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理想の美容師像。次はスタイリストになる為にしておく事について紹介します。

ここからはアシスタントからスタイリストになるまでと、晴れてスタイリストデビューしてからの様々な壁を自分の実体験とアドバイスや考え方などを壁に合わせ紹介していきます。

3ー1 アシスタント時代にしておく事


まずは、スタイリストになる為にアシスタント
時代から必ずしておきたい事が2つあります。
1つは「自分を売る事」、もう1つは
「プロになる事に意識を持って自分を磨く事」
です。
おそらく、このアシスタント時代でスタイリストになってからの将来が決まると言っても言い過ぎではないと自分は思います。
後で、また説明していきますがスタイリストになっての初めての壁を簡単に越えれる事にも直結すると思います。
では、本題に入る前に少しお話しておきましょう。
当たり前で大切な事ですが、失敗しない様にスタイリストさんの言われた通りに無難にお手伝いをしている日々を過ごしているアシスタントと
プラスαでなぜ、
「お客様が笑顔なのか?」
「また、次回もよろしくね!」と
言っていただけているのかを毎日意識して過ごしているのかで将来が大きく差が出ると思います。
まだ未熟ながらもそういった事に興味を持つことが本当に大切です。
以外と視点がズレてる美容師も多いです。
偉そうに言えませんが美容室に来て、髪を切ってカラーやパーマをして流して
乾かす。こんな事は当たり前の事です。
いくらこだわってこだわって作っても、お客様にうけなければ意味がない。自己満足の仕事をしていてはいつかお客様は離れていくでしょう。
現代はそんな低いハードルはお客様は望んでなく、大切なのは自分の悩みを聞いてもらえるか?
叶えてもらえるのか?リラックスした幸せな気分になれたかなんです。
ここに辿り着くには、たくさんの引き出しが必要です。この、引き出しをアシスタント時代からコツコツと増やしていくことが大切だと思います。

一人一人今日の気分が違います。お疲れであれば少しシャンプーを長くしたり、マッサージを強めにしたり世間話をあまりせず、ゆったりとした時間を過ごしていただいたりとアシスタントでも考える事はたくさんありますよね。
これが日々、意識して過ごすという事です。
また、お客様は今日のスタイルで明日からのライフスタイルが決まります。平均して美容院は年間多くても2ヶ月に1回、1年で6回お客様とお会いします。残りの359日間は、自宅でホームケアをしていただく事になります。いかにお客様の心にサロンの良さをアシスタントやスタイリストの良さを残すか?
サロンから出るときにヘアスタイルや心が癒されれば歩き方、メイクまで変わります。 
そんな大切な仕事をしている事をアシスタントからしている事を忘れてはいけません。意外と、忘れがちなんですが1人でされている美容師さんは違いますが、
アシスタントを雇用されているサロンであれば、まず1番にする施術は
『心地の良いシャンプー』です!
ここで、約70%くらい次回の来店率が変わるとも言われています。

自分のお客様も、
「どの店でもシャンプーってこんなもん」
としか思っていなかった方が
スタッフのシャンプーで虜になりそれからずっとオープンして13年通っていただきています。そんなお客様もいることを忘れてはいけません。
どんなにカットが上手くても、他のサービスが良くてもアシスタントの
シャンプー技術で非常にもったいない事をしていることもあります。
今一度、アシスタントの携わる施術の見直しとお客様をきれいにする一員である事を意識されてはいかがでしょうか?気づいて実行していれば
自ずと意識は変わるはずです。
結果、アシスタントの質は格段に上がるはずです。是非、今からアシスタントを迎える方、今アシスタント真っ最中の方、アシスタントをお育てのスタイリストの方明日から実行してみて下さい。

3ー2 自分を売る


では、具体的に自分を売るとはどういう事なのか?
簡単に言うとアシスタント時代から指名をいただく事です。アシスタントの自分がと思っていてはダメです。どんどん自分をアピールしていきましょう!
アシスタントをお使いのスタイリストさんも是非、アシスタントの方を
アピールしてあげて下さい。
「この子、〇〇なんですよ!」
「いい笑顔するでしょう!」
「じゃ、後お願いします!」
ってバトンタッチしてあげれば、アシスタントもやりやすいし頑張らなくっちゃと気合が上がりますよね。
自分を売るきっかけを作ってあげてください。
そして何より間違いなく、比例して自分のポイントもアップします。具体的にはお客様から
『次のシャンプーはあの方がいいわ』
『マッサージは前回の方にお願いします』
と、お客様がアシスタントの自分をご指名いただける様に。なので 、もしカルテに書かせていただけるのであれば自分の名前と携わった施術は記入しておくべきです。次回のご来店の際にチャンスを逃してしまう事になります。

