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My aim is true.

夢中になれる何かを、本気で実現したい何かを、見つけよう。


そう言うのは簡単でも、ミドルシニアになってからそれを見つけるのは、簡単ではなかったっていうお話しです


10代の頃、私は田舎に住んでいて、さらに今のように情報があふれている時代ではありませんでした。それゆえに、なにもかもが足りなくて、いつも自分の欲望を持て余していたけれど、その代わり、本気で実現したいことは、わざわざ探さなくても、そこにあるものでした。

社会人になり、一日の大半を会社で過ごすようになると、「本気で実現したいこと」は、企業が目指すものの中に、自然と見出すようになりました。
ある程度レールが敷かれ、資源も与えられている組織内では、一見窮屈な枠組みがあるように感じますが、逆にその分漠然としたものがなく、目標は立てやすかったです。
一方で、定年まで同じ会社で働くつもりだったこともあり、人生をかけて実現したいことは何か?とか、会社を離れた時に、自分は何をしたい人間なのか?などは、真剣に考えてこなかったと思います。

ある時転機があり、組織で働くことを辞めました。
海外在住の期間を経て、その後ちょうどやりたいと思っていたことがあったので、すぐに行動を開始。
多少の躓きはあったものの、着実に物事は進んでいたと思います。

積極的にセミナーや勉強会にも参加して、新たな出会いや、多くの学びを得て、「あぁまた一つ成長したな、今日はよい一日だった」そう思って眠りにつく。
そんな充実した日々を過ごしていたはずが、いつの頃からか、充実感で、私はお茶を濁している、そんな風に感じるようになっていたのです。

「充実しているなら十分じゃないか。何をそんなに自分を追い詰める必要があるのか。」それは本当にその通りだと思います。
しかし私は、10代の頃の渇望がないことに、あの寝食を忘れるほどの夢中さがないことに、拭えぬ違和感を感じていました。

それでも、目の前の道を引き返すことはしたくなかったので、これは無駄かそうではないかという判断はせずに、とにかく人差し指をペロっと舐めて、風向きを確認するように、自分の直観だけを頼りに進むしかありませんでした。

そしてある日、思い切って飛び込んだ場所で、ようやく私は答えを見つけたのです。

どんなに苦労しても、どんなに回り道をしても、本気で実現したいことを見つけたら、はたから見たら大変そうでも、実はとっても心は楽です。
もう私は、来る日も来る日も自問自答したり、後回し癖に悩むこともありません。体が勝手に動くし、優先順位は瞬時に整理されて気分が良いです。

そして見つけた先で、試行錯誤の回り道だと思っていたことが、実は全部繋がっていることに気付きました。
よく考えれば、自分の思考を行動に移した結果だから、当たり前と言えば当たり前で、本来回り道など存在しないのかもしれません。
また、 見つけたものは、個別の物ではなく、私を取り巻くもののベースとなり、統合するものでした。あぁ、私はここに来ることになっていたんだな、そう思ってとてもほっとしたのです。

寝る間も惜しむほどに、夢中になれることを見つけた今、ひとつ確信しているのは、「本気で実現したいこと」は、私にとってレジリエンスにもなるのだということです。
つまり、ドリームキラーの声を跳ね返すほどの情熱があれば、この不確実な時代で、何があってもブレずにいられるということです 。
道が閉ざされたように感じて凹んでも、行き先が明確なら、辿り着く方法を模索するために、立ち上がることができるということなのです。

これまでの人生で手に入れた、たくさんの武器を身につけているミドルシニア世代。時に磨き直し、新たな鋼を手に入れて元の武器と合わせて打ち直したり、はたまた武器ではなく新たに呪文を覚えたりと、過去にこだわらず、柔軟に今に適応していく能力が求められています。
そのために、なるべく多くの選択肢を持ち、もしもの時は、あれこれ繰り出すしなやかさが必要です。

しかし、他者や時代から求められる事に、スキルを適応させていくだけでは、私は正直気持ちがしんどい。
私は可能な限り、夢中になることを諦めずにいたいと思います。そしていつまでも、胸を張って言えるようにしたいのです。

My aim is true.「わたしは本気だよ」と。

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