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Cosenza Calcio(23/24シーズン展望)※今更

鬼の棲家、Lega Bも開幕しました。
コゼンツァは昨季ブレシアとのプレーアウトを制して何とか残留。
今季も例年通り残留できるかどうか、という状態と思っていましたが、
6試合を終えた現時点で2勝2敗2分という好成績。
ちょっと興奮してしまいますね。

3×3×3
もうこんな感じです。シールドをぶち込まれた気分。
せっかくなので、その気分のまま展望を書こうと思い立った次第です。


①新監督Caserta


昨季ベネヴェントを途中解任されたCasertaを招聘しました。
21/22シーズンは7位フィニッシュ、22/23はA返り咲きを期待されながらも6節終了時に解任。2勝3敗1分と極端に悪い成績ではなかったんですけどね。
昇格目指すチームとしてはダメだったのでしょう。。。
(その後のベネヴェントはカンナヴァロ以降厳しくなり、Cに降格…)
そんなCasertaを招聘。基本B残留で御の字のチームとしてはかなり良い人事と思っています。

Casertaといえば森本貴幸選手のカターニャ時代の同僚ですね。
先日のCALCiO2020でも話されていました。

あとはチェゼーナ時代に長友選手とも同僚でしたね。
その時の監督はFiccadenti。何気に日本と縁があるCaserta。
個人的にも好きな監督です。
戦術とかそういったことは分からないですが、
纏っている雰囲気がいかにもプロビンチャの監督のような感じで、
(良い意味で)
カルチョオタクとしては堪らないです。

基本フォーメーションは4-3-3を好んでいるようですが、
この6試合を観ていると4-2-3-1が基本になっています。
守って守ってのカウンターではなく、
最終ラインからしっかりパスを繋いで、サイドから起点を作る攻撃的な戦術を好んでいる気がします。


②夏のメルカートはどうだったのか(メインどころのみ)


驚くなかれ収支は±0です。しかもプラスもマイナスも無い0。
フリーとローンのみです。いかにもBのプロビンチャ。
(IN)
Filippo Sgarbi ← ペルージャ(フリー)
Giacomo Calò ← ジェノア(フリー)
Manuel Marras ← バーリ(フリー)
Tommaso D’Orazio ← ズュートティロール(フリー)
Gennaro Tutino ← パルマ(ローン)※条件付き買取義務
Francesco Forte ← アスコリ(ローン)
Luigi Canotto ← フロジノーネ(ローン)※買取オプション
Mattia Viviani ← ベネヴェント(ローン)※買取オプション・買戻オプション
Siomone Mazzocchi ← アタランタ(ローン)※買取オプション・買戻オプション
Alessandro Fontanarosa ← インテル(ローン)
Federico Zuccon ← アタランタ(ローン)
(OUT)
Sauli Väisänen → オーデンセ(フリー)
Luca Pandolfi → チッタデッラ(フリー)
Mauro Zárate → ダヌービオ(フリー)
Kristjan Matosevic → トリエスティーナ(フリー)
Mauro Vigorito → コモ(フリー)
Gianluigi Sueva → ルッケーゼ(フリー)
Mattia Finotto → トリエスティーナ(フリー)
Ciro Panico → ターラント(フリー)
Christian D’Urso → トリエスティーナ(ローン)※条件付き買取義務
Andrea Hristov → ポテンツァ(ローン)

コゼンツァを推すキッカケとなったVäisänenが契約更新せずにデンマークのオーデンセに移籍してしまいました…おい!
まあそれでも個人よりもチームとしてコゼンツァを好きになってしまったので、変わらず推すことにはなりました。

加入してきた選手でいえば、昨季までローンで活躍していたD’Orazioをフリーで獲得できたのが大きいですね。ベテランながら豊富な運動量とキャプテンシーでチームを引っ張ってくれています。さすがカピターノ。
あとは、TutinoやZucconあたりをローンで獲得できたのも大きいです。
Zucconはまだ20歳ですよ。さすがアタランタ。
若き至宝が活躍の場としてコゼンツァを選んでくれたのは嬉しいですね。
Tutinoは条件付きの買取義務なので、B残留か2桁得点が条件だとは思いますが、今のままいけば順調に買取るでしょう。

移籍には記載ないですが、
昨季途中に加入したMicaiと契約延長したこともかなり大きいです。

正直メルカートは120点だと思います。
これも全部Gemmi SDの手腕ですかね。

昨季、懐かしのZárateを連れてきたのはよく分かりませんでしたが笑


③昨季と今季は何が違うのか


いくらメルカートで良い選手を連れてきても上手くいくとは限りません。
エンポリがいい例です泣
選手が半分近く入れ替わり、監督も変わっています。

昨季のコゼンツァは全く得点できないチームでした。
Recoさんの投稿を見れば分かりますが、

昨季の年間得点数は30とダントツの最下位。失点数はブービーの53。
1試合平均0.79得点・1.39失点です。これは酷い笑
これが今季6試合時点でどうかというと、計8得点・6失点。
1試合平均1.33得点・1失点です。大幅改善!
特に得点が伸びています。
昨季のトップスコアラーのD’UrsoとNastiが38試合で4得点です。
今季はTutinoが既に2得点。あと数試合で超えそうです。

では、昨季と何が違うのか。

守備で1番貢献していたVäisänenは契約満了。D’Ursoもレンタルで放出し、Nastiもレンタルバックで戻りました。

・ダブルボランチがめっちゃ効いている


まずはZucconです。
かなり良いです。試合を見ているとZuccon起点で試合を組み立てていることが多いですが、ポジショニングや縦へのパス、サイドチェンジなどかなり効いています。CBの2人は昨季からのメンバーですが、昨季より守れているのはZucconの影響もかなりあると思います。もう完全にチームの心臓ですよね。全試合でスタメン出場していますし、Casertaの信頼もダントツで高いです。

次にCalò。
Zucconとともにダブルボランチです。Calòが守備面で貢献できているのはZucconのおかげでもありますが、明らかに昨季よりも安定しています。
控えにはVivianiやVocaもいるので、攻守ともに何パターンかの組み合わせが可能なのも大きいと思います。

・新加入のアタッカー陣が良い


Tutino、Mazzocchi、Forte、Canotto、Marrasの新加入FW陣がかなり良いです。ForteやMarrasにはまだ得点こそないですが、惜しいシーンはかなりありました。Marrasはサイドからの突破で何度も得点機を演出していますし、Forteもレッドカードによる出場停止が続いたので、これから出場時間が増えれば5、6点は取れそうな気もします。

・監督の差が大きい


Casertaは選手の能力に合わせた配置が上手いような気がします。飛び抜けた采配というわけでもないので、よく言えば安定、悪く言えば無難な感じです。ベネヴェント時代も安定していましたが、A昇格を狙うチームとしては物足りなかったのでしょう。※あのままCasertaが指揮していれば降格は無かった気がします。
昨季のVialiはやはり配置が上手くなかった。点が取れる選手がいてもできなかった感じ。今季率いているアスコリが今まさにそのような状態(5試合で2得点、1勝4敗)です。


④最終的に今季はどうなるか


今季のキーポイントは5つ
・絶対的守護神Micai
・チームの心臓Zuccon
・サイドからの攻撃(MarrasやCanottoら)
・2桁狙えるTutino
・安定采配のCaserta
です。
勿論、A昇格などは夢のまた夢ですが、上記5つのキーポイントが崩れることなく維持できれば、余裕のあるB残留はできそうです。

ForzaLupi!!!🐺

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