「プーチン氏の国葬出席、政府認めず」で思ったこと

『<独自>プーチン氏の国葬出席、政府認めず 事実上の入国禁止対象』

政府は銃撃され死亡した安倍晋三元首相の「国葬」(国葬儀)について、ロシアのプーチン大統領の出席を認めない方向で検討に入った。

外交関係のあるロシアにも(葬儀に参加するかの)通知は出すが、外務省幹部は「来ることは想定していない」と語る。

政府はウクライナ侵攻に伴う制裁として、プーチン氏を含むロシア人700人以上に査証(ビザ)発給停止を科している。安倍氏への弔意が名目であっても、入国を認めればウクライナ侵攻を容認したとの誤ったメッセージを国際社会に発信しかねない。

政府高官は「そもそもプーチン氏が参列を希望する可能性は低い。もし『来たい』と言っても戦争で人をあやめている人物を入れることはできない」と語る。


ヤフコメ

建前として理解はするけど、国葬儀を弔問外交の一環とするのであれば、参列を希望するのであれば認めるべきではないかと思います。
可能性として低いかもしれないけど、そろそろトップ同士が話し合う機会も模索してもいいのではないかと思います。
それに、人を殺めている云々を言い始めると、他国も該当してしまうと思います。

弔問外交ならプーチン大統領も面目がたつ。日本政府は堅物だね。折角の外交交渉にチャンスを逃すなんて・・・。ウクライナ戦争の解決の糸口が見つかる可能性も有るのにね。断交しているわけでも無いのに弔問に来たいと言っている国家元首を入国させないのは良いとは思いませんね。これが行われるならロシアを怒らせるだけ。ロシアが全て悪いと言うだけでは戦争は終わらない。(略)

あとは「これは無礼だろ」「そんな上からの態度に出ていいのでしょうか」「礼節を欠くのではないか」「これは極めて残念だ」

勝手な憶測で言えば、アメリカに事前に相談して止められたのでしょう。
でもなければ、国葬を肯定する記事に「弔問外交」という言葉が入るとも思えない。プーチン氏の来日をにおわせている記事もあった。
そして、すでにロシアに向けて国葬の通知は出している。

だとしたら、通知した〝その後”何かあったと考えるのが妥当。
その何かを想像するとアメリカしか出てこない。

日本は、決断力無き依存体質。そして、なぜだか危機のときほど楽観思考。それで、勝手にアメリカも同意してくれるものとして、話を進めて、途中で止められたのだろうと想像している。

その上で、アメリカは成果を求めて、めんどくさいことは嫌がる国。
それで、「もしも」ではあるが、これで国民が怒って自民党の支持率が急下降するなり、デモが頻発するなり、親ロシア派が増えだしたりしたなら、アメリカの日本統治が危うくなるので、いくつか日本政府に対し条件を付けて、プーチン来日を許す可能性はある。

ちなみに国民は裏事情なんて想像せずに、ただ怒っていれば良いと思っている。
下手に訳知り顔な大人になる必要は無い、と考えている。


「日本は、日本人の政治家で自治されている」
この神話は大切である。

この神話があるから、今回も国民は怒ることができる。


ここであるツイートを紹介する。

78/80
ベネチアの話をしよう。ナポレオンが来たとき、彼らは発砲せずに降伏した。非常に賢く、命を救い、街を守った。ただ、ヴェネチアの神話を殺した。人々は生きながらえたが共和国は滅んだ。共和国は復活せず、今後も復活することはないだろう。

79/80
往時の軍事理論家はそれを理解していた。クラウゼヴィッツは、独立を失ったかどうかだけでなく、どのように失ったかが重要だと指摘した。もし戦わずに降伏したなら、命は助かるかもしれない。しかし、あなたは神話を殺したことになる。征服者に飲み込まれるのみだ。

80/80
しかし、残酷で血なまぐさい戦いの末に負けたとしても、あなたがたの神話は生きている。最後の戦いの記憶は時代を超えて生き続ける。それは、あなたがたの子孫が生きる神話的空間を形成する。そして、彼らは機会あるごとに独立を回復しようとするだろう。


そういう意味で北方四島の神話は死んだ。
2019年の「北方領土の日」に、当時の内閣総理大臣の安倍晋三は、通例であった「北方四島の帰属の問題を解決する」などという表現を行わなかった。さらに外務大臣の河野太郎も前年に用いた「北方領土はわが国固有の領土だ」という表現を行わなかった。そして大会で採択されたアピールでも、通例であった「(北方領土がロシアに)不法に占拠され」という表現も行われなかった。

こうして神話は殺された。
だから今、北方領土を血生臭い思いをしてまで取り返そうとする動きは無い。国民までが遺憾砲で終わるようになってしまった。

蛇足なことを書けば、
戦争において、兵士がどれだけ失われたら士気が無くなるかの目安は約2割だとか。
ところが日本だけは例外で、玉砕まで突っ走る。これは有る意味、世界のルールを無視した行動だそうだ。
今は、そんな日本の牙が抜かれた状態だ。
なぜなら、神話が殺されたからだ。


ただし、
日本という国の神話だけは殺してはいけない。
だから、妙に訳知り顔の大人などにならなくてよい。
神話を信じていればよい。
その上で、怒り、不満を募らせていればよい。

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