によると、経緯を知るのはドラマプロデューサー、そして小学館の担当者の数名だけということになります」

 生前の芦原さんが1月26日に残したXには、《脚本家さん、監督さんといったドラマ制作スタッフの皆様と、私達を繋ぐ窓口はプロデューサーの方々のみでしたから》とあり、ドラマの監督ら制作スタッフとの面会はなく、脚本のやり取りをしていたのはチーフ・M氏を含む3名のプロデューサーのみとなる。

 また2月8日、自身のインスタグラムにて《私にとっては初めて聞くことばかり》と告白した脚本家・相沢友子氏の言葉が事実ならば、やはり芦原さん以外の数名が調査対象者なのだろう。しかも旧ジャニーズ問題とは違って、一切の出来事はわずか数か月前に起きた事。記憶をめぐるのもそう難しくはないように思えるがーー。

それでゴールデンウィークも後半だからそろそろかなと思っていたら

「セクシー田中さん」巡り日テレが他の漫画原作者もヒアリング 「広く話聞いて再発防止」

なんと調査対象を広げるんですと。それで公表を遅らせるんですと。
「セクシー田中さん」は壮大な話の一部ってことにしたいのでしょう。

人を自殺までさせておいて。

原作者が自殺したのは、原作者がブログで説明したことで、ドラマ化を行っていた小学館漫画「たーたん」の脚本家に悪影響が出たことが原因でしょう。
ブログがきっかけで脚本家が攻撃されたので、三上絵里子プロデューサーが小学館に苦情を言ったのがきっかけでしょう。
違うのですか?
日テレは、「たーたん」の脚本家に相沢友子さんが関わっていたのか「正直に」言うつもりはあるのでしょうか?
それで日テレから苦情を言われて「作家が問題起こすと『ちゃんと首輪をつけておけ』」な小学館が原作者を叱責したのでしょう?
それであれだけ誠実に説明する芦原妃名子さんが、説明もせずに「ごめんなさい」と自殺してしまったんでしょう?

ヤフコメにはこういったものがありました。

いくら個人のブログや✕(ツイッター)とはいえ、小学館の名前を出して共同に近い形で発言したものを、個人の一存で「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」という言葉とともに全削除して自死に至ったのは、あれほど丁寧に説明された文章を書く人のすることではない。全削除する前に小学館に了解を取ったとも考えられるが、やはり削除を指示されたと考えるのが自然だろう。だいたい私が責任ある上役なら、個人のブログやXで小学館の名前を出して発表することを許可しない。許可したのなら、その後に何か起こった時に処分されても仕方がないくらい重い判断だ。そして、作家一人が亡くなったのだから、結果責任は負わねばならない。
小学館は日本テレビの調査にも協力として参加しているが、前述の発言削除から自死までは日本テレビの調査の範囲外であり、小学館でも独自の調査は必要だと考える。社長は言葉に偽りなく、調査に最善を尽くしてほしい。

あとは、契約書の内容は公開されるのでしょうか?
原作者の要望がなぜ契約書に反映されていないか説明はされるのでしょうか?
これがそもそもの問題なわけですよ。
日テレは現時点で契約書には、原作者の要望は入っていないと言っています。
ではどういう内容だったのか。どういう契約だったか「正直に」言うつもりはあるのですよね?


そして未来に向けての再発防止だというのであれば、
Netflixのような設計図を日テレでも取り入れるという理解で良いでしょうか?

口先ばかりではないのですよね?

米国のNetflixは「バイブル」と呼ぶ設計図を、契約書とは別に作成することで知られている。そこには作品の趣旨からあらすじ、登場人物のキャラクター性や相関図、物語の中での行動原理まで示されている。
原作者もしっかり監修ができ、作品の世界観を忠実に再現しようという原作へのリスペクトを感じるという。

『原作者軽視は日本のエンタメ業界全体の損失に「映像化は海外に」という未来も』


日テレドラマ「セクシー田中さん」では原作に無い人物が出ていたそうです。
Netflixのように「登場人物のキャラクター性や相関図、物語の中での行動原理まで示されている」
状況であったなら
原作者の芦原妃名子さんが関わっていたなら このような悲劇は起きなかったわけです。
そこを反省し認め変えて行くという理解で良いですね?