自分ができるシャンプーやマッサージ、先輩方がお使いの仕上げ剤を勉強して紹介する事で、お客様は、
「私の為に一生懸命ね」
とういう気持ちになっていただけます。
そうすると、お客様の気持ちの中に
「カットできる様になったら一回してもらおうかしら?」
というなります。そんな簡単にいくのかと思いますが、アシスタント時代はまだまだ年齢も若いので、失敗を恐れずにチャレンジすればいいんです。きっと器の大きい先輩がフォローしてくれます。この件については確認してくださいね。
その意欲と気遣いにお客様は心を打たれます。
応援したくなるものです。 

僕は間違いなく技術は、心でするものだと思っています。痒いところに手が届く美容師が必ず伸びます。何故なら、マニュアルではなくパーソナルにお客様を見ているからです。確かにマニュアルがあっての話ですが指先から伝わる気持ちは、必ずお客様を幸せな気持ちにさせます。

カラーが上手でとか、パーマが早いとか得意な技術があるのは、自分の宝になりますが残念ながらそれほど、お客様は差を分かってはいません。そんな事よりも、お客様を幸せな気分にさせる為に、自分を磨き自分を売る事に一生懸命になって下さい。そして誰よりも気遣いのできるアシスタントのトップになって下さい。そして、自分を売る事でお客様から名前を聞かれる様なアシスタントを目指して下さい。
きっと素晴らしいスタイリストに最短でなれると思います。
技術はその後からでも充分間に合います!

3ー3 プロになる事に意識を持つ


次にプロになる事に意識を持つことについて少しお話します。
実際アマチュアとプロの差は何か?と考えた事がありますか?私は、
仕上がり(目的)までにかかる時間とプロセスだと考えています。
素人でも時間をかければ大概の事は出来ると思います。

例えば、プロは1時間で5000円の仕事をこなす。逆にアマチュアは3時間で
5000円の仕事をこなしたとします。当たり前ですが
1日の売上はプロは、
5,000円×9時間(1日)=45,000円の売上に対し
アマチュアは
5,000円×9時間(1日)÷3=15,000円の売り上げになります。
プロは3倍もの売上を上げることができます。
これが1ヶ月、半年、一年と続いたらとんでもない数字の差になってくるのは
目に見えてわかる事です。だから、限られた時間でいかに生産性をあげて売り上げをあげていくのか?を意識する必要があります。
美容師の労働の生産性とは、1人のスタイリストが1日のサロンワーク中でより多くのメニューをこなす。もしくは、高い客単価で限られた時間の中で最大限の売り上げを上げられるか?ということになります。生産性の定義は業種によって様々ですのでここは省略させてもらいます。
より多くのメニューをこなすにはスピードアップが欠かせませんし、簡単なミスでさえも時間が足りなくなってきます。だから、自分の技術に無駄をなくしていく工夫が必要となります。

もう一つは、客単価に関してもまず自分の技術に自信と幅と深さが必要になってきます。もうお分かりだと思いますがプロになるには、経験と反復は必要不可欠だと思っています。一年や二年でそう簡単になれるものでもないです。ただし、最短でプロになることは出来ます。
それは時間が少し犠牲となりますが、色んな事に興味を持ち、目を肥やし人の
2倍3倍練習すれば最短で夢は叶います。プロになる自分への投資と思えば頑張れます。間違ってはいけないのが、急いだだけではクオリティーが低く商品にはなりません。そんな商品は、誰も買ってはくれません。
じっくり時間をかけてプロになるための心の準備と意識が必要となります。
そして、準備が整えばその商品(ヘアスタイル)をお客様に買っていただくことになります。
勘違いをしてはいけませんが、プロになったかどうかはお客様の判断です。
その商品(ヘアスタイル)が売れなければ、まだまだ商品価値が低いと判断された事になります。もう一度、自分の欠点を見直し再度挑戦し続けてください。

