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『ダービーは運の良い馬が勝つ』の真意

「速い馬が勝つ皐月賞」
「運の良い馬が勝つダービー」
「本当に強い馬が勝つ菊花賞」

という格言を皆さんもご存知でしょう。この格言は、各レースの特性を如何なく示した、まさに「言い得て妙」な格言なのです。

皐月賞と菊花賞は「馬の能力」について語っているのに、一転ダービーでは馬の能力とは別物と言っている。
その所以は実は明快です。「皐月賞との結果が連動しないことが、ままある」ということ。

その理由もまた単純「デビューからダービー前までの番組構成が、皐月中心の構成になっている」からのです。
2歳暮れに2000mのG1ホープフルSが創設されたとはいえ、朝日杯と同様に右回り。
明けて3歳の正月も右回りの中山、京都(関西は京都再開前ゆえ今年も左回りの中京で新年開幕しています)からスタート。そしてつい先日まで皐月賞めがけて有力馬が覇を競っていたのです。

皐月が終わってようやく府中2400の青葉賞と2000のプリンシパルS。
そもそも青葉賞やプリンシパルSに出走していること自体が『訳アリ』で、陣営の思惑通りに運ばなかったケースが多々あるメンバー。

右回りの2000mを目指していた馬たちにとって、突然【左回りの2400m】という競走馬人生最大の目標が目の前に出現するのです。
皐月とダービー。このあまりにも違う条件で戦うがゆえに【皐月路線の結果がダービーに結びつかない】ケースがあると冒頭で申し上げたのです。

ダービーが、皐月賞より人気馬の好走率が圧倒的に高いレースでありながら、皐月賞で人気に反して沈んだメンバーの巻き返しや皐月好走馬沈没等、数少ない波乱の年のインパクトが強く競馬ファンに印象付けられるために『運のいい馬が勝つ』という格言が生まれました。

ゆえに皆さんにはもう気付いて欲しい。ダービーとは皐月までの実績、人気にかかわらず、タービーと未来の競馬界を見据えて戦ってきた陣営の馬が勝つのです。

それが『運のいい馬』であり、その『運』とは競馬の原点で試行錯誤する生産者の挑戦(血統)と、現代競馬がサラブレッドに求めているものと一致した陣営が自ら作り掴みとった『強運』のことなのです。

その『強運』を掴み取るには何をすればよいのか?
それはここまでに運を使い果たしていないことです。
それでは具体的に『強運』判別するためのポイントは明日お話しします。
E高山

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