参考までに
もう忘れている人もいるかもしれないので
自殺前に削除された原作者のブログ

芦原妃名子 ブログ
漫画家*芦原妃名子のお仕事日記
ドラマ『セクシー田中さん』について
2024.01.26 Friday14:31


ドラマ「セクシー田中さん」をご視聴いただいた皆様、
ありがとうございました。

色々と悩んだのですが、今回のドラマ化で、
私が9話、10話の脚本を書かざるを得ないと判断するに至った経緯や事情を、
きちんとお伝えした方が良いのではと思い至りました。

この文章を書くにあたって、私と小学館で改めて時系列にそって事実関係を再確認し、
文章の内容も小学館と確認して書いています。

ただ、私達は、ドラマの放送が終了するまで、脚本家さんと一度もお会いすることは
ありませんでしたし、監督さんや演出の方などドラマの制作スタッフの皆様とも、
ドラマの内容について直接、お話させていただく機会はありませんでした。
ですから、この文章の内容は私達の側で起こった事実ということになります。

「セクシー田中さん」は一見奇抜なタイトルのふざけたラブコメ漫画に見えますが…。
自己肯定感の低さ故生きづらさを抱える人達に、優しく強く寄り添える様な作品にしたい
という思いが強くあり、ベリーダンスに纏わる方々の思いにも共鳴しながら、
担当編集と共に大切に描いてきた漫画です。

ドラマ化のお話をいただき、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただきながら、
最終的に私が10月のドラマ化に同意させて頂いたのは6月上旬でした。

「セクシー田中さん」は連載途中で未完の作品であり、また、漫画の結末を定めていない
作品であることと、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただいた結果として、
僭越ではありましたが、ドラマ化にあたって、

・ドラマ化するなら「必ず漫画に忠実に」。
漫画に忠実でない場合はしっかりと加筆修正をさせていただく。

・漫画が完結していない以上、ドラマなりの結末を設定しなければならないドラマオリジナルの終盤も、
まだまだ未完の漫画のこれからに影響を及ぼさない様「原作者があらすじからセリフまで」用意する。

原作者が用意したものは原則変更しないでいただきたいので、ドラマオリジナル部分については、
原作者が用意したものを、そのまま脚本化していただける方を想定していただく必要や、
場合によっては、原作者が脚本を執筆する可能性もある。

これらを条件とさせていただき、小学館から日本テレビさんに伝えていただきました。

また、これらの条件は脚本家さんや監督さんなどドラマの制作スタッフの皆様に対して
大変失礼な条件だということは理解していましたので、
「この条件で本当に良いか」ということを小学館を通じて日本テレビさんに
何度も確認させていただいた後で、スタートしたのが今回のドラマ化です。

ところが、毎回、漫画を大きく改編したプロットや脚本が提出されていました。

・漫画で敢えてセオリーを外して描いた展開を、よくある王道の展開に変えられてしまう。

・個性の強い各キャラクター、特に朱里・小西・進吾は原作から大きくかけ離れた
別人のようなキャラクターに変更される。

・「性被害未遂・アフターピル・男性の生きづらさ・小西と進吾の長い対話」等、

私が漫画「セクシー田中さん」という作品の核として大切に描いたシーンは、
大幅にカットや削除され、まともに描かれておらず、その理由を伺っても、
納得のいくお返事はいただけない。

といったところが大きなところですが、他にも細かなところは沢山ありました。

「枠にハマったキャラクターに変えないでいただきたい。

私が描いた「セクシー田中さん」という作品の個性を消されてしまうなら、
私はドラマ化を今からでもやめたいぐらいだ」と、何度も訴え、
どうして変更していただきたくないのかということも丁寧にご説明し、
粘りに粘って加筆修正し、やっとの思いでほぼ原作通りの1〜7話の脚本の
完成にこぎつけましたが…。

