見出し画像

救急現場ではどこで心電図を測るか?

シリーズ 救急隊の救急隊による救急隊のための心電図 vol.4

       

画像2


救急現場でどのタイミングで心電図をはかるのか悩んだことはありませんか?

画像1

今日はどこで心電図を測定するのかについて話します!

救急現場で心電図を測定するタイミングは2つあります!


1 傷病者がいる現場

 傷病者がいる現場で心電図を測定するには、AEDを持っていく必要があります。

 「AEDを毎回持って行けば、別に現場か救急車内か迷う必要ないんじゃないか?」っと思う方もいると思います。

 しかし、このAEDが種類によっては重く!傷病者の搬出のさまたげになります!

 そこで以下のことを考慮します!

⑴通報内容から現場での早期モニタリングの必要性があるか

 例えばCPAの場合は重いとか関係なく絶対必須ですよね!

⑵救急車の停車場所から傷病者がいる場所が遠い

 傷病者の自宅の目の前に救急車が停車でき、かつ傷病者が1階にいるならば救急車に収容した方が早くモニタリングできます!

 しかし、傷病者宅が狭く救急車が自宅近くに停車できないこともあります!そんな時もAEDを持って行きます!


2 救急車内

 救急車内のモニターで測定する方法もあります。車内モニターなら12誘導心電図を測定できる救急車もあったりします。

ライダーは以下の場合車内でのモニタリングを選択しています。

通報内容から現場での早期モニタリングの必要性がない

 胸痛や意識消失のエピソードがない、またはCPAではない等の事案であれば早期モニタリングの必要性はないので、救急車内へ収容後に必要であれば心電図を測定します!

⑵救急車の停車場所から傷病者がいる場所が近い

 傷病者の自宅の目の前に救急車が停車でき、かつ傷病者が1階にいるならば救急車に収容した方が早くモニタリングできます!

 AEDを持って行くより素早く12誘導などを測定できます!そして、何より傷病者を早く搬出できます!

 ちなみにAEDで測定できる誘導はI、Ⅱ、Ⅲ誘導のみの場合が多いです!機種によっては12誘導が測定できるものもありますが、あまり数は多くありません!AEDやモニターの機能によって戦略も変わります!

3 まとめ

ライダーは常にいつ心電図を測定するのかを考えて活動しています!

 救急現場で心電図を測定するタイミングは2つあることをイメージして、情報と状況によって使い分けてみて下さい!

 新人救急救命士で心電図で悩んでいる方、救急現場をどう乗り越えていくか悩んでいる方など是非ライダーに相談して下さい!

 ライダーも今まで悩み続けてきました!きっとあなたの力になれると思います!気軽にメッセージを下さい!

         

画像3


4 おまけ

 また、救急隊は以下のことも常に考えています!

 傷病者の安全の確保!発生状況の確認、場の評価、関係者からの聴取(キーパーソン)、お薬手帳、保険証、戸締り、靴など
 これらを数分以内に3人で行う。そして、現場に救急救命士は一人です!これを短時間でやるには戦略が必要です!プレアライバルコールをルーチンにして現着前に戦略を練って下さい!プレアライバルコールの記事はこちら!

 心電図を読むこと、それは救急現場にとって一つの視点でしかない!これをお忘れなく!!



救急救命士ライダーの著書

心電図部門1位

臨床内科部門1位


心肺蘇生体験型絵本 アマゾンで販売中!アマゾンランキング2位!

第二弾は令和3年1月19日発売!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?