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我が心は石にあらず

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近世~近現代を中心に部落史・被差別民衆史・部落解放運動史・部落史像について考察しています。また,部落問題を解消するための論考や実践的な提言をしていきたいと考えています。
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2023年4月の記事一覧

部落史ノート(7) 被差別民の呼称(2)

前回に見たように、網野は『天狗草紙』の「穢多」は「仏の敵である天狗」を退治する「天狗にと…

藤田孝志
1年前
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部落史ノート(6) 被差別民の呼称(1)

網野善彦が雑誌『波』(新潮社)に連載していた「歴史のなかの言葉」に「被差別民の呼称」とい…

藤田孝志
1年前
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部落史ノート(5) 「賤民史観」とは何か(5)

雑誌『現代の眼』(現代評論社)11月号に掲載されている、沖浦和光と菅孝行の対談「賤民史観…

藤田孝志
1年前
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部落史ノート(4) 「賤民史観」とは何か(4)

雑誌『現代の眼』(現代評論社)11月号に掲載されている、沖浦和光と菅孝行の対談「賤民史観…

藤田孝志
1年前
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部落史ノート(3) 「賤民史観」とは何か(3)

雑誌『現代の眼』(現代評論社)11月号に掲載されている、沖浦和光と菅孝行の対談「賤民史観…

藤田孝志
1年前
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部落史ノート(1) 「賤民史観」とは何か(1)

個人的なことだが、今年になって数回に分けて家の片付けと、書斎および書庫の「断捨離」をおこ…

藤田孝志
1年前
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新たな部落問題の課題(7) 「誇りの語り」の意味

黒川みどり氏の『[増補]近代部落史』に、次の記述がある。前々回にも引用したが、あらためて「誇りの語り」が何を意味するのかを考えてみたい。 文化や芸能、皮革業や治安維持などの面で、賤民(被差別民)が社会に重要な役割を果たしてきた事実は「当事者の自己肯定感」を育む。従来の「貧困・悲惨・差別」というマイナスのイメージを払拭するに十分な歴史的事実であろう。過去に「誇り」をもつこと、先祖を「誇る」ことは自らのルーツを受容し、末裔として生きるためにも重要であろう。 しかし、被差別民た

新たな部落問題の課題(6)置き去りの部落問題

黒川みどり氏の『[増補]近代部落史』に、最近の「意識調査」についての考察が述べられている…

藤田孝志
1年前
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新たな部落問題の課題(5) 「部落史の見直し」再検討

黒川みどり氏の『[増補]近代部落史』を読み終えて、あらためて部落問題の困難さを痛感してい…

藤田孝志
1年前
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