脚本家さん、監督さんといったドラマ制作スタッフの皆様と、私達を繋ぐ窓口は
プロデューサーの方々のみでしたから、プロデューサーの方々が当初「ドラマ化の条件」として
小学館から日本テレビさんに伝えていただいた内容を、
どのように脚本家さんや監督さん、ドラマ制作スタッフの皆様に伝えていらっしゃったのか、
残念ですが私達には知る術はなく、
当初お伝えした「ドラマ化の条件」はどうなってしまったのだろう?という
疑問を常に抱えた状態での加筆修正の繰り返しとなって、
その頃には私も相当疲弊していました。

そして、私があらすじ、セリフを準備する終盤のドラマオリジナル展開は
8話〜10話となりましたが、ここでも当初の条件は守られず、
私が準備したものを大幅に改変した脚本が8話〜10話まとめて提出されました。

特に9話、10話の改変された脚本はベリーダンスの表現も間違いが多く、
ベリーダンスの監修の方とも連携が取れていないことが手に取るように分かりましたので、
「当初の約束通り、とにかく一度原作者が用意したあらすじ、セリフを
そのまま脚本に落としていただきたい」
「足りない箇所、変更箇所、意見はもちろん伺うので、脚本として改変された形ではなく、
別途相談していただきたい」
といったことを、小学館から日本テレビさんへ申し入れをしていただきましたが、
その後も、大幅な改編がされたプロットや脚本が提出され、
それを小学館サイドが「当初の約束通りに」と日本テレビさんにお戻しするという作業が
数回繰り返されたと聞いています。

最終的に、日本テレビのチーフプロデューサーの方から「一度そのまま書くように」との
指示が出たとも伺っていましたが、状況は変わらぬまま約4週間が過ぎてしまいました。

ドラマの制作スケジュールのリミットもどんどん迫っていましたので、
本当はドラマオリジナルとなる8話〜10話全ての脚本を拝見してオリジナル部分全体で、
加筆修正をさせていただきたかったのですが、8話だけ、
何とか改変前の内容に修正させて頂いて、日本テレビさんにお渡しすることになってしまいました。

9話、10話に関する小学館と日本テレビさんのやりとりを伺い、
時間的にも限界を感じましたので、小学館を通じて9話、10話については、
当初の条件としてお伝えしていた通り、
「原作者が用意したものをそのまま脚本化していただける方」に交代していただきたいと、
正式に小学館を通じてお願いしました。

結果として、日本テレビさんから8話までの脚本を執筆された方は
9話、10話の脚本には関わらないと伺ったうえで、
9話、10話の脚本は、プロデューサーの方々のご要望を取り入れつつ、私が書かせていただき、
脚本として成立するよう日本テレビさんと専門家の方とで内容を整えていただく、
という解決策となりました。

何とか皆さんにご満足いただける9話、10話の脚本にしたかったのですが…。

素人の私が見よう見まねで書かせて頂いたので、私の力不足が露呈する形となり反省しきりです。

漫画「セクシー田中さん」の原稿の〆切とも重なり、相当短い時間で脚本を
執筆しなければならない状況となり、推敲を重ねられなかったことも悔いてます。

9話、10話の脚本にご不満をもたれた方もいらっしゃるかと思います。

どのような判断がベストだったのか、今も正直正解が分からずにいますが、
改めて、心よりお詫び申し上げます。

最後となりましたが、素敵なドラマ作品にして頂いた、素晴らしいキャストの皆さんや、
ドラマの制作スタッフの皆様と、「セクシー田中さん」の漫画とドラマを愛してくださった
読者と視聴者の皆様に深く感謝いたします。



2024.1.26
芦原妃名子

※こちらのブログ、10年も放置してしまったため、1日の訪問者数が既に一桁でして…
なので今回、X(旧Twitter)新規アカウントを作って、同時にご報告させていただいてます。

芦原妃名子
@ashihara_hina

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