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エッセイ

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研究を使って教育に関するエッセイ(自身の感想や体験を中心に書く)
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記事一覧

研究は「道具」になる!大学で直接体験から学ぶ力を育てる

大学では学ぶ人(学生)が主役です。研究を「道具」とすることで、学生が成長するための効果的…

「速い」企業研究から「遅い」学際研究へ:基礎研究の新たな可能性

近年、日本の企業は、基礎研究を大学に委託する傾向が強まっています。材料プロセスと微粒子工…

ノーベル賞受賞者が使用した実験室

2000年に米国Yale(イェール)大学で数か月間、研究をする機会をいただきました。そのとき与え…

発芽、まつ。学生も教員も共に成長する

東京農工大学で研究室を立ち上げてから15年が過ぎました。研究室の運営方針として「徹底的に自…

多様性を活かす研究室づくり

東京農工大学で研究室を立ち上げた時(2007年)から、異分野や異文化を含んだ多様性のある研究…

研究者のジレンマ:技術開発と環境保護の両立

電子材料の研究開発が速い 私は25年前から微粒子工学を研究してきました。 1998年から2006年…

適正技術の研究教育で世界の課題解決に挑む

私がエアロゾル(気体中に浮遊する微粒子)の研究と出会ってから約10年が過ぎた頃のことです。「ナノ粒子」国家プロジェクトに関わる中で自分たちが開発する「テクノロジー」はどの国のモノとなるかが気にかかるようになりました。日本から24時間以上離れたある鉱物の採掘現場に足を運んだとき、そこで暮らす人々の生活や環境破壊を目にしました。一方、研究開発サイトである日本では、鉱物成分を用いた材料の性能を向上することであり、そのゴールは自動車や携帯型電子機器の性能向上であるという現状に疑問を感

見えない敵を排除?0.3μm以下の物質がもたらす安心生活

人間の目に見える波長は300から800 nmまでとされ、0.3μm以下の物質は肉眼で見えない。省エネ…

日本の教育に留学生がもたらす価値: An Investment in the Future

私は政府派遣奨学生として日本の魅力を知らないまま来日し、日本語学校、学部、大学院を経て、…