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スター1☆レビュー

あのさ、ひとりでスターダスト☆レビューを再現しようというのは流石に無謀だと思う。あのさ、そもそもグループだからね?…え?そんなこと知ってる?そりゃ知ってるよね、再現しようとしてたんだし。
…で、楽器だけでギターとベースとパーカッション、ドラム、キーボードとかサックス。おたくの手は何本?…うん、2本だね。だからさ、ギターとキーボード同時に演奏なんていけるわけないよね。ギターの音が消える前にキーボード弾いてけばなんとかなると思った?いやなってない。なってなかったよ。音がズレちゃってた、うん。テンポがなんかこう、すごく間延びしてた。
ところで、さっきのすごい声は何?へえ…ホーミーでコーラス再現しようとした。ホーミーできるの?すごいな。それはそれですごい。でもいわゆるコーラスとは違う。違うんだなあ。うん。
ね、いっそ曲はカラオケじゃだめだったのかな。ダメ?…あ、そう。生演奏にこだわりたいんだ。…うん、うん。
あのね、そこまで頑張ってくれた気持ちは汲むよ。うん、気持ちは。ただね、別にね、こっちとしては他の曲でも良かったんだよね。捧げてくれる歌は。ちゃんと曲の程を成してくれていれば、何でも良かったわけ。いい歌を聴きたかっただけだから。この際アカペラでも良かった。いい歌なら。
…いや、違うの。そこは否定させて?わたしが出てきたってことはいい歌だったってことではない。イコールではないの。ちょっと聴くに堪えなかったから。自分の家の前で騒音たてられたら文句の一つも言いたくなるでしょ。…あ、いや、わかってるよ。村の鎮守様を、わたしを楽しませようとしてくれたのはわかる。じゃあ聞くけど、そもそもなんで1人でやろうと思ったん?

…え…

…そうか、そうだったのか。もうこの村にはおたくの他には誰も…。
いや、悪かったね。
一緒に楽しもうじゃないか、最後の祭りを。
スターダスト☆レビューならわたしCDを持ってるんだ、それをかけよう。なに、ライブじゃなくてもいい。祭りはね、楽しければいいんだ。


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