そこで、次に出てくるのがプロセスです。プロセスとは、目的を達成するまでの計画とそれにかかる時間をいかに縮める為に工夫し、積み重ねていく事かで決まり結果が出ます。
美容師で言う工夫するという事は、とにかく体に染み付くほど反復練習をしケアレスミス(単純なミス)をなくし、平均的なクオリティーを保ち続けることが出来るか?だと思います。
その中で、お客様をパーソナルに対応していく事になります。
プロになるには、相当な時間と努力が大切です。私は、プロは誰でもなれるものではないと考えています。ごく僅かの本気で努力し続けているものに与えられる称号です。
よく自分は頑張っている!って言う人は、まだまだプロにはなりきれていません。どれだけの人に支持され必要とされているのか?考えてみてください。
何度も言いますが、何故ならプロは自分で決めることではなく、お客様(第三者)が決める事だと思っているからです。そして、頑張り続けたところでプロにはゴールはないと思います。日々変化していく環境の中でいかに柔軟に対応できるかもプロの仕事かもしれません。受け継がれる技術や伝統は残しつつ変化していく勇気も今後は必要になってくると思います。
余談ですが、人には「才能」とういう言葉がありますが、この才能という差が人の上下を決めているのには自分は疑問を感じます。
私は、一人一人の才能の差はそんなにないと考えています。そんな事よりも、努力の差は大きくもっと言うと、努力を継続していることの方がもっと大きいのではないかと思います。
継続の内容にもよりますが、才能は生まれ持ったものなので他人よりもともと優れているが為に、伸ばさない限り今以上の向上はあり得ないからです。だから、努力と継続を繰り返しているうちに数々の経験を通じ、人が持っている新たな才能を生むのではないでしょうか?人の持っている才能とは数パーセントしかないと言われています。この数パーセントの才能が活かされるのは、数々の計り知れない努力と挫折を繰り返した人に与えられる能力であると私は思います。
今までの内容をまとめると、
早くて丁寧で上手なのがプロの仕事
遅くて雑で下手なのが素人の仕事
早くて雑なら誰でも出来るし
時間をかければかける程、料金が高いサロンでもなく、時間をとにかく早くしているサロンが安いわでもない。
だから、営業時間中でいかに生産性(1人あたりの売上)を上げてお金を生むかではないかと思います。どんなに出来る人でも、出来ない人でも
1日は24時間しか無いです。
この、限られた時間の中で自分のスキルや経験を継続的に活かしより稼げる人が
本当のプロである『才能』だと思います。

一つの事をとことん極めて第三者に認めてもらい、その対価として料金をいただく、そうでない限りプロとは認めてもらえず、ずっとアマチュアの道を進む事になります。だから、アシスタントのうちにプロになるんだという強い意識を持って進んでもらいたいです。

2ー4 自由と責任


サロンによってアシスタント時代が何年か分かりませんが、大体2〜5年くらいですか?ようやく、アシスタントのトップにもなり後輩ができ忙しい日々が続いていると思います。
でも、なぜか晴々しく何とも誇らしいポジションになっている事だと思います。
自分も、後輩ができた時は頼られる先輩になろうと必死でしたね!
ウイッグをカットしたりモデルをカットしたり、いよいよスタイリストへの領域へ足を踏み入れようとしています。今までやってきたことに自信と誇りを持ち、堂々とお客様を迎えてあげてください。でもここで、一呼吸おいて下さい。
あなたは、毎日一生懸命サロンで仕事をし今まで反復してきた事の日々の慣れや自信があるがサロンに初めてくる、初めて担当させていただくお客様にとっては、サロンに来る事が凄く緊張した1日となります。
今は、ホームページやインスタなどで情報を取り入れた状態でサロンへ行くことができますが、それでも話してみないとわからない担当者との
コミュニケーションが必ずあります。
どれだけ、顔が載っていてもさすがに性格までは分かりません。
その、ドキドキをあなたは担当します。
お互いドキドキの中、スタイリストとアシスタントとの大きな違いは施術中は誰も助けてくれない事です。全て自己責任となります。
今までは、失敗しても担当者が謝罪したり、サロン側が全面サポートをしてくれますが、スタイリストとしてデビューした日から全て担当者あなたの責任となります。これが、スタイリストになっての初めての責任となります。

美容師としての責任とは、自由であるからこそ、自己責任があるという事です。あなたの、思い通りにすればいい。思い通りになるためにサロンはあなたに時間をかけ投資してきたのですから、自分を信じお客様に商品(スタイル)を提供すればいいのです。サロンのコンセプトは必ず守り、ルールの中で思いっきり個性を出せばいいこれこそがサロンでの自由です。

逆に自己責任を否定することは、自由を持たずに他人の言いなりになるという事です。我々は、ロボットではないので言いなりになることなんてなくていい。だからこそ、自分の思い通りにお客様を自分色に染めていく事が出来るのです。
その、個性をお客様が買っていただく事になっていきます。でないと、サロンには同じような個性を持ったお客様しか集まらなくなってしまいます。勘違いしてほしくないのは、サロンスタイルのテイストの話ではなくあくまでも、お客様とあなたの関係の事です。
自分が気に入らないお客様は来なくていいとか、言うことを聞かないお客様は嫌いだとか言っていては、あなたは良いスタイリストにはなれません。

スタイリストとしてこれからデビューするのに、お客様を選んでいてはダメだと言うことです。まずは、お客様の個性や性格に合わせながら1人でも多くのお客様に愛されるよう全力を尽くしましょう。
スタイリストになる自由と責任の大きさを忘れることなく日々頑張って下さい。

いかがでしたか?スタイリストになる為にしておく事が少しでも参考になれば幸いです。では、次回は指名売上を伸ばしていく数字にこだわってみたいと
思います。

ありがとうございました。

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