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Best of 2022 「これがやばい!!!」

突然ですが今年リリースされた無数のアルバムから僕的ベスト5を発表します!

①ALVVYS  『Blue Rev』

きましたAlvvays!!個人的に今来日して欲しいランキング一位のアーティストです。

前々作『Alvvays』の「Archie marry me」のMVを見たのがきっかけでファンになったのですが、前作が2017年にリリースされて以降新譜がリリースされず、個人的にかなり待ち望んでいた作品でした。

そんな期待の中先行で公開されたのがアルバム一曲目の「Pharmacist」。初見の反応としてはまずジャケット写真がめちゃくちゃ良いな!!ぐらいの感じで聴きました。音の方は「疾走感があってメロディはキャッチーでサウンドはドリーミーで超シューゲイザー!!」と表現できるくらい一瞬で繊細に解明できた訳ではなくて、ただただ「やべ〜!!!ギターソロすご!!!」といった感じでした。
自分がハマるというか、自分の中で『ヤバい』音楽が聴けた時は大体ニヤニヤしてしまうタイプなのですが、これは完全にそっち系の曲でした。

そして残りの全ての曲が解禁され、遂にアルバムという一つの作品として楽しむ日がやって来ました。個人的にはBelinda saysLottery NoisesなどがAlvvays節大炸裂の曲でかなり好きでした!

結論から言うと、主役級の曲が多くて最後まで勢いが落ちない、幻想的でダイナミックな作品という印象を持ちました。今までのアルバムでは割とノスタルジックな曲や映像が多くて、それも魅力の一つだったのですが、今回はノスタルジックと近未来の融合感があるように自分は感じました。また、今作は14曲で39分と、リスナーは作品を集中して聴き易い且つ濃密なインパクトを受け取る事ができる構成となっていてこれも高く評価でき、自分の考えるドリームポップバンドの中で彼らが最もアイコニックな存在であることを確信させたアルバムとなりました。

今年は複雑な編成をしているアーティストを沢山聴いたので、その恩恵か各々のパートごとのサウンドをより鮮明に聴き分けることが出来るようになりました。特にシンセサイザーの音に着目するようになれたのはAlvvaysの影響が大きくて、今回のアルバムでもシンセサイザーがドリームポップやシューゲイザーに含まれる浮遊感やSF感、轟音感を繋ぎ止めてバランスをとっている重要なピースであり、欠かせない存在であるとも考えました。結果的にこのアルバムは辛口で有名なpitch forkから8.8点と高く評価され、業界的にも結果を残した作品になりましたし、最近では知る人ぞ知るシアトルの有名ラジオ局、KEXPで演奏している動画がアップされていたりもして、個人的にめちゃくちゃ嬉しかったです。ということで今年の顔とも言えるこの作品、皆さん聴いてみてください。

② Black Country, New Road 『Ants From Up There』


続いては、Black Country, New Road。今年のフジロック3日目のホワイトステージで初めてライブを見てめちゃくちゃ感動したバンドです。サックス、キーボード、バイオリン、ベース、ギター、複数人のボーカルという編成で、非常に壮大で力強い演奏をしていました。当時のホワイトステージは前日にSnail mailやDinasour jrといった最高バンドが出演していたのでそのイメージが凄かったのですが、最終日にしてそれを上回るくらいの圧巻のパフォーマンスでした!
僕的には2020年にPhoebe Bridgersの最高アルバム『punisher』を聴いて以降、サックス、バイオリンは気になってる楽器だったので、その素晴らしさを初めて肌で感じた良い体験でした。
正直フジロックが終わってからすぐ爆聴していたわけではなかったのですが、彼らがBillie Eilish のHappier than everというスーパー神曲をアレンジしている動画を偶々見つけ、そこからがっつりハマっていったという感じです。

新譜は『タメ』と『放出』のメリハリがあって僕が好きなタイプのやつでした。
2曲目のChaos Space Marineなんかは顕著にそれが出ていて、サビまでの持って行き方が最高すぎます、、、また8曲目は後半ブチ上げ系の曲で、7曲目のクリスマス感あるゆったり系からアルバムをより壮大にしていくトリガー的な役割を担っていると思います。The Place Where He Inserted the Bladeを8曲目にした結果、10曲目のBasketball Shoesがアルバムをスムーズに且つ最もエネルギッシュな形で締めることを実現していると考えました。多分そうです!!


③Wallows  『Tell Me That It's Over』


前作『Nothing Happens』は2021年に最も聴いたアルバムで、このアルバムも今年の前半期最も聴いたアルバムとなりました。前作はめちゃくちゃやばくて、全曲主役級、一曲目と最後の曲に仕掛けがあって(ネタバレはしませんが)伏線回収型の誰もが納得するタイプのやつでした。あれはマジで無限に聞けます!!!

今作ではよりシンセやPadを取り入れていて、Wallowsあるあるの「聞いたことのない様な音を所々で使ってくれがち」が炸裂してて聞いてて楽しかったです。インタビューを見てみると今作は非常に実験的な要素を多く含んでいると語っていて、確かに毎曲異なる音楽的要素が表現されていて良い意味で統一感が無く最後まで楽しめました。その中でも90年代ダンスポップの要素が強く反映されている曲が多くて、MVにもめちゃくちゃ反映されていました。ライブの映像を見ても以前より多様な楽器を扱っていて、バンドとしてのチャレンジが伺える今作となりました。

個人的には一曲目のHard to Believeが一番好きで、特に23秒と2分25分あたりは毎回鳥肌立ちます。マジで最高すぎる!!!

