大学生田島というYoutuberを見ろ!いや見るな!

底のみにて田島は光輝く。
大学生田島という人間がいる。フォロワー3万を越えるネタツイッタラーであり登録者数3万を越える底辺Youtuberでもあり、そして何より大学生である。

田島がYoutubeに投稿している動画のメインコンテンツはおおよそ二種類に分類できる。まず自分語りや企画に挑戦する素の田島。そして東京喧嘩大学シリーズ、田島乱入シリーズなどの嘘の田島がたった一人きりで行う寸劇である。

寸劇において田島は最強で面白くて大人気インフルエンサーという設定の場合が多い。そんな田島に相対した街の不良や田島に舐めた態度を取ったマッチングアプリの女、あるいはグループYoutuberのA君は膝ガクガクしておしっこチビって失神してしまう、そういうパターンがよくある。

この寸劇はハイコンテキストだ。まず徹底して一人芝居のためツッコミは不在であり、ただ単に田島が無双して終わる。故に初見の人間はまず笑いどころが分からないだろう。田島が実は底辺Youtuberであり彼の話は全て創作であるという認識があればこそその面白さが発揮される。底辺をひた走り苦境にあえぐ素の田島が自分を誇大に見せる嘘の田島を演じる。滑稽で何馬鹿やってんだよと思わず言いたくなる。笑いどころを視聴者に委ねる高度な笑いを彼は追求している。

虚実が入り交じった田島が完全に素を出すのはYoutubeライブを行うときだ。酒を呑んで呑まれた田島は完全に無敵の人と化し、自らの考えを開陳する。右左どっちでBL売りしてるあいつらがYoutubeを壊した。人のコンテンツに寄っかかりまくりのTikTokerが自分の動画を作品だなんだと抜かしてんじゃねえ。

嫉妬にまみれたはっきり言って醜い意見だが実際共感してしまう自分もいる、しかしこんなあけすけに言うことは私には出来ない。だって妬んでるみたいで情けないから。田島も嫉妬やんとコメントに指摘されるがそれに対して人間はそういうもんだろと開き直る。そんな田島に眩しさを感じた。

田島は視聴者にこう言ってくれる。俺はお前らでお前らは俺だと、鏡なんだと。陰キャ営業するイケメン動画投稿者や顔が良いインフルエンサーへの嫉妬、人気配信者への愛憎入り交じった感情を田島は代弁してくれ、鬱憤を晴らしてくれる。それは社会の底辺に近い自分にとっては太陽みたいに眩しく愛おしい。

田島は大人気Youtuberじゃない。でも人気になるポテンシャルは間違いなく秘めてるし、頑張ってる等身大の彼には報われて欲しいし彼の良さを多くの人間に知って欲しい。実際何かキッカケさえあればいくらでもバズってしまうだろう。バズってしまったらその時田島は私達の代弁者じゃなくなってしまうから、だから同時に田島には永遠にYoutubeの底辺で彷徨ってほしいそんな思いも私の心には同居してる。

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