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結構役に立つ認知療法の知識⑦一般化のしすぎを現実的に修正する

朝日新聞に、
「乳幼児のワンオペ育児 余裕のなさ実感」
という投書がありました。
母親が用事で家を少し開けた間の
父親によるワンオペ育児が
思うように進まない様子が書かれていました。

そんな中、知人の女性から電話があった。子供の鳴き声が聞こえたようで、「泣いてるよ。だめでしょう」と怒られた。まるで「父親失格」と言われたようで、寂しさを覚えた。(中略) 私の胃はキリキリと痛んだ。

朝日新聞2022年10月28日

まず、電話越しで事情もわからず
子供が泣いているのをダメと決めつけるのも
一般化のしすぎですし、
そう言われて父親失格と思うのも
レッテル貼り
(一般化のしすぎの極端なもの)
です。
その結果の
寂しさと胃の痛みです。

この投書の方が素晴らしいのは、
そんなふうに思いながらも

だが、寝かしつけを終えた後、
私に余裕がないからそう捉えたのだと反省した。

同上

というように自分の捉え方が少し違っていたなぁと
自分で反省されているところです。
このように認知療法なんて知らなくても、
みんな日常で自分の考え方が
ちょっと違ってたなぁと
見直すことをやっているものです。

同じことを言われても
自分の余裕がある時とない時では
受け止め方が変わってくるもの。

さらに、認知療法の知識を使って
こんなふうに考え直すことも可能です。

「今、子供が泣いているからといって
自分が父親失格は言い過ぎだ。
慣れないことをしているのだから、
うまくいかないこともあるだろう。
それにお母さんがいなくて
子供も不安定になっているから
泣くことだってあるだろう。
(だめだと言った人は)
電話の向こうで事情がわからずに
言っているのだから
気にする必要は無い。
それに、今ちゃんと寝かしつけたんだから
大丈夫。」

一生懸命やってるんだから
父親失格はないですよ!