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Self liner notes #04 buncho

ちょうど「emmaのポップ」を追求していた時。ビブラートがかからない声には、しっとりよりポップポップな曲がいいのではないか、とは思っていた。

そんなにレアケースではないと思うのだが、作曲作詞というのは大体ドミノ式というか、最初の「ツン」が掴めると後はドミノピースが倒れるごとく作られていく。

これも「文鳥が肩にとまってくちばしで耳たぶを甘噛み」するところとメロディがさっさと出てきて、以降もメロディと歌詞がカノンの如く自分を追っかけてきて、ここまではスムーズ。
文鳥は音楽にしても圧倒的にフォトジェニックである。セキセイインコしか飼育経験はないが、鳥をモチーフにするなら、生まれながらに囲みアイラインと真っ赤なぷっくりリップを欠かさない文鳥にしようと思っていた。ずーっと文鳥を飼い続けている従姉がいて、文鳥の歌を作ったらライヴに聴きにきてくれるかな、なんて邪な思いもあり(一度ライヴに来て聴いてくれたけどbunchoの感想は聞いていない)。
文鳥やインコの小さく尖った爪。ほぼ全体は可憐なのに足元だけ恐竜跡をがっつり残していて、その微かな痛みを伴う愛らしさをなんとか表したいのに、これを乗せるリズムが見つからない。
ライヴでは試行錯誤を繰り返して、いざ録音になって辿り着いたのは、いわゆるswingからほど遠く且つ私なりに精いっぱいの「ハネ」だった。それでももたもた感は健在なんだけど、これまでのアプローチをあっさり上書きできたので、自分の寝返りの速さが嬉しい。

ライヴを聞いてくれたお客さまにイラスト入りで感謝状を送る機会があって、20年ぶり以上にぶりに絵というものを描いて、それは文鳥にしてみた。
文鳥は終わらないマイブーム。

これでも文鳥(emma作)

ライヴは
2023/06/10(土)

open 18:30 / start 19:00

コチラ→ emma mizuno LIVE「Amorphous 404」

配信アリます。



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