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便秘の改善からみえてくる親子関係

前回は、排便のメカニズムや便秘の基礎知識について書きました。

前回の記事でも言いましたが、便秘を主訴として来院される方は少ないです。でも、初診の問診でおつうじの状態を聞くと、便秘の答えが返ってくることはとても多い。

これってつまり、シンプルに「便秘のときは小児はりにいくとおつうじがよく出るようになるよ」という現象が知られていないといってしまえばそれまでなのですが、子どもの便秘がこどもの心身の状態にどのような影響があるのか、ということを親も子も、そこまで意識していない可能性があるのかもしれませんね。

鍼灸師なら、たとえば肺-大腸の表裏関係から、便秘だと皮膚に影響が出るだろうな、とか、お腹が張りやすいのなら気滞もあるかもだし、イライラしやすくなっちゃうかもなぁ、とか思うことが、もちろん保護者さんには関わりがあるとは思われません。

ちょっと一瞬話が脱線するけど、わたし最近、とある女性が「毎回の生理を採点しようよ」って話してらしたのを聞いて、それいいなって思ったんです。女性は、毎月生理があるので、なんとなく勝手に、生理周期によって自分の心身のバランスが変化するのを感じています。

今回の生理痛はきつかったな、って思ったりしたら、ちょっとストレスかかってたのかな?冷えたのかな?なんて振り返ったりしますよね。

うんちって、それと似ていて、毎日毎日自分の身体のことを採点できる、とっても身近なものですよね。

小さいうちから、「どんなうんちが、いいうんちなのかな?」ということや、「うんちは毎日出ているのかな?」ということを感じておいてもらうことは、その後の人生の養生法においても、とっても大事だと思いませんか?

小児はり鍼灸師として、こどもの便秘に関わることは、その親子の「これからの毎日の気づき」に大きく貢献することなんですよ(*‘ω‘ *)


症例①こどもの自主性をサポートできるようになったAさん

※完全ノンフィクションでは書けないので、ところどころフェイクを入れています。でも大筋はこんなかんじ。

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