(Wallowsは定期的に舞台裏やツアーの様子を長尺でアップしてくれるので、バンドの変化だったり機材構成を把握しやすいのでめちゃくちゃありがたいです!!)


④ささみ 『Squeeze』


ここにきてジャケ写怖すぎだろ!!!
僕が知っているジャケ写の中で間違いなく一番怖いです。
新しい音楽を探すときはApple musicの公式プレイリストでいくつかお気に入りのジャンルのやつを聴きまくる、ということをするのですが、『星空の下で』というシューゲイザーやドリームポップをメインにセレクトした神プレイリストを聴いている時に偶々7曲目のMake it Rightが流れてきてめちゃくちゃ良かったのでアルバムとして聴いてみました。

このアルバムは大きく二つのタイプの曲で構成されていて、一つ目がパワフルでメタリックな攻撃的音楽、二つ目がカントリーでフォークなポップソングです。例えるなら火山みたいな曲と草原みたいな曲が交互に繰り出される、ジェットコースターみたいなアルバムです。
一曲目のSkin a Rat は前者のタイプの中で最も主張の強い曲で、いきなり領域展開してきます。カッコ良すぎる!!!
いろんな記事を見てみると今作はニューメタルの影響の影響をかなり強く受けていると書かれてたのですが、個人的にはNirvanaをリスペクトしたサウンドが多く感じられ、爆発力の大きいパンチある曲が多かったように思います。
また、後者のタイプの曲は前者とは違った意味で心地よくて、今までのささみのリリースしてきた曲の特徴的な面が押し出されていました。マーベルの映画で流れてそうな曲が複数あったので「あのシーンで流してみて〜!!」みたいな感じの楽しみ方もできました。
ささみはSnail mailとマイブラのDrive it all Over Meをカバーしている動画を見て知ったのですが、今作では別人みたいになっていたので非常に驚きました。また、海外ではK-popが台頭したり、Japanese Breakfast、Mitsuki、ささみといったアジアにルーツを持つアーティストの活躍が著しい時代となって来たので、その中でこのようなスーパーパワフルな新譜を出してくれたのはめちゃくちゃ嬉しかったです。


⑤にいく前に、、、、

今年もたくさんのアーティストの新譜を聴きました。
2022年は音楽シーン的にはハリー・スタイルズが常に輝いていたイメージですが、個人としてはフジロックに初めて3日間行ったり、ビリーアイリッシュの来日コンサートが旅行と重なって行けなくなったり、邦楽ではKOTORIとカネコアヤノのライブには定期的に行けたなどといった感じでした。

後半の方ではコロナの規制緩和で外タレの来日が増えた事もあり念願のBig Thiefのライブにも行けました。夏のサマソニには行けず見れませんでしたがThe 1975やビーバドゥービーなどの激アツバンドが来日し、またかなり完成度の高い新譜を発表したのも記憶に残っています。

そしてなんといってもFazerdazeの復活やFrankie Cosmosが新譜を出すなど、僕の中ではパンデミック以前から止まっていた色々なものが本格的に動いた年でした。

一番思い出に残っているのはやはりフジロックで初めて気合いの最前確保をしたことで、長年見たかったSnail mailのライブは一瞬でした。来年はClairo、Tame Impalaなどの(中止になった)フジロック2020リベンジ組来日を熱望しています。


沢山の新譜の中から最後の一つを選ぶのは難しすぎるのですが、フジロックで一番良いなと思ったバンドの新譜を最後に紹介して終わります。初noteでかなり語彙力の無いライティングでしたが伝われ〜!!って感じです。それでは皆さんよいお年を!!!


⑤superorganism 『World wide pop』


先ほどのBlack Country, New Roadをフジロックが終わってすぐに熱聴しなかったのはsuperorganismを熱聴していたからといってもいいです。
ホワイトステージでオーディエンスとの一体感が最も素晴らしかったのがこのバンド。初見の人が多い中彼らを完全に虜にして作り上げていたフロアは最高でした。
なんならステージにお客さん上げまくってました!!!あとラジオブースでギターのハリーさんの生ラジオを見てたのですがめちゃくちゃ良い人でした!

今作は星野源やCHAIなどの大物アーティストとコラボしている楽曲も複数含まれているため、知っている人も多いのではないでしょうか。
前作よりもハイテンポで疾走感ある+自由感があり、すごい聴きやすいです。あと偶にある新しすぎて頭が追いつかん!!ってなるタイプのやつです。
一曲目の冒頭から「これは美味しい〜!」ってユニークすぎますし、9曲目のPut Down Your Phoneなんてライブでやることを考えたらタイトルから面白いですよね。今作もサウンドエフェクトがエグくて、ギターもお馴染みのトレモロを使っていたりと、前作から全てが変わったわけではなくて、より曲のスケールが進化して大きくなったと思います。
多国籍バンドの彼らは録音の仕方やパフォーマンスの仕方が本当に自由で創造性に溢れ、新譜が公開されるたびに毎回楽しみにしています。来月来日公演があるのでマジで楽しみすぎる!!!


以上!